VS COBOL II

本付録では、VS COBOL IIの変換について説明します。

1. VS COBOL IIの要素

VS COBOL IIは、--enable-vsc2オプションを使用した場合にのみ処理されます。

以下では、VS COBOL IIの変換とVS COBOL IIで使用される要素について説明します。

  • SETステートメント

    VS COBOL IIのSETステートメントでUP BYまたはDOWN BYを使用する場合、SETステートメントのターゲットとしてINDEX以外にcomp、zoned、packed変数を使用できるようにします。

    SET {INDEX, IDENTIFIER} UP BY integer
  • ゾーン10進数の文字列変換

    スケールが指定されたゾーン10進数を文字列に移動できるようにします。

  • COMP-2を移動する場合のROUNDED処理

    USAGE COMP-2を移動する場合、ROUNDED処理(四捨五入)されるようにします。

    WORKING-STORAGE SECTION.
    01 FLOAT-POINT COMP-2.
    01 FIXED-POINT-1  PIC S9(1)V9.
    
    PROCEDURE DIVISION.
        MOVE 1.19999999999999999 TO FLOAT-POINT.
        MOVE FLOAT-POINT TO FIXED-POINT-1.
        DISPLAY 'FIXED-POINT: ' FIXED-POINT-1.

    以下は、上記例の実行結果です。

    FIXED-POINT: 12+