OpenFrame TACFのツール

本章では、OpenFrame TACFシステムが提供するツールの使用方法について説明します。

1. 概要

以下は、OpenFrame TACF(以下、TACF)システムで提供されるツールです。

ツール 説明

tacfcopy

TACFの特定のユーザー・プロファイルをコピーできるTACFコマンド・スクリプトを出力します。

tacfmgr

OpenFrameのTACFコマンドを発行するために使用されるコンソール・ツールです。

tacfmigin

メインフレームのIRRDBU00ユーティリティのダンプ・ファイルをTACFコマンド・スクリプトに変換して出力します。

2. tacfcopy

tacfcopyは、特定のTACFユーザーをコピーできるTACFコマンド・スクリプトを出力するツールです。

tacfcopyを実行してコピーする既存のTACFユーザーIDと新規作成するユーザーIDを入力すると、既存のTACFユーザーと同じ権限を持つように、OpenFrame環境設定のtacfサブジェクトのTACF_DEFAULTセクションのUTIL_DIRECTORYキーのVALUE項目に指定されたパスにTACFコマンド・スクリプトが出力されます。

TACFシステム管理者ツールであるtacfmgrを使用して、出力されたコマンド・スクリプト・ファイルを実行すると、新しいユーザーにすべてのリソースおよびデータセットに対して既存のユーザーと同じ権限が付与されます。

OpenFrame環境設定の詳細については、OpenFrame TACF『環境設定ガイド』を参照してください。

使用方法

以下は、tacfcopyツールの実行方法です。

Usage: tacfcopy [options]
  • [options]

    オプション 説明

    [-s source]

    コピーする既存のTACFユーザーIDを指定します。

    [-t target]

    新規作成するTACFユーザーIDを指定します。

使用例

以下は、既存のTACFユーザーであるUSER001をコピーして、新規ユーザーであるNEWUSERを作成するためのTACFコマンド・スクリプトを出力する例です。

$ tacfcopy -s USER001 -t NEWUSER

以下は、tacfcopyツールの実行後に出力されたtacfcopy_NEWUSER.outの内容です。

AU  NEWUSER DFLTGRP('SYS1') OWNER('ROOT') PASSWORD('NEWUSER')
PW  USER('NEWUSER') INTERVAL(1000)
CO  NEWUSER GROUP('SYS1') OWNER('ROOT')
PE  PIRC.** ACCESS(EXECUTE) ID('NEWUSER')
PE  A*.C CLASS(OFMANAGR) ID('NEWUSER')

3. tacfmgr

tacfmgrは、OpenFrameのTACFコマンドを発行するために使用されるコンソール・ツールです。TACFコマンドの詳細については、OpenFrame TACF『管理者ガイド』の「TACFコマンド」を参照してください。

使用方法

以下は、tacfmgrツールの実行方法です。

Usage: tacfmgr [options]
  • [options]

    オプション 説明

    [-i]

    -iUSERID/PASSWORD形式でユーザー情報を入力します。入力されたユーザー情報は、tacfmgrを実行するためにログインする際に使用されます。

    [-c]

    ユーザー・カタログを指定します。

    [-v]

    tacfmgrのバージョン情報を表示します。

    no option

    オプションを指定しない場合は、対話形式でユーザー情報を尋ねます。

使用例

以下は、tacfmgrを「TEST01」ユーザー権限で実行する例です。

$ tacfmgr -iTEST01/abcde

TACFMGR: TACF MANAGER START!!!

4. tacfmigin

tacfmiginは、メインフレームのIRRDBU00ユーティリティの出力ファイルをTACFコマンド・スクリプトに変換して表示するツールです。

tacfmiginツールは、IRRDBU00の出力ファイルのパスを入力パラメータとして与え、実行します。そのとき、TACFコマンド・スクリプトが作成され、そのスクリプトは、OpenFrame環境設定のtacfサブジェクトのTACF_DEFAULTセクションのUTIL_DIRECTORYキーのVALUE項目に指定されたパスに出力されます。出力されたコマンド・スクリプト・ファイルをTACFシステム管理者ツールであるtacfmgrを使用して入力し、RACFプロファイルをTACFプロファイルに切り替えることができます。

OpenFrame環境設定の詳細については、OpenFrame TACF『環境設定ガイド』を参照してください。

使用方法

以下は、tacfmiginツールの実行方法です。

Usage: tacfmigin [option]

Options:
-f    Specifies the RACF dump file
  • [options]

    オプション 説明

    [-f ]

    IRRDBU00ユーティリティのダンプ・ファイルのパスを指定します。

使用例

以下は、tacfmiginの使用例です。

$ tacfmigin -f $OPENFRAME_HOME/racf_script

以下は、tacfmiginプログラムの実行結果として出力されたtacfmigin.outの内容です。

ADDUSER TIBERO
ADDUSER OPENFRAME
ADDGROUP TMAX
ALTUSER TIBERO OWNER('TMAX')
ALTUSER TIBERO OWNER('TMAX')