OFCOBOLの紹介
本章では、OpenFrame COBOLの特徴とインストールおよび運用のために必要な環境設定方法について説明します。
1. 概要
OpenFrame COBOL(以下、OFCOBOL)は、COBOL言語で作成されたソースコードをコンパイルして実行したり、共有ライブラリを作成するCOBOLコンパイラーです。
以下は、OFCOBOLの主な特徴についての説明です。
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COBOLデータ
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Enterprise COBOL for z/OSをターゲットとします。
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数字カテゴリの固定小数点データに対し、最大31桁までサポートします。
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LLVMバックエンド・ベース
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LLVMがサポートする最適化機能および多様な機能を使用することができます。
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OpenFrameとの連携
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OpenFrameと連動して、既存のメインフレーム環境を変更せずに再使用することができます。(Batch、OSC、OSIとの連携可能)
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ターゲット・マシン
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現OFCOBOLバージョンは、Linux X86 64ビットのみサポートしています。
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2. OFCOBOLのインストール
OFCOBOLコンパイラーのシステム要件は以下のとおりです。
項目 | 要件 |
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ハードウェア |
300MB以上のハードディスク空き容量(1GB以上を推奨) |
256MB以上のメモリ(512MB以上を推奨) |
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ソフトウェア |
gcc、g++4.4.X以上のバージョン |
Linux系のOS |
OFCOBOLコンパイラーは、gcc、g++をリンカー(Linker)として使用するため、それらが事前にインストールされている必要があります。インストールの詳細については、OpenFrame COBOL『インストールガイド』を参照してください。 |
3. 環境変数の設定
以下は、インストール・フォルダーを、${OFCOB_INSTALL}とした場合、環境変数を設定する例です。
export LD_LIBRARY_PATH=${OFCOB_INSTALL}/lib:$LD_LIBRARY_PATH export OFCOB_HOME=${OFCOB_INSTALL} export PATH=${OFCOB_INSTALL}/bin:$PATH export OFCOBCPY=${OFCOB_COPYBOOK}
以下は、各環境変数についての説明です。
項目 | 説明 |
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LD_LIBRARY_PATH |
ライブラリ・ファイルが含まれているOFCOBOLのlibディレクトリです。 |
OFCOB_HOME |
OFCOBOLがインストールされたパスです。 |
PATH |
実行可能ファイルが含まれているOFCOBOLのbinディレクトリです。 |
OFCOBCPY |
環境変数に指定されたディレクトリで使用可能なコピーブックを検索します。 |
OFCONV_HOME |
IDMSプリプロセッサーのofconvがインストールされているinstallフォルダーを指定します。 |
OFCONV_PATH |
IDMSプリプロセッサーで使用されるDMLタグのコピーブックの場所を指定します。 |