TJESMGRコマンド
本書では、ジョブ実行コマンド、ジョブ出力コマンド、イニシエーター・コマンド、データセット・コマンド、スプール・バックアップ・コマンドおよびその他のコマンドについて説明します。
1. 概要
tjesmgrは、ジョブとTJESの管理機能、データセット関連の作業およびスプールのバックアップ機能などを提供します。TACFまたはOSユーザーでログインする必要があり、サブミットするJCLに特定のユーザーがパラメータとして指定されていない場合は、ログイン・ユーザーがジョブをサブミットするユーザーとなります。
tjesmgrは、tjesmgrに接続した後、tjesmgrの実行画面でコマンドを実行するのが一般的ですが、UNIXシステムのコマンドラインでコマンドを実行することもできます。実行方法は、tjesmgr –hを使用して確認できます。
tjesmgrコマンドは、TJESMGRクラスでTACFにリソースとして登録する際に実行権限を制御できます。詳細については、OpenFrame TACF『管理者ガイド』を参照してください。 |
-
tjesmgrの実行方法
$ tjesmgr -i[ USERID[ [GROUPNAME] ]][/PASSWORD] [command]
以下は、優先順位が高いログイン情報順に記述しています。
-
-iオプションを使用する場合
-
JCL内で呼び出されるプログラムがSACEE情報を使用する場合 (JCL内のPGMパラメータによってtjesmgrツールが呼び出されるか、シェル・スクリプトなどの間接的な方法で呼び出される場合)
-
tacflogin情報を使用する場合
-
環境設定から取得する場合
-
キーボードで入力する場合
-
-
tjesmgrの使用方法の確認
$ tjesmgr -h
-
tjesmgrのバージョン情報の確認
$ tjesmgr -v
以下は、UNIXコマンドラインでPS(Print Screen)を実行する例です。
$ tjesmgr –iUSERNAME/PASSWORD ps n=TEST
以下の例は、先行コマンドが必要な場合であり、コマンドを処理できません。
$ tjesmgr –iUSERNAME/PASSWORD
$ PODD JOB00001 di=1
PSJOBまたはPOSPOOLを実行してから、PODDコマンドを実行することができます。したがって、コマンドラインで上記の例は実行できません。詳細については、PODD(Print Output FD Informationを参照してください。
1.1. コマンド一覧
以下は、各コマンドの一覧です。
-
ジョブ実行コマンド
コマンド 説明 指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブをパージします。
指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をSTARTからHOLDに変更します。
指定されたジョブグループ名の状態をパラメータの条件に従って変更します。
指定されたジョブグループ名をジョブ・グループから削除します。
指定されたジョブグループ名をパラメータの条件を適用してジョブ・グループとして登録します。
登録されているジョブ・グループの状態を表示します。
指定されたパラメータに従ってマクロを実行し、ジョブをサブミットします。
指定されたジョブIDまたは出力番号に該当するジョブの出力をOUTPUTQから削除します。
指定されたジョブIDまたは出力番号に該当するジョブの出力後処理をHOLDからWRITEに変更します。
指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブを削除します。
指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をSUSPENDからRESUMEに変更します。
指定されたパラメータに従ってジョブをサブミットします。
指定されたJCLファイルの構文チェックを実行し、問題ない場合はDONE状態でJOBQに登録されます。
指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をHOLDからSTARTに変更します。
指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をWORKINGからSTOPに変更します。
指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をWORKINGからSUSPENDに変更します。
入力されたジョブIDまたはジョブ名に対応するジョブに対し、CPU使用時間に基づく相対的な優先順位を設定します。
-
ジョブ出力コマンド
コマンド 説明 ジョブIDごとに出力状態スを表示します。
指定されたジョブIDのdd-indexまたはdd-nameに該当するスプールを、OpenFrame環境設定のtjesmgrサブジェクトのDEFAULT_OPTIONセクションのVIEWERキーのVALUE項目に設定したビューアーで表示します。
指定されたジョブIDに該当するジョブの表示情報です。
出力リストの詳細を表示します。
指定されたジョブIDに該当するジョブのスプール情報を表示します。
入力パラメータの条件に該当するJOBQに存在するジョブのJOBNAME、JOBID、CLASS、STATUS、RC、NODE、JCLリストを表示します。
PSHISTORYコマンドを実行すると、入力ウィンドウが表示されます。ユーザーが入力した条件に該当する内容をビューアーで表示します。
指定されたジョブIDに該当するジョブのデータセット入出力回数を表示します。
指定されたジョブIDに該当するジョブの詳細を表示します。
-
イニシエーター・コマンド
コマンド 説明 すべてのノードのTJESを起動します。
コマンドラインで入力されたランナー・スロットの状態をActiveからInactiveまたはInactiveからActiveに変更します。
指定されたノードのすべてのジョブを停止します。
すべてのノードの状態を表示します。
指定されたノードのランナー・スロットの状態を表示します。
すべてのノードのTJESを終了します。
-
データセット・コマンド
コマンド 説明 指定されたfrom-dataset-nameをto-dataset-nameにコピーするか、to-volume-serialボリュームにコピーします。
DATASETCREATEコマンドを実行するとユーザー入力画面が表示され、入力した条件に該当する非VSAMデータセットを作成します。
指定された非VSAMデータセットを削除します。
指定された非VSAMデータセットを外部にエクスポートします。
外部にエクスポートしたファイルをインポートしてデータセットに復元します。
指定された条件に該当するVTOCに登録されているデータセット・リストを表示します。
データセット名またはボリュームを変更するか、あるいはその両方を変更します。
DATASETRECATALOGコマンドを実行すると、ユーザー入力画面が表示され、入力された条件に該当する非VSAMデータセットを再カタログします。
指定されたデータセットをカタログから削除します。
指定された非VSAMデータセットの最終変更日を変更します。
GDGCREATEコマンドを実行すると、入力画面が表示され、入力条件に従ってGDGデータセットを作成します。
指定されたGDGデータセットを削除します。
指定された条件に該当するカタログに登録されているデータセット・リストを表示します。
指定されたデータセットの詳細を表示します。
指定されたエントリの詳細を表示します。
指定されたデータセットのロック情報を表示します。
ボリューム情報を表示します。
指定されたカタログをデフォルト・カタログとし、データセット関連コマンドで使用します。
-
スプール・バックアップ・コマンド
コマンド 説明 指定されたスプールをバックアップします。
入力条件(年/月)に該当するスプール・バックアップ・リストを表示します。
バックアップの状態(実行中または完了)を確認します。
現在実行中のバックアップを終了します。
指定された条件に該当する一時ディレクトリに復元されたスプールを削除します。
指定された条件に該当する復元されたジョブのスプールを設定したビューアーで開きます。
指定された条件に該当する復元されたジョブのスプール情報を表示します。
指定された日付にバックアップされたスプール・リストを表示します。
指定された条件に該当する復元されたジョブの詳細を表示します。
指定された条件に該当する復元されたジョブの入表示情報を表示します。
指定された条件に該当するバックアップ・スプールの内容を確認できるように一時ディレクトリに復元します。
-
その他のコマンド
コマンド 説明 CLS
tjesmgrの画面を削除します。
現在ログインしているユーザー IDを確認します。
ユーザー画面が表示され、入力したユーザーIDでログインします。
入力したファイル・パスを指定のエディターで開きます。
指定したエラー番号に該当するエラー・メッセージを表示します。
指定したコマンドの使用方法を表示します。コマンドを指定しない場合は、すべてのコマンドの使用方法を表示します。
現在ログインしているユーザーIDでNOTIFY処理されたジョブの実行情報を表示します。
指定したライセンス・ファイルの情報を表示します。
OpenFrame環境設定に登録されているプリンター情報を表示します。
現在の端末を介してTSOに接続したユーザー・リストを表示します。
TJESのバージョン情報を表示します。
2. ジョブ実行コマンド
ジョブ実行コマンドは、ジョブをサブミットし、ジョブの状態を変更できるコマンドです。本節では、各コマンドの使用方法について説明します。
2.1. CANCEL
指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブをパージします。HOLD状態かSTART状態のジョブに対してのみ有効です。
-
構文
CANCEL {<job-ID>|N=<job-name>}
2.2. HOLD
指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をSTARTからHOLDに変更します。HOLD状態のジョブはスケジューリングされません。START状態のジョブに対してのみ有効です。
-
構文
HOLD {<job-ID>|N=<job-name>}
2.3. JOBGCTL
指定されたジョブグループ名の状態をパラメータの条件に従って変更します。
-
構文
JOBGCTL(JGC) <jobgroup-name> {CANCEL|HOLD|RELS|M=<multi-count>}
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <jobgroup-name>
状態を変更するジョブ・グループ名を指定します。
CANCEL
指定したジョブ・グループのスケジューリングを取り消します。
HOLD
指定したジョブ・グループのスケジューリングを停止します。
RELS
指定したジョブ・グループのスケジューリングを開始します。
M=<multi-count>
指定したジョブ・グループ内で同時に実行可能なジョブの数をJCLの実行中に変更します。0から999まで指定できます。(デフォルト値: 1)
2.4. JOBGDEL
指定されたジョブグループ名をジョブ・グループから削除します。指定のジョブ・グループに登録されているジョブがある場合は削除されません。
-
構文
JOBGDEL(JGD) <jobgroup-name>
2.5. JOBGREG
指定されたジョブグループ名をパラメータの条件を適用してジョブ・グループとして登録します。
-
構文
JOBGREG(JGR) <jobgroup-name> [REL] [M=<multi-count>] [P=<priority>] [W={GO|DATA|<hh.mm>|<jobgroup-names>}]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <jobgroup-name>
新規登録するジョブ・グループ名を指定します。
[REL]
RELを設定した場合は、新規ジョブ・グループ内のジョブを順次処理します。
[M=<multi-count>]
ジョブ・グループ内で同時実行できるジョブの数です。
0から999まで指定できます。(デフォルト値: 1)
[P=<priority>]
ジョブ・グループの優先順位を設定します。
0から3まで指定できます。(デフォルト値: 1)
[W={GO|DATA|
<hh.mm>|
<jobgroup-names>}]
ジョブ・グループをHOLD状態に登録し、指定したタイプの条件が満たされると、ジョブ・グループのスケジューリングが開始されます。
-
GO : オペレーターがJOBGCTLを通じてRELSを行う必要があります。
-
DATA : DATAのイベントを受け取る必要があります。
-
<hh.mm> : 指定した時間になる必要があります。
-
jobgroup-names : 指定したgroup-namesがすべて終了する必要があります。
上記のすべてのタイプはJOBGCTLを通じてスケジューリングを開始させることができます。
-
2.6. JOBGSHOW
登録されているジョブ・グループの状態を表示します。
-
構文
JOBGSHOW(JGS)
-
表示情報
ジョブ・グループの表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 JOBGNAME
登録されているジョブ・グループ名です。
STATUS
ジョブ・グループの状態を表します。(NORMAL、RESERVED、DELETING、CANCEL)
REL
ジョブを順次処理するかどうかです。
MULTI
同時実行できるジョブの数です。
PRTY
ジョブ・グループの優先順位です。
WAIT
ジョブ・グループの待機タイプです。
2.7. MACRORUN
指定されたパラメータに従ってマクロを実行し、ジョブをサブミットします。サブミットしたジョブはSTART状態でJOBQに登録され、PSコマンドを使用してJOBQに登録されたジョブを確認できます。
-
構文
MACRORUN(MR) [NODE=<node-name>] [CAT=<catalog-name>] [VOL=<volume-serial>] <macro-name> [<macro-parameters>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <macro-name>
マクロ名またはUNIXファイル・パスを指定するか、DATASET(またはDATASET(MEMBER))形式で指定できます。
ファイル・パスを指定した場合、Lタイプのマクロとして扱います。
マクロ名を指定した場合は、OpenFrame環境設定のtjesサブジェクト、PROCLIBセクションのJCLLIBとUSERLIB、MACLIBキーに設定されたデータセットからマクロを検索します。参照する順序は、USERLIB、MACLIB、JCLLIBです。
データセットを指定した場合、一緒に指定されたCATまたはVOLパラメータを参照して検索します。両方を指定しなかった場合は、マスター・カタログおよびデフォルト・ボリュームから検索します。
[NODE=<node-name>]
-
node-nameを指定した場合 : 指定したノードでジョブを実行されるようにサブミットできます
-
node-nameを指定しない場合 : OpenFrame環境設定のtjesmgrサブジェクトのDEFAULT_OPTIONセクションのDEFAULT_RUNNING_NODEの設定値に従って、ジョブが現在のノードまたは特定のノードで実行されます。
[CAT=<catalog-name>]
マクロ名をDATASET形式で設定する際、データセットがユーザー・カタログに登録されている場合は、CAT=<catalog-name>を指定します。
[VOL=<volume-serial>]
macro DATASET形式で指定する際に特定のボリュームからデータセットを検索するには、VOL=<volume-serial>を指定します。CATパラメータと併用した場合、VOLパラメータのみが適用されます。
[<macro-parameters>]
マクロで使用されるパラメータの値を指定します。パラメータ値は、括弧または単一引用符で囲んで記述でき、引用符内の空白もパラメータ値として渡されます。
-
2.10. REMOVE
指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブを削除します。DONE、ERROR、STOP、FLUSH状態のジョブに対してのみ有効です。
-
構文
REMOVE {<job-ID>|N=<job-name>}
2.11. RESUME
指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をSUSPENDからRESUMEに変更します。つまり、一時停止中のジョブを再実行します。SUSPEND状態のジョブに対してのみ有効です。
-
構文
RESUME {<job-ID>|N=<job-name>}
2.12. RUN
指定されたパラメータに従ってジョブをサブミットします。サブミットしたジョブはSTART状態でJOBQに登録され、PSコマンドを使用してJOBQに登録されたジョブを確認できます。
-
構文
RUN(R) <JCLFILE> [NODE=<node-name>] [STEP=<restart-step>] [CAT=<catalog-name>] [VOL=<volume-serial>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <JCLFILE>
JCL名またはUNIXファイル・パスを指定するか、DATASET(またはDATASET(MEMBER))形式で指定できます。
ファイル・パスを指定した場合、LタイプのJCLとして扱います。
JCL名を指定した場合は、OpenFrame環境設定のtjesサブジェクト、PROCLIBセクションのJCLLIBとUSERLIB、MACLIBキーに設定されたデータセットからJCLを検索します。参照する順序は、USERLIB、JCLLIB、MACLIBです。
データセットを指定した場合、一緒に指定されたCATまたはVOLパラメータを参照して検索します。両方を指定しなかった場合は、マスター・カタログおよびデフォルト・ボリュームから検索します。
[NODE=<node-name>]
-
node-nameを指定した場合 : 指定したノードでジョブを実行するようにサブミットできます。
-
node-nameを指定していない場合 : OpenFrame環境設定のtjesmgrサブジェクトのDEFAULT_OPTIONセクションのDEFAULT_RUNNING_NODEキーの設定値によってジョブが現在のノードまたは特定のノードで実行されます。
[STEP=<restart-step>]
restart-stepを指定すると、JCLに指定されたステップからジョブが実行されます。
[CAT=<catalog-name>]
JCLFILEをDATASET形式で設定するとき、データセットがユーザー・カタログに登録されている場合は、CAT=<catalog-name>を指定します。
[VOL=<volume-serial>]
JCLFILEをDATASET形式で指定する際に特定のボリュームからデータセットを検索するには、VOL=<volume-serial>を指定します。CATパラメータと併用した場合、VOLパラメータのみが適用されます。
-
2.13. SCAN
指定されたJCLファイルの構文チェックを実行し、問題ない場合はDONE状態でJOBQに登録されます。
-
構文
SCAN(SCN) <JCLFILE> [CAT=<catalog-name>] [VOL=<volume-serial>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <JCLFILE>
JCL名またはUNIXファイル・パスを指定するか、DATASET形式で指定できます。
ファイル・パスを指定した場合、LタイプのJCLとして扱います。
データセットを指定した場合、一緒に指定されたCATまたはVOLパラメータを参照して検索します。両方を指定しなかった場合は、マスター・カタログおよびデフォルト・ボリュームから検索します。
JCL名を指定すると、OpenFrame環境設定のtjesサブジェクト、PROCLIBセクションのJCLLIBとUSERLIBキーに設定されたデータセットからJCLを検索します。
[CAT=<catalog-name>]
JCLFILEをDATASET形式に設定するとき、データセットがユーザー・カタログに登録されている場合は、CAT=<catalog-name>を指定します。
[VOL=<volume-serial>]
JCLFILEをDATASET形式で指定する際に特定のボリュームからデータセットを検索するには、VOL=<volume-serial>を指定します。CATパラメータと併用した場合、VOLパラメータのみが適用されます。
2.14. START
指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をHOLDからSTARTに変更します。HOLD状態のジョブに対してのみ有効です。
-
構文
START {<job-ID>|N=<job-name>}
2.15. STOP
指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をWORKINGからSTOPに変更します。つまり、実行中のジョブを停止します。WORKING状態またはSUSPEND状態のジョブに対してのみ有効です。
-
構文
STOP {<job-ID>|N=<job-name>}
3. ジョブ出力コマンド
ジョブ出力コマンドは、ジョブをサブミットした後のジョブの状態や結果、および出力関連情報を確認できるコマンドです。本節では、各コマンドの使用方法について説明します。
3.1. PO(Print Output status)
ジョブIDごとに出力状態を表示します。
-
構文
PO
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 JOBID
ジョブIDです。
OUTPUT STATUS
出力状態です。
3.2. PODD(Print Output FD Information)
指定されたジョブIDのdd-indexまたはdd-name(dd-indexはPOSPOOLのNO、dd-nameはPOSPOOLのFDNAMEを示します)に該当するスプールを、OpenFrame環境設定のtjesmgrサブジェクトのDEFAULT_OPTIONセクションのVIEWERキーのVALUE項目に設定したビューアーで表示します。
PODDコマンドを使用するには、PSJOBコマンドまたはPOSPOOLコマンドが先行される必要があります。
-
構文
PODD <job-ID> { DI=<dd-index> | DN=<dd-name> }
先行コマンドなしで実行される場合は、以下のメッセージが表示されます。
Usage: You can use PODD command after using PSJOB or POSPOOL command.
環境設定
スプールを開くビューアーを確認します。
$ ofconfig list -n NODE1 -s tjesmgr -sec DEFAULT_OPTION -k VIEWER -l
======================================================================================
SUBJECT : tjesmgr
SECTION : DEFAULT_OPTION
KEY : VIEWER
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : vi &FILEPATH
VALUE(M)* : vim -w&ROWCOUNT -R &FILEPATH
VALUE(D) : vim -w&ROWCOUNT -R &FILEPATH
AVAIL_VALUE :
DESCRIPTION : Viewing program name for tjesmgr command PODD.
&ROWCOUNT will be replaced window size.
&FILEPATH will be replaced viewing filepath.
-w&ROWCOUNT option is valid only for `old vi' not `vim'.
=====================================================================================
3.3. POJOB(Print Output of JOB)
指定されたジョブIDに該当するジョブの表示情報を表示します。
-
構文
POJOB(POJ) <job-ID>
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <job-ID>
指定されたジョブIDに該当するジョブの表示情報を表示します。
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 OUTPUTID
出力IDです。
FDID
FDに割り当てられたIDです。
FDNAME
JCLに指定されたFD名です。
CLS (OUTPUT class)
出力クラスです。
ST (OUTPUT STATUS)
出力状態です。
FORMS
ジョブのプリント関連のオプション情報です。
CHARS
ジョブのプリント関連のオプション情報です。
FORMDEF
ジョブのプリント関連のオプション情報です。
PAGEDEF
ジョブのプリント関連のオプション情報です。
WRITER
ジョブのプリント関連のオプション情報です。
POJOBの表示情報は、POLISTの表示情報と同じです。 |
3.4. POLIST(Print Output detail LIST)
出力リストの詳細を表示します。
-
構文
POLIST [<job-ID>] [N=<job-name>] [S=<output-status>] [C=<outclass>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <job-ID>
指定されたジョブIDに該当するジョブの詳細な出力リストを表示します。
N=<job-name>
指定されたジョブ名に該当するジョブの詳細な出力リストを表示します。
S=<output-status>
指定された出力状態に該当するジョブの詳細な出力リストを表示します。
C=<outclass>
指定された出力クラスに該当するジョブの詳細な出力リストを表示します。
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 OUTPUTID
出力IDです。
JOBID
ジョブIDです。
JOBNAME
ジョブ名です。
FDID
FDに与えられたIDです。
FDNAME
JCLに指定されたFD名です。
CLS (OUTPUT class)
出力クラスです。
ST (OUTPUT STATUS)
出力状態です。
FORMS
ジョブのプリント関連のオプション情報です。
CHARS
ジョブのプリント関連のオプション情報です。
FORMDEF
ジョブのプリント関連のオプション情報です。
PAGEDEF
ジョブのプリント関連のオプション情報です。
WRITER
ジョブのプリント関連のオプション情報です。
3.5. POSPOOL(Print Output SPOOL of JOB)
指定されたジョブIDに該当するジョブのスプール情報を表示します。
-
構文
POSPOOL <job-ID>
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <job-ID>
指定されたジョブIDに該当するジョブのスプール情報を表示します。
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 NO
DDINDEXでPODDコマンドを実行する際、入力パラメータとして使用されます。
STEP
スプールが生成されたステップ名です。
FDNAME
スプールのFD名です。
SIZE
スプールのサイズです。
DSNAME
スプールのデータセット名です。
環境設定
SPOOL_LISTは、スプールを表示する条件を設定します。
$ ofconfig list -n NODE1 -s tjesmgr -sec DEFAULT_OPTION -k SPOOL_LIST -l
======================================================================================
SUBJECT : tjesmgr
SECTION : DEFAULT_OPTION
KEY : SPOOL_LIST
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : ALL
VALUE(M)* : ALL
VALUE(D) : ALL
AVAIL_VALUE : ALL,EXIST,GTZERO
DESCRIPTION : tjesmgr command(POSPOOL) display option.
ALL : display all spool list.
EXIST : display existing spool list.
GTZERO : display spool list whose size are greater than zero.
======================================================================================
3.6. PS(Print Screen)
入力パラメータの条件に該当するJOBQに存在するジョブのJOBNAME、JOBID、CLASS、STATUS、RC、NODE、JCLリストを表示します。
-
構文
PS [{ N=<job-name> | [C=<class>] [S=<job-status>] [RC=<return-code>] [NODE=<node-name>] | [SUBM=<submit_date>|<submit_date(from)-submit_date(to)>] | <from-job-ID> [C=<class>] [S=<job-status>] [RC=<return-code>] [NODE=<node-name] | <job-status> | DESC N=<job-name>|RC=<return-code> }]
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 JOBNAME
ジョブ名です。
JOBID
ジョブIDです。
CLASS
ジョブ・クラスです。
STATUS
ジョブの現在の状態です。以下のように1バイトの文字で表します。
-
W : Working
-
D : Done
-
E : Error
-
F : Flush
-
S : Start
-
H : Hold
-
P : Suspend
-
T : Stop
RC
ジョブのリターンコードです。
NODE
ジョブが実行されたノード名です。
SUBMIT-TIME
ジョブがサブミットされた時間です。SUBMオプションを使用する場合にのみ出力されます。
START-TIME
ジョブが実行された時間です。
END-TIME
ジョブが終了された時間です。
JCL
ジョブが記述されているJCL名です。
-
-
例
CLASS、STATUS、RETCODE、NODENAMEの順に条件を設定します。
-
正しい例)
PS c=A s=W rc=0
-
誤った例)
PS s=W c=A → 解析エラーが発生
DESCコマンドは、ジョブ・リストを逆順に出力します。
-
使用例)
PS DESC
-
3.7. PSHISTORY(Print Screen of JOB History)
PSHISTORYコマンドを実行すると、入力ウィンドウが表示されます。ユーザーが入力した条件に該当する内容をビューアーで表示します。条件を指定しない場合は、すべてのログを表示します。
-
構文
PSHISTORY(PSH)
-
入力パラメータ
以下の入力パラメータが要求されます。
パラメータ 説明 USERID
ジョブをサブミットしたユーザーIDを指定します。
DATE
日付の範囲を指定します。
OPERATION
SUBMIT、EXECUTE、SUSPEND、RESUME、FINISH、REMOVEのいずれかの条件を指定します。
JOBID
ジョブIDを指定します。
3.8. PSIO(Print Screen Input/Output information)
指定されたジョブIDに該当するジョブのデータセット入出力回数を表示します。
-
構文
PSIO <job-ID>
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <job-ID>
指定されたジョブIDに該当するジョブのデータセット入出力回数を表示します。
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 [STEP]
ステップ名です。
FDNAME
JCLに記述されたFD名です。
DSNAME
データセット名です。
RTV (Retrieved count)
ステップ別のデータセットの検索回数です。
INS (Inserted count)
ステップ別のデータセットの追加回数です。
UPD (Updated count)
ステップ別のデータセットの更新回数です。
DEL (Deleted count)
ステップ別のデータセットの削除回数です。
3.9. PSJOB(Print Screen JOB detail information)
指定されたジョブIDに該当するジョブの詳細を表示します。対象ジョブの状態がWORKINGの場合は、詳細情報を1秒単位で更新して表示します。
-
構文
PSJOB(PSJ) <job-ID>
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 JOBID
ジョブIDです。
NODE NAME
ジョブが実行されたノード名です。
JOBG NAME
ジョブ・グループ名です。
JOB NAME
ジョブ名です。
JOB CLASS
ジョブ・クラスです。
JOB STATUS
ジョブの現在の状態です。
DONE、ERROR、FLUSHの場合、括弧( )内にジョブの戻り値が入ります。
JOB PRTY
ジョブの優先順位です。
JCLRUNNER INDEX
ジョブが実行されたランナーの索引です。ランナー・スロットの情報は、PSJCLRUNで確認できます。
JOB WAIT
ジョブの状態が実行中に待機している理由です。
JOB USER
ジョブをサブミットしたユーザーです。
JCL PATH
ジョブのJCLパスです。
TIME STAMP
ジョブのサブミット、起動、終了時間を示します。
RES USAGE
ジョブのリソース使用量を示します。
-
PROCESS : プロセスの総使用時間です。
-
CPU : 実行中のプロセスのCPU総使用時間です。ジョブの状態がWORKINGの場合は、tjclrunと現在実行中のプロセスのCPU総使用時間を表示し、ジョブの状態がWORKINGでない場合は、ジョブの合計CPU使用時間を表示します。
-
CPU ?% : 実行中のプロセスのCPU使用率です。
-
MEM ?Kb : 実行中のプロセスのメモリ・サイズです。ジョブの状態がWORKINGの場合にのみ表示されます。
STEP LIST
ジョブの各ステップ情報を表示します。
-
[???] : ステップ名
-
START : ステップの開始時間
-
RC : ステップのリターンコード
-
CPU : ステップのCPU使用時間
-
/ ??s : ステップの総使用時間
SPOOL LIST
ジョブのスプール・リストを表示します。
POSPOOLの表示情報と同じです。
OUTPUT PROCESS-ING STATUS
ジョブの出力処理に関する情報です。
WORKING状態のジョブの場合、表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 [STEPNAME] CURRENT PROCESSING
現在処理中のステップを示します。
FDNAME JOBID(DSNAME) R:? W:?
-
R: データセットの読み取りを試行した回数です。
-
W: データセットの書き込みを試行した回数です。
-
PSJOBコマンドは、UNIXコマンドラインでは実行できません。 |
4. イニシエーター・コマンド
イニシエーター・コマンドは、ジョブを実行するためのTJES環境に関連するコマンドです。本節では、各コマンドの使用方法について説明します。
4.1. BOOT
すべてのノードのTJESを起動します。起動されたノードではジョブを実行できます。つまり、ランナー・スロットにジョブを割り当てることができます。
-
構文
BOOT [NODE=<node-name>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 [NODE=<node-name>]
ノード名を指定した場合は、そのノードのみを起動します。
4.2. JCLRUNACTIVE(RA)/JCLRUNINACTIVE(RI)
コマンドラインで入力されたランナー・スロットの状態をActiveからInactiveまたはInactiveからActiveに変更します。変更された情報は、PSJCLRUNを使用して確認できます。
-
構文
JCLRUNACTIVE(RA)/JCLRUNACTIVE(RI) I=<index>,,, [NODE=<node-name>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 I=<index>
索引は、複数を指定するか、範囲を指定することができます。
-
形式
I=<index>,,,
[NODE=<node-name>]
ノード名を指定しない場合は、自分のノードのランナー・スロットの状態を変更します。
-
-
例
以下の例は、JCLRUNACTIVEコマンドとJCLRUNINACTIVEコマンドの使用時に範囲値を指定する方法です。
$ RA I=0,1,2,3 $ RI I=0-9
環境設定
現在のノードを検索するときに使用されます。
$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec NODEINFO -k NODENAME -l
======================================================================================
SUBJECT : tjes
SECTION : NODEINFO
KEY : NODENAME
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : NODE1
VALUE(M)* : NODE1
VALUE(D) : NODE1
AVAIL_VALUE :
DESCRIPTION : TMAX node name. (recommend to use HOSTNAME)
======================================================================================
4.3. NODECLEAR
指定されたノードのすべてのジョブを停止します。ノードに問題が発生し、そのノードに存在するジョブを制御できなくなった場合に使用します。
-
構文
NODECLEAR NODE=<node-name>
4.4. NODESTATUS(NODEST)
すべてのノードの状態を表示します。
-
構文
NODESTATUS(NODEST)
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 NODENAME
ノード名です。
OBMJINIT_STATUS
obmjinitサーバーの状態です。
-
Active
-
Downed
BOOT_STATUS
TJESの起動状態です。
-
Booted
-
Not booted
-
4.5. PSJCLRUN(PSR)
指定されたノードのランナー・スロットの状態を表示します。
-
構文
PSJCLRUN(PSR) [NODE=<node-name>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 [NODE=<node-name>]
ノード名を指定しない場合は、自分のノードのランナー・スロットの状態を表示します。
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 IDX
ランナーの索引です。
-
JCLRUNACTIVE(RA)
-
JCLRUNINACTIVE(RI)
-
JCLRUNclass(RC)
SLOTNAME
OpenFrame環境設定のtjesサブジェクトのINITDEFセクションのINIT{nnnn}キーに設定されたランナー・スロット名です。詳細については、OpenFrame Batch『環境設定ガイド』を参照してください。
STATUS
ランナー・スロットの状態です。
-
Active
-
Inactive
-
Downed
class
ランナー・スロットに割り当てられているクラスです。
JOBID,
JOBNAME,
JOBclass,
PID
ランナー・スロットに割り当てられているジョブの情報です。
ランナー・スロットのクラスまたは状態をRA、RI、RC、SHUTDOWNなどのコマンドで変更する場合、そのランナー・スロットにジョブが割り当てられている場合は、ジョブの終了後に変更されるというメッセージが表示されます。
STATUS will be [DOWNED] after JOB finished
-
環境設定
自分のノードを検索するときに使用されます。
$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec NODEINFO -k NODENAME -l
======================================================================================
SUBJECT : tjes
SECTION : NODEINFO
KEY : NODENAME
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : NODE1
VALUE(M)* : NODE1
VALUE(D) : NODE1
AVAIL_VALUE :
DESCRIPTION : TMAX node name. (recommend to use HOSTNAME)
======================================================================================
ランナー・スロットの初期設定を行います。
$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec INITDEF -l
====================================================================================
SUBJECT : tjes
SECTION : INITDEF
KEY : INIT0000
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : INITA,A,ACTIVE
VALUE(M)* : INITA,A,ACTIVE
VALUE(D) : INITA,A,ACTIVE
AVAIL_VALUE :
DESCRIPTION : INITXXXX= name, multi class, ACTIVE/INACTIVE
------------------------------------------------------------------------------------
SUBJECT : tjes
SECTION : INITDEF
KEY : INIT0001
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : INITB,B,ACTIVE
VALUE(M)* : INITB,B,ACTIVE
VALUE(D) : INITB,B,ACTIVE
AVAIL_VALUE :
DESCRIPTION : INITXXXX= name, multi class, ACTIVE/INACTIVE
------------------------------------------------------------------------------------
..
..
中略
..
..
====================================================================================
4.6. SHUTDOWN
すべてのノードのTJESを終了します。ノードを終了すると、空のランナー・スロットをDown状態に変更し、追加的なジョブのスケジューリングを制限します。また、WORKING状態のランナー・スロットは、ジョブの終了と同時にDown状態に変更します。PSRコマンドを使用すると、ランナー・スロットがDown状態に変更されたことを確認できます。
-
構文
SHUTDOWN [NODE=<node-name>]
項目 説明 [NODE=<node-name>]
ノード名を指定した場合は、指定のノードのみを終了させます。
PSRコマンドの詳細については、PSJCLRUN(PSR)を参照してください。 |
5. データセット・コマンド
データセット・コマンドは、データセットを照会、作成、削除、コピーするためのコマンドです。本節では、データセット・コマンドの使用方法について説明します。
USERCATALOGについては、tjesmgrのSETCATALOG(SETCAT)コマンドとOpenFrame Base『データセットガイド』の「統合カタログ」を参照してください。 |
5.1. DATASETCOPY(DSCOPY)
指定されたfrom-dataset-nameをto-dataset-nameにコピーし、from-dataset-nameを検索するためのカタログとボリューム情報、to-dataset-nameがコピーされるボリュームと登録されるカタログをオプションとして指定できます。
-
構文
DATASETCOPY(DSCOPY) <from-dataset-name> [CAT=<from-catalog-name>] [VOL=<from-volume-serial>] <to-dataset-name> [TOV=<to-volume-serial> [TOC=<to-catalog-name>] [FORCE]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <from-dataset-name>
ソース・データセット名です。
[CAT=<from-catalog-name>]
ユーザー・カタログを指定します。指定しない場合は、エイリアス、マスター・カタログ、ボリュームの順にデータセットを検索します。
[VOL=<from-volume-serial>]
from-dataset-nameのボリューム情報を指定します。指定しない場合は、デフォルト・ボリュームを検索します。
<to-dataset-name>
ターゲット・データセット名を指定します。<to-dataset-name>とTOV=<to-volume-serial>のいずれかの引数を指定する必要があります。
TOV=<to-volume-serial>
データセットがコピーされるボリュームのシリアル番号を指定します。このオプションを指定しない場合は、デフォルト・ボリュームにコピーされます。
TOC=<to-catalog-name>
データセットがコピーされるカタログを指定します。
[FORCE]
PDSメンバーをコピーするとき、すでにデータセットが存在すると上書きされます。このオプションを指定しない場合は、上書きせずにスキップします。ソース・データセットがPDSメンバーの場合にのみ適用されます。
デフォルト・カタログについては、SETCATALOG(SETCAT)コマンドを参照してください。 |
5.2. DATASETCREATE(DSCREATE)
DATASETCREATEコマンドを実行するとユーザー入力画面が表示され、入力した条件に該当する非VSAMデータセットを作成します。
-
構文
DATASETCREATE(DSCREATE)
-
入力パラメータ
以下は、入力パラメータについての説明です。
パラメータ 説明 NAME
作成する非VSAMデータセット名です。(必須)
VOLUME
非VSAMデータセットが保存されるボリュームを指定します。
指定しない場合は、デフォルト値のUNITまたはSMSルールに従います。
UNIT
データセットのUNITを指定します。デフォルト値はVOLUMEの設定値に従います。
入力されたUNITとVOLUMEが一致しない場合は、エラーが発生します。
DSORG
データセットのDSORGを指定します。
RECFM
データセットのレコード形式を指定します。
KEYLEN
データセットのキー長を指定します。
ISAMデータセットの場合に指定できます。
LRECL
データセットの最大レコード長を指定します。
KEYPOS
データセットのキーの位置を指定します。
ISAMデータセットの場合に指定できます。
BLKSIZE
データセットのブロック・サイズを指定します。(デフォルト値: 4096)
PRIMARY
データセットの最初の割り当てサイズを指定します。(単位: KB)
SECONDARY
データセットの2番目の割り当てサイズを指定します。(単位: KB)
EXPIRATION
データセットの有効期限を指定します。(デフォルト値: 99991231)
CATALOG
ユーザー・カタログを指定します。
ユーザー・カタログを指定しない場合は、マスター・カタログまたはエイリアスのカタログに登録されます。作成関連のコマンドは、tjesmgrのSETCATALOGコマンドのオプションに従いません。
NOCATALOG
データセットの作成のみ行い、カタログしない場合に指定します。
VSAMデータセットを作成するには、KQCAMSユーティリティを使用する必要があります。詳細については、OpenFrame Batch『ユーティリティリファレンスガイド』の「KQCAMS」を参照してください。 |
5.3. DATASETDELETE(DSDELETE)
指定された非VSAMデータセットを削除します。
-
構文
DATASETDELETE(DSDELETE) [FORCE] <dataset-name> [CAT=<catalog-name] [VOL=<volume-serial>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 [FORCE]
削除する非VSAMデータセットの実際のファイルが存在しない場合にもエラーを発生させず、カタログにある情報のみを削除します。
<dataset-name>
削除するデータセット名を指定します。
[CAT=<catalog-name>]
カタログに登録されている場合、カタログ名を指定します。
[VOL=<volume-serial>]
カタログに登録されていないデータセットを削除する場合、ボリュームのシリアル番号を指定します。
5.4. DATASETEXPORT(DSEXPORT)
指定された非VSAMデータセットを外部にエクスポートします。
-
構文
DATASETEXPORT(DSEXPORT) <from-dataset-name> <to-filepath> [CAT=<catalog-name>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <from-dataset-name>
外部にエクスポートした非VSAMデータセットを指定します。
<to-filepath>
非VSAMデータセットをエクスポートするUNIXでの絶対ファイル・パスを指定します。
[CAT=<catalog-name>]
<from-dataset-name>がデフォルト・カタログに登録されていない場合に指定します。
5.5. DATASETIMPORT(DSIMPORT)
外部にエクスポートしたファイルをインポートしてデータセットに復元します。このコマンドを実行するとユーザー入力画面が表示され、入力された条件に該当する非VSAMデータセットを復元します。
-
構文
DATASETIMPORT(DSIMPORT) <from-filepath>
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <from-filepath>
非VSAMデータセットが格納されているUNIXでの絶対ファイル・パスを入力します。
-
入力パラメータ
以下は、DATASETIMPORT入力パラメータについての説明です。外部にエクスポートする際のデータセット名と形式を変更できます。すでに登録されている場合は、既存のデータセットを上書きします。
パラメータ 説明 NAME
変更する非VSAMデータセット名です。
VOLUME
非VSAMデータセットが保存されるボリュームです。
RECFM
データセットのレコード形式を指定します。
LRECL
データセットの最大レコード長を指定します。(デフォルト値: 80)
BLKSIZE
データセットのブロック・サイズを指定します。(デフォルト値: 4096)
EXPIRATION
データセットの有効期限を指定します。(デフォルト値: 99991231)
CATALOG
ユーザー・カタログを指定します。
ユーザー・カタログを指定しない場合は、マスター・カタログまたはエイリアスのカタログに登録されます。作成関連のコマンドは、tjesmgrのSETCATALOG(SETCAT)コマンドのオプションに従いません。
5.6. DATASETLIST(DSLIST)
指定された条件に該当するVTOCに登録されているデータセット・リストを表示します。VTOCに登録されているすべてのデータセットは非VSAMデータセットです。
-
構文
DATASETLIST(DSLIST) [<dataset-prefix>] [VOL=<volume-serial>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 [<dataset-prefix>]
dataset-prefixで始まるすべてのデータセットが出力対象になります。
[VOL=<volume-serial>]
指定されたボリュームに存在するデータセットが出力対象になります。
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 VTOC name
検索したデータセットです。
VOLUME
データセットのボリュームです。
DSORG
データセットの構造です。
RECFM
データセットのレコード形式です。
LRECL
データセットのレコード長です。
5.7. DATASETMOVE(DSMOVE)
データセット名またはボリュームを変更するか、あるいはその両方を変更します。指定されたfrom-dataset-nameをto-dataset-nameまたはto-volume-serialボリュームにコピーします。
-
構文
DATASETMOVE(DSMOVE) <from-dataset-name> [CAT=<catalog-name>] [VOL=<from-volume-serial>] {<to-dataset-name> | TOV=<to-volume-serial>}
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <from-dataset-name>
ソース・データセット名を指定します。
[CAT=<catalog-name>]
ユーザー・カタログを指定します。指定しない場合は、エイリアス、マスター・カタログ、ボリュームの順にデータセットを検索します。
[VOL=<from-volume-serial>]
to-dataset-nameのボリューム情報です。指定しない場合は、デフォルト・ボリュームを検索します。
<to-dataset-name>
ターゲット・データセット名を指定します。<to-dataset-name>、TOV=<to-volume-serial>のいずれかの引数を指定する必要があります。
TOV=<to-volume-serial>
ソース・データセットがコピーされるボリューム情報です。<to-dataset-name>、TOV=<to-volume-serial>のいずれかの引数を指定する必要があります。
5.8. DATASETRECATALOG(DSRECAT)
DATASETRECATALOGコマンドを実行すると、ユーザー入力画面が表示され、入力された条件に該当する非VSAMデータセットを再カタログします。ファイルのみ存在し、カタログに登録されていない非VSAMデータセットをカタログに登録するか、すでにカタログに登録されている非VSAMデータセットのカタログ内容を変更する場合に使用します。
-
構文
DATASETRECATALOG(DSRECAT)
-
入力パラメータ
以下は、入力パラメータについての説明です。
項目 説明 NAME
再カタログする非VSAMデータセット名を指定します。(必須)
CATALOG(S)
再カタログするデータセットが登録されているカタログを指定します。
(デフォルト値: マスター・カタログ)
VOLUME
再カタログする非VSAMデータセットのボリュームを指定します。
DSORG
データセットのDSORGを指定します。
RECFM
データセットのレコード形式を指定します。
KEYLEN
データセットのキー長を指定します。ISAMデータセットである場合に指定できます。
LRECL
データセットの最大レコード長を指定します。
KEYPOS
データセットのキーの位置を指定します。ISAMデータセットである場合に指定できます。
BLKSIZE
データセットのブロック・サイズを指定します。(デフォルト値: 4096)
EXPIRATION
データセットの有効期限を指定します。(デフォルト値: 99991231)
CATALOG
ユーザー・カタログを指定します。
ユーザー・カタログを指定しない場合は、マスター・カタログまたはエイリアスのカタログが設定されます。
5.9. DATASETUNCATALOG(DSUNCAT)
指定されたデータセットをカタログから削除します。
-
構文
DATASETUNCATALOG(DSUNCAT) <dataset-name> [CAT=<catalog-name>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <dataset-name>
カタログから削除するデータセット名を指定します。
[CAT=<catalog-name>]
ターゲット・データセットが登録されているカタログを指定します。
5.10. DATATOUCH(DSTOUCH)
指定された非VSAMデータセットの最終変更日を変更します。
-
構文
DATATOUCH(DSTOUCH) <dataset-name> [VOL=<volume-serial>] [CAT=<catalog-name>] [DATE=<yyyymmdd>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <dataset-name>
変更日を変更する非VSAMデータセットを指定します。
VOL=<volume-serial>
非VSAMデータセットのボリュームです。
[CAT=<catalog-name>]
ユーザー・カタログを指定します。
[DATE=<yyyymmdd>]
変更日を指定します。
5.11. GDGCREATE
GDGCREATEコマンドを実行すると、入力画面が表示され、入力された条件に従ってGDGデータセットを作成します。
-
構文
GDGCREATE
-
入力パラメータ
以下は、入力パラメータについての説明です。
パラメータ 説明 NAME
作成するGDGデータセット名を指定します。(必須)
LIMIT
GDSデータセットのリミットを指定します。(必須)
EXPIRATION
作成するGDGデータセットの有効期限を指定します。
CATALOG
GDGデータセットが登録されているユーザー・カタログを指定します。
ユーザー・カタログを指定しない場合は、マスター・カタログまたはエイリアスのカタログに登録されます。作成関連のコマンドは、tjesmgrのSETCATALOGコマンドのオプションに従いません。
5.12. GDGDELETE
指定されたGDGデータセットを削除します。GDGメンバーが存在する場合はエラーが発生するため、GDGメンバーを先に削除する必要があります。
-
構文
GDGDELETE <dataset-name> [CAT=<catalog-name>] [FORCE]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <dataset-name>
削除するGDGデータセットを指定します。
[CAT=<catalog-name>]
GDGデータセットが登録されているカタログを指定します。
[FORCE]
関連付けられているGDSが存在する場合は一緒に削除します。
5.13. PSCATALOG(PSCAT)
指定された条件に該当するカタログに登録されているデータセット・リストを表示します。
-
構文
PSCATALOG(PSCAT) <entry-prefix> [CAT=<catalog-name>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <entry-prefix>
entry-prefixで始まるすべてのデータセットが出力対象になります。
[CAT=<catalog-name>]
ユーザー・カタログに登録されているデータセットを検索して表示します。
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 CATALOG NAME
検索したデータセットです。
VOLUME
データセットが含まれているボリュームです。
ENTTYPE
データセットのタイプです。
データセットのタイプには、非VSAM、CLUSTER、AIX、PATH、GDG、UCAT、ALIASなどがあります。
VSAM
データセットのタイプです。
VSAMデータセットの場合にのみ、KSDS、RRDSなどを示します。
NVSM
データセットのタイプです。
非VSAMデータセットの場合にのみ、PDS、SDS、GDSなどを示します。
5.14. PSDATASET(PSDS)
指定されたデータセットの詳細を表示します。
-
構文
PSDATASET(PSDS) <dataset-name> [CAT=<catalog-name>] [MEM=<member-prefix>] [VOL=<volume-serial>]
以下は、入力項目についての説明です。
情報 説明 <dataset-name>
詳細情報を確認するデータセット名を指定します。
[CAT=<catalog-name>]
指定されたカタログに登録されているデータセットを検索して表示します。
[MEM=<member-prefix>]
メンバーが存在するデータセットの場合、MEMを指定すると、そのメンバーを検索して表示します。
[VOL=<volume-serial>]
カタログされていないデータセットの詳細情報を確認します。指定したボリュームからデータセットを検索して表示します。
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 Data Set Name
データセット名です。
Data Set Type
データセットのタイプです。
Catalog Name
データセットが登録されているカタログ名です。
Management Class
データセットの作成時に参照したマネージメント・クラスです。
Creation Date
データセットの作成日です。
Data Set Owner
データセット・ファイルの所有者です。
Expiration Date
データセットの有効期限です。
Storage Class
データセットの作成時に参照したストレージ・クラスです。
Volume Serial
データセットのボリュームです。
Device Type
データセットのデバイス・タイプです。
テープ・データセットの場合は、「TAPE Device」と表示されます。
Data Class
データセットの作成時に参照したデータ・クラスです。
Organization
データセットのDSORGです。
Record Format(AVGLRECL)
データセットのRECFMです。(データセットの平均の長さです)
KEYLEN
データセットのキー長です。
Record Length(MAXLRECL)
データセットの長さです。(データセットの最大長です)
KEYPOS
データセットのキーの位置です。
BLKSIZE(CISIZE)
データセットのブロック・サイズです。(データセットのCISIZEです)
(AIXRKP)
データセットのAIXのKEYPOSです。
Primary Space
データセットの最初の割り当てサイズです。
Number of Extents
データセット割り当ての拡張回数です。
Secondary Space
データセットの2番目の割り当てサイズです。
Data Set Size
データセットの実際のサイズです。
テープ・データセットの場合は圧縮されていますが、DATASIZEは圧縮されていない場合のサイズです。
Last Access Date
データセットを最後に照会および変更した日付です。
Last Access Time
データセットを最後に照会および変更した時間です。
Associations
関連付けられているデータセットを表示します。
主にVSAMデータセットの場合に使用されます。
以下は、メンバーを持つデータセットの表示情報です。
情報 説明 Name
メンバー名です。
Owner
メンバー・ファイルの所有者です。
Size
メンバー・ファイルのサイズです。
Last Access Date
メンバーを最後に照会および変更した日付と時間です。
5.15. PSENTRY(PSENT)
指定されたエントリの詳細を表示します。PSDATASETと違ってGDG、PATH、ALIASのように実際のデータセットではありませんが、カタログに登録されているエントリ情報を表示します。
-
構文
PSENTRY(PSENT) <entry-name> [CAT=<catalog-name>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <entry-name>
エントリ名を指定します。
[CAT=<catalog-name>]
指定されたカタログに登録されているエントリを検索して表示します。
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 Entry Name
エントリ名です。
Entry Type
エントリのタイプです。
Catalog Name
エントリが登録されているカタログ名です。
Creation Date
エントリの作成日です。
Entry Owner
エントリの所有者です。
Expiration Date
エントリの有効期限です。
GDG Limit
エントリがGDGの場合、GDGの最大数です。
Associations
関連付けられているエントリを表示します。
5.16. PSLOCK(PSL)
指定されたデータセットのロック情報を表示します。
-
構文
PSLOCK(PSL) [<job-ID> | DSN=<dataset-prefix> [CAT=<catalog-name>]]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <job-ID>
指定されたジョブIDでロックされたデータセットのリストを表示します。
DSN=<dataset-prefix>
データセット名全体または接頭辞を指定します。指定されたデータセットまたは接頭辞で始まるロックされたすべてのデータセット・リストを表示します。
[CAT=<catalog-name>]
検索するデータセットがカタログされている場合に指定します。
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 オプション(1、2列)
-
ロックを要求している状態の場合は「R」が表示されます。
2.ロックを設定または要求したプロセスが実行中の場合は、アスタリスク(*)が表示されます。プロセスのノードが異なる場合は表示されません。
PID
ロックを設定または要求したプロセスIDです。
JOBID
ロックを設定または要求したジョブIDです。
NODEID
ロックを設定または要求したノードです。
LOCKTYPE
要求したロックのタイプです。
-
Exclusive : ターゲット・データセットを変更するために使用されます。別のジョブではロックを共有できません。
-
Shared : ターゲット・データセットを検索するために使用されます。別のジョブではロックを共有できません。
CATALOG_DSN
要求したロック名です。
ロック名は、以下のいずれかの形式で指定できます。
-
USERCATALOG_NAME:DATASET_NAME
-
DATASET_NAME
-
5.17. PSVOLUME(PSV)
ボリューム情報を表示します。
-
構文
PSVOLUME(PSV)
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 Volume
ボリュームのシリアル番号です。
Total(MB)
ボリューム全体のサイズです。
Usage(%)
ボリュームの使用率です。
Free(MB)
使用できるボリューム・サイズです。
Tablespace
ボリュームのシリアル番号に該当するデータベース上の表領域名です。
Volume Path
ボリュームのUNIXファイル・パスです。
5.18. SETCATALOG(SETCAT)
指定されたカタログをデフォルト・カタログとし、データセット関連コマンドで使用します。
-
構文
SETCATALOG(SETCAT) [<catalog-name>] [UPDATE]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 [<catalog-name>]
指定されたカタログをデフォルト・カタログとし、データセット関連コマンドで使用します。カタログ名を指定しない場合は、マスター・カタログがデフォルト・カタログです。
以下は、カタログが指定される順序です。
-
CATパラメータで指定されたユーザー・カタログ
-
SETCATで指定されたユーザー・カタログ
-
データセットのエイリアスによるユーザー・カタログ
-
マスター・カタログ
[UPDATE]
OpenFrame環境設定のofsysサブジェクトのDIRECTORYセクションのPROFILE_DIRキーに指定されたパスに作成される各ユーザーのプロファイルにカタログ名を登録します。
OpenFrame Studioまたはtjesmgrにログインする際、プロファイル情報がある場合は、そのプロファイルにあるカタログをデフォルト・カタログとして使用します。また、プロファイル情報がない場合は、マスター・カタログをデフォルト・カタログとして使用します。
-
-
例
以下のように指定してPSCAT、PSDSなどを実行する際、CATパラメータを指定していない場合はTAPECATをデフォルト・カタログとして表示します。
$ SETCAT TAPECAT
6. スプール・バックアップ・コマンド
本節では、スプール・バックアップ・コマンドの使用方法について説明します。
6.1. SPOOLBACKUP(SPBA)
指定されたスプールをバックアップします。バックアップされた圧縮ファイルは、OpenFrame環境設定のtjesサブジェクトのSPOOLセクションのSPOOL_BACKUP_DIRキーのVALUE項目に設定されたディレクトリに格納されます。バックアップ・コマンドを実行すると、obmjspbkサーバーがバックアップを行い、すでにバックアップが実行中の場合は、SPBAコマンドが実行されません。
スプールをバックアップできるジョブの状態は、DONE、ERROR、STOP、FLUSHであり、それ以外の場合はスキップされ、次のジョブのバックアップが実行されます。
-
構文
SPOOLBACKUP(SPBA) { DT=<yyyymmddhhmiss> | <start-job-ID>,<end-job-ID> }
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 DT=<yyyymmddhhmiss>
ジョブをサブミットした時間を指定します。指定した時間より前にサブミットされたジョブのスプールをバックアップします。
<start-job-ID>,<end-job-ID>
バックアップするジョブIDの範囲を指定します。
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 Spool backup command submitted.
バックアップ・コマンドが正常に実行されたことを示します。
Spool backup server is busy!
現在バックアップが実行中であるため、コマンドを実行できないことを意味します。
環境設定
バックアップ・スプールを格納するディレクトリです。
$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec SPOOL -k SPOOL_BACKUP_DIR -l
===================================================================================
SUBJECT : tjes
SECTION : SPOOL
KEY : SPOOL_BACKUP_DIR
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : $(OPENFRAME_HOME)/spbackup
VALUE(M)* : $(OPENFRAME_HOME)/spbackup
VALUE(D) : $(OPENFRAME_HOME)/spbackup
AVAIL_VALUE :
DESCRIPTION : Directory where spool archive.
===================================================================================
バックアップ・スプールの内容を確認する場合、復元するディレクトリです。
$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec SPOOL -k SPOOL_UNPACK_DIR -l
===================================================================================
SUBJECT : tjes
SECTION : SPOOL
KEY : SPOOL_UNPACK_DIR
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : $(OPENFRAME_HOME)/spunpack
VALUE(M)* : $(OPENFRAME_HOME)/spunpack
VALUE(D) : $(OPENFRAME_HOME)/spunpack
AVAIL_VALUE :
DESCRIPTION : Directory where archived spool is extracted temporarily.
===================================================================================
6.2. SPOOLBACKUPLIST(SPBL)
入力条件(年/月)に該当するスプール・バックアップ・リストを表示します。
-
構文
SPOOLBACKUPLIST(SPBL) DATE={ <yyyymm>|<yyyy> }
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 DATE={ <yyyymm>|<yyyy> }
検索する日付を指定します。
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 BACKUP_DATE
スプールがバックアップされた日付を表示します。
6.3. SPOOLBACKUPSTATUS(SPBASTAT)
バックアップの状態(実行中または完了)を確認します。
-
構文
SPOOLBACKUPSTATUS(SPBASTAT)
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
server state:<state>, attempt:<count>, done:<count>, success rate:<percent>
情報 説明 server state:<state>
サーバーの状態を表示します。
-
WORKING : バックアップが実行中の状態
-
IDLE : WORKING以外の状態
attempt:<count>
スプール・バックアップの試行回数です。
done:<count>
スプール・バックアップが正常に完了した回数です。
success rate:<percent>
バックアップ試行に対する成功率を表示します。
-
6.4. SPOOLBACKUPSTOP(SPBASTOP)
現在実行中のバックアップを終了します。バックアップが実行中でない場合は、何も実行されません。
-
構文
SPOOLBACKUPSTOP(SPBASTOP)
6.5. SPOOLCLEAR(SPCL)
指定された条件に該当する一時ディレクトリに復元されたスプールを削除します。つまり、SPOOLRESTOREによって復元されたスプールを削除します。
-
構文
SPOOLCLEAR(SPCL) I=<index>
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 I=<index>
SPOOLPSで出力されたスプールの索引番号です。
6.6. SPOOLPODD(SPPODD)
指定された条件に該当する復元されたジョブのスプールを設定したビューアーで開きます。
-
構文
SPOOLPODD(SPPODD) I=<index> SPDI=<dd-index>
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 I=<index>
SPOOLPSで出力されたスプールの索引番号です。
SPDI=<dd-index>
確認するdd-indexを指定します。
SPOOLPODDコマンドは、PODDと同じです。詳細については、PODD(Print Output FD Information)を参照してください。
6.7. SPOOLPOSPOOL(SPPOSPOOL)
指定された条件に該当する復元されたジョブのスプール情報を表示します。ただし、SPOOLPOSPOOLを実行する前にSPOOLPSコマンドとSPOOLRESTOREコマンドを実行する必要があります。
-
構文
SPOOLPOSPOOL(SPPOSPOOL) I=<index>
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 I=<index>
SPOOLPSで出力されたスプールの索引番号です。
-
表示情報
POSPOOLの表示情報と同じです。
6.8. SPOOLPS(SPPS)
指定された日付にバックアップされたスプール・リストを表示します。
-
構文
SPOOLPS(SPPS) { DATE=<yyyymmdd> [N=<job-name-prefix>] | N=<job-name-prefix> }
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 DATE=<yyyymmdd>
バックアップ日付を指定します。
N=<job-name-prefix>
バックアップされたジョブから検索するジョブ名の接頭辞を指定します。
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 NO
スプールの索引番号です。
スプール索引番号は、SPOOLRESTORE、SPOOLPSJOB、SPOOLPSIOなどで使用されます。
JOBNAME
ジョブ名です。
JOBID
ジョブIDです。
submit_TIME
ジョブがサブミットされた日付です。
BACKUP_DATE
ジョブがバックアップされた日付です。
6.9. SPOOLPSJOB(SPPSJ)
指定された条件に該当する復元されたジョブの詳細を表示します。ただし、SPOOLPSJOBを実行する前にSPOOLPSコマンドとSPOOLRESTOREコマンドを実行する必要があります。
-
構文
SPOOLPSJOB(SPPSJ) I=<index>
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 I=<index>
SPOOLPSJOBで出力されるスプールの索引番号です。
-
表示情報
PSJOBのジョブの終了時の情報と同じです。ただし、表示情報は表示されません。
6.10. SPOOLPSIO(SPPSIO)
指定された条件に該当する復元されたジョブの入表示情報を表示します。SPOOLPSIOを実行する前にSPOOLPSコマンドとSPOOLRESTOREコマンドを実行する必要があります。
-
構文
SPOOLPSIO(SPPSIO) I=<index>
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 I=<index>
SPOOLPSで出力されたスプールの索引番号です。
-
表示情報
ステップごとにデータセットの読み書き回数を表示します。
6.11. SPOOLRESTORE(SPRE)
指定された条件に該当するバックアップ・スプールの内容を確認できるように一時ディレクトリに復元します。ただし、SPOOLRESOTREを実行する前にSPOOLPSを実行する必要があります。
-
構文
SPOOLRESTORE(SPRE) I=<index>
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 I=<index>
SPOOLPSで出力されたスプールの索引番号です。
環境設定
スプールがバックアップされるディレクトリを設定します。
$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec SPOOL -k SPOOL_BACKUP_DIR -l
===================================================================================
SUBJECT : tjes
SECTION : SPOOL
KEY : SPOOL_BACKUP_DIR
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : $(OPENFRAME_HOME)/spbackup
VALUE(M)* : $(OPENFRAME_HOME)/spbackup
VALUE(D) : $(OPENFRAME_HOME)/spbackup
AVAIL_VALUE :
DESCRIPTION : Directory where spool archive.
===================================================================================
スプールの内容を確認するために復元する一時ディレクトリを設定します。
$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec SPOOL -k SPOOL_UNPACK_DIR -l
===================================================================================
SUBJECT : tjes
SECTION : SPOOL
KEY : SPOOL_UNPACK_DIR
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : $(OPENFRAME_HOME)/spunpack
VALUE(M)* : $(OPENFRAME_HOME)/spunpack
VALUE(D) : $(OPENFRAME_HOME)/spunpack
AVAIL_VALUE :
DESCRIPTION : Directory where archived spool is extracted temporarily.
===================================================================================
7. その他のコマンド
本節では、その他のコマンドの使用方法について説明します。
7.3. SWITCHUSER
ユーザー画面が表示され、入力したユーザーIDでログインします。
-
構文
SWITCHUSER(SU)
-
入力パラメータ
以下は、入力パラメータについての説明です。
パラメータ 説明 ID
ログインするユーザーIDを入力します。
GROUP NAME
ログインするユーザーのグループを入力します。
PASSWORD
ログインするユーザーのパスワードを入力します。
7.4. EDIT
入力したファイル・パスを指定のエディターで開きます。
-
構文
EDIT <filepath>
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <filepath>
絶対パスを入力します。
環境設定
ファイルを開くためのエディターを指定します。
$ ofconfig list -n NODE1 -s tjesmgr -sec DEFAULT_OPTION -k EDITOR -l
====================================================================================
SUBJECT : tjesmgr
SECTION : DEFAULT_OPTION
KEY : EDITOR
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : vi &FILEPATH
VALUE(M)* : vim -w&ROWCOUNT &FILEPATH
VALUE(D) : vim -w&ROWCOUNT &FILEPATH
AVAIL_VALUE :
DESCRIPTION : Editing program name for tjesmgr command EDIT.
&ROWCOUNT will be replaced window size.
&FILEPATH will be replaced editing filepath.
-w&ROWCOUNT option is valid only for `old vi' not `vim'.
====================================================================================
7.7. NOTIFY(N)
現在ログインしているユーザーIDでNOTIFY処理されたジョブの実行情報を表示します。JOB文やJES JCL文(MSP)/JES2 JCL文(MVS)のNOTIFYパラメータに特定のユーザーIDを指定してジョブを実行すると、ジョブ終了後にそのユーザーIDにメッセージが送信されます。
該当のユーザーIDでtjesmgrに接続しているユーザーは、tjesmgrの実行画面でコマンドの間にメッセージを確認できるほか、NOTIFYコマンドを使用してメッセージを受信したすべてのジョブの実行情報(ジョブ名、ジョブID、ジョブの終了状態)を確認できます。
-
構文
NOTIFY(N)
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 DATE
NOTIFYが残された日付です。
TIME
NOTIFYが残された時間です。
MESSAGE
NOTIFYが残されたジョブの実行情報です。
7.8. LICENSE
指定したライセンス・ファイルの情報を表示します。
-
構文
LICENSE { <product> | <abs-filepath> | <filename> }
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 <product>
TJES、TACF、HIDB、OSC、OSIのいずれかを指定します。
<abs-filepath >
ライセンス・ファイルの絶対パスを入力した場合は、その絶対パスからファイルを検索して情報を表示します。
<filename>
ライセンス・ファイル名のみ入力した場合は、OpenFrame環境設定に登録されているライセンス・ディレクトリからライセンス・ファイルを検索して情報を表示します。
環境設定
ライセンス・ディレクトリを設定します。
$ ofconfig list -n NODE1 -s ofsys -sec DIRECTORY -k LICENSE_DIR -l
===================================================================================
SUBJECT : ofsys
SECTION : DIRECTORY
KEY : LICENSE_DIR
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : ${OPENFRAME_HOME}/license
VALUE(M)* : ${OPENFRAME_HOME}/license
VALUE(D) : ${OPENFRAME_HOME}/license
AVAIL_VALUE :
DESCRIPTION :
===================================================================================
7.9. PSPRINT(PSP)
OpenFrame環境設定に登録されているプリンター情報を表示します。
-
構文
PSPRINT(PSP)
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 PRINTER_NAME
プリンター名です。
CLASS
出力クラスです。
PRINTER_COMMAND
プリンターを実行するコマンドです。
DRIVER_PATH
プリンター・ライブラリのパスです。
環境設定
プリンターを設定します。
$ ofconfig list -n NODE1 -s print -sec PRINTER1 -l
=================================================================================
SUBJECT : print
SECTION : PRINTER1
KEY : CLASS
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : AB
VALUE(M)* : AB
VALUE(D) : AB
AVAIL_VALUE :
DESCRIPTION : Output class used for this printer.
---------------------------------------------------------------------------------
SUBJECT : print
SECTION : PRINTER1
KEY : COMMAND
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : cat
VALUE(M)* : cat
VALUE(D) : cat
AVAIL_VALUE :
DESCRIPTION : Printer's command.
---------------------------------------------------------------------------------
SUBJECT : print
SECTION : PRINTER1
KEY : DRIVER_PATH
TYPE : 2
DEFAULT_VALUE : ${OPENFRAME_HOME}/lib/libdfltprt.so
VALUE(M)* : ${OPENFRAME_HOME}/lib/liblrsprt.so
VALUE(D) : ${OPENFRAME_HOME}/lib/liblrsprt.so
AVAIL_VALUE :
DESCRIPTION : Dynamic loading library path for printer.
=================================================================================
7.10. TSOLIST(TSL)
現在の端末を介してTSOに接続したユーザー・リストを表示します。
-
構文
TSOLIST(TSL) [ID=<userid> | LU=<luname>]
以下は、入力項目についての説明です。
項目 説明 [ID=<userid>]
指定したユーザーIDで接続したユーザー・リストのみを表示します。
[LU=<luname>]
指定したLU名と一致するユーザー・リストのみを表示します。
-
表示情報
表示情報は以下のとおりです。
情報 説明 USER_ID
TACFに接続したユーザーIDです。
LU_NAME
接続した端末のLU名です。
JOBID
TSOが実行されたジョブIDです。
LOGIN_TIME
TSOに最初に接続した時間をYYYYMMDDHHSS形式で表示します。