OpenFrame HiDBの環境設定
本章では、OpenFrame HiDBの環境設定項目について説明します。
1. 概要
OpenFrame HiDB(以下、HiDB)の運用に必要な設定は、openframe_hidb.confの各「SECTION」の「KEY」項目の「VALUE」値として設定し、ofconfigツールを使用して保存します。
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デフォルト値が「(NONE)」であるキー項目が一部あります。そのキー項目の値を「(NONE)」に指定した場合の動作については備考欄を参照してください。 |
以下は、各サブジェクトのセクションの説明です。各セクションのキー項目の値の詳細ついては、各節を参照してください。
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OpenFrame HiDBとOpenFrame OSIの共通設定を保存します。
セクション 説明 HiDBとOSIの共通設定です。
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OpenFrame HiDBの全般的な設定を保存します。
セクション 説明 HiDBのデフォルト動作を設定します。
デバッグ関連の設定です。
HiDBを実行するデフォルト・ユーザー情報を設定します。
2. ims
OpenFrame HiDBとOpenFrame OSIの共通設定を保存します。
2.1. IMS_DEFAULT
HiDBとOSIの共通設定です。
2.1.1. DBDLIB_NAME
デフォルトで使用されるDBDLIB名を指定します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
文字列 |
デフォルト値 |
IMS.DBDLIB |
有効な値 |
|
備考 |
PDS名の形式で指定します。 |
2.1.2. PSBLIB_NAME
デフォルトで使用されるPSBLIB名を指定します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
文字列 |
デフォルト値 |
IMS.PSBLIB |
有効な値 |
|
備考 |
PDS名の形式で指定します。 |
3. hidb
OpenFrame HiDBの全般的な設定を保存します。
3.1. HIDB_DEFAULT
HiDBのデフォルト動作を設定します。
3.1.1. COPYBOOK_DIR
hdgenschがデフォルトで参照するコピーブックのパスを指定します。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
文字列 |
デフォルト値 |
${OPENFRAME_HOME}/copybook |
有効な値 |
|
備考 |
3.1.2. TABLESPACE
HiDBの表と索引を作成する表領域を指定します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
文字列 |
デフォルト値 |
DEFVOL |
有効な値 |
|
備考 |
3.1.3. HIDB_OBJECT_DIR
hidbmgr dligenが作成するオブジェクト・ファイルのデフォルト・パスを指定します。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
文字列 |
デフォルト値 |
${OPENFRAME_HOME}/obj_dir |
有効な値 |
|
備考 |
3.1.4. FIX_DATA_ERRORS
DLIコマンドの実行中に数値列から正しくないデータが見つかった場合、自動的にゼロ(0)に変更して処理します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
ブール値 |
デフォルト値 |
NO |
有効な値 |
YES、NO |
備考 |
3.1.5. NO_INDEX_TABLE
二次索引を定義する際、索引表を作成せず、セグメント表に索引を直接定義します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
ブール値 |
デフォルト値 |
NO |
有効な値 |
YES、NO |
備考 |
YESに指定した方がパフォーマンスが向上し、データベースもよりシンプルに構成されますが、索引セグメントを直接操作することはできません。設定値を変更する場合は、データベースを再構成する必要があります。 |
3.1.6. IGNORE_FILLER
セグメント表を作成してDLIコマンドを処理する際、FILLERを無視します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
ブール値 |
デフォルト値 |
NO |
有効な値 |
YES、NO |
備考 |
3.1.7. COMMIT_INTERVAL
DLIコマンドを処理する際、DBMSにコミットを要求する間隔を設定します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
数値 |
デフォルト値 |
0 |
有効な値 |
|
備考 |
0に指定すると、指定のHiDBのステップが終わってから次のコミットを実行します。 |
3.1.8. RESOLVE_HINT_DIR
GET DLI要求を処理する際、SELECTクエリで使用されるユーザー指定のヒント文のパスを指定します。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
文字列 |
デフォルト値 |
|
有効な値 |
|
備考 |
3.1.9. FIRST_FETCH_COUNT
GET DLI要求を処理する際、フェッチの数に関するFIRST_ROWS HINT文に使用される値を指定します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
数値 |
デフォルト値 |
10 |
有効な値 |
|
備考 |
3.1.10. HIDB_ALTER_KEYSEQ
HiDBは基本的にデータベースのソート順に従いますが、EBCDICコード順および必要な順にデータをソートする場合に指定します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
ブール値 |
デフォルト値 |
NO |
有効な値 |
YES、NO |
備考 |
設定を変更する場合は、データベースを再構成する必要があります。 YESの場合、HiDB 7.2ではキー列をTibero機能のNVARCHAR2に定義します。 |
3.1.11. IGNORE_AUTH_CHECK
セグメントを操作する際、TACFの権限をチェックするかどうかを指定します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
ブール値 |
デフォルト値 |
NO |
有効な値 |
YES、NO |
備考 |
3.1.12. FETCH_COL_DEFAULT_VALUE
GET DLIコマンドを実行する際、NULLバイトのデータに代わる16進数の値を指定します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
文字列 |
デフォルト値 |
0x00 |
有効な値 |
1バイトの値を16進数形式で指定します。 |
備考 |
3.1.13. RESET_APPBUF_IF_GET_FAIL
GET DLIコマンドが失敗した場合、データ・バッファーをリセットするかどうかを指定します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
ブール値 |
デフォルト値 |
NO |
有効な値 |
YES、NO |
備考 |
3.1.14. SKIP_POSITIONING_IF_GET_FAIL
GET DLIコマンドが失敗した場合、現在の位置を最も近い位置に設定するか、一時的な位置に設定するかを指定します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
ブール値 |
デフォルト値 |
YES |
有効な値 |
YES、NO |
備考 |
YESに指定した方がパフォーマンスが向上します。 |
3.1.15. HIDB_IMPORT_DIR
ローダー・モジュールを使用してhdloadを実行する際、データ・ファイルのパスを指定します。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
文字列 |
デフォルト値 |
${OPENFRAME_HOME}/import_dir |
有効な値 |
|
備考 |
3.1.16. USE_INDICATOR
hidbmgr dligenが作成するDLIライブラリ・ファイルでFETCHコマンドを処理する際、インジケーター変数を使用するかどうかを指定します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
ブール値 |
デフォルト値 |
NO |
有効な値 |
YES、NO |
備考 |
3.1.17. ARRAY_BUFFER_MAX_SIZE
GET NEXT要求に使用できる配列バッファーの最大サイズを指定します。0に設定すると、配列バッファーは使用されません。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
数値 |
デフォルト値 |
0 |
有効な値 |
|
備考 |
3.1.18. USE_KEYFLD_SEQ_FOR_HDAM
HDAM DBDのルート・セグメントをOCC_ID順にソートするか、キー・フィールド順にソートするかを指定します。NOを指定する場合、HiDBの一部の動作(バッファリングを含む)に制約が生じます。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
ブール値 |
デフォルト値 |
NO |
有効な値 |
YES、NO |
備考 |
設定値を変更すると、データベースを再構築するか、ルート・セグメント表への索引を再定義する必要があります。 |
3.1.19. USE_DBD_DBMS_LOCK
DBMS_LOCKを使用して現在使用中のDBDにDDLが要求されないようにします。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
ブール値 |
デフォルト値 |
YES |
有効な値 |
YES、NO |
備考 |
3.1.20. HOLD_SELECT_FOR_UPDATE
GET DLIコマンドをHOLDで要求した場合、SELECTクエリをFOR UPDATEで要求するかどうかを指定します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
ブール値 |
デフォルト値 |
YES |
有効な値 |
YES、NO |
備考 |
NOに指定した方がパフォーマンスは向上しますが、1つのDBDに複数のジョブが同時に実行される場合は、YESに指定することをお勧めします。 |
3.1.21. LOG_LEVEL
HiDBの動作中に出力するログレベルを設定します。マルチノード環境ではすべてのノードの設定が一致する必要があります。
ログレベルの順序は N < P < D < T であり、各レベルの意味は以下のとおりです。
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N (NONE):ログを出力しません。
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P (PERFORMANCE):性能分析のために実行されたDL/IコマンドやSQL、実行時間の情報を出力します。
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D (DEBUG):Pレベルに加えて、セッションの生成やDL/Iコマンドの詳細な動作など、全般的なデバッグログを出力します。
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T (TRACE):Dレベルに加えて、コマンドで使用された実際のパラメータなど、さらに詳細な情報を出力します。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
パラメータ・タイプ |
文字列 |
デフォルト値 |
N |
有効な値 |
N、P、D、T |
備考 |