トラブルシューティング

本章では、OpenFrame Batch for MSP製品のインストールおよび実行時に発生する可能性のあるエラーと解決方法について説明します。

1. 概要

OpenFrameのインストール時に発生するエラーは、以下の３つの方法で確認することができます。

  • ${OPENFRAME_HOME}/UninstallerData/log/install_batch.logファイルをテキスト・エディターで直接開いて確認します。

  • OpenFrameのインストール後、手動でスクリプトを実行する際に記録されたエラー・ログを確認します。

  • OpenFrameの起動を確認するときに表示されるサーバー状態のログ情報を確認します。

  1. インストール・プロパティ・ファイルの作成についての詳細は、インストール・プロパティ・ファイルの作成を参照してください。

  2. エラーコードの詳細については、OpenFrame Batch『エラーリファレンスガイド』を参照してください。

2. エラー・タイプおよび解決方法

本節では、誤ったインストールにより、OpenFrameのインストール中によく発生するエラーと対処方法について紹介します。

2.1. ライセンス・ファイル

ライセンス・ファイルが存在しないか、破損している場合、またはライセンスの有効期限が切れている場合、次のようなエラーが発生します。

  • エラー・タイプ

    • Tmaxのライセンス・ファイルが存在しない場合

      batch_init.shスクリプト・ファイルを実行すると、次のようなエラーが発生します。

      (E) CFL2141 failed to read license file :
/home/oframe/OpenFrame/core/license/license.dat [COM0900]

    • Tmaxのライセンス・ファイルの有効期限が切れている場合

      batch_init.shスクリプト・ファイルを実行すると、次のようなエラーが発生します。

      (E) CFL2145 License is expired :  [COM0906]

    • Tmaxのライセンス・ファイルが破損している場合

      batch_init.shスクリプト・ファイルを実行すると、次のようなエラーが発生します。

      (E) CFL2142 Corrupt license file :
/home/oframe/OpenFrame/core/license/license.dat [COM0902]

    • OpenFrame Batch for MSP製品のライセンスが存在しないか正しくない場合

      OpenFrameの起動時に該当するモジュール・サーバーが正常に実行できません。tmadminを使用してサーバーの状態を確認すると、NRDYが表示されます。

  • 解決方法

    OpenFrame Batch for MSP製品のライセンス・ファイルが存在しないか正しくない場合、該当のサーバー・プロセスのログ・ファイルを確認して問題の原因を把握することができます。たとえば、OpenFrame Batch for MSPのライセンス・ファイルであるlictjes.datファイルに問題が発生すると、obmjinitサーバーが正常に実行されません。

    この場合、${OPENFRAME_HOME}/core/log/ulogディレクトリの obmjinit<execution_date>.errログ・ファイルで以下のようなエラーメッセージを確認することができます。

    [2025-03-17T15:21:31.817174] [OBMJINIT(23474)         ] [U] [CHK0001] /home/oframe7/OpenFrame/license/lictjes.dat file open fail: 2
[2025-03-17T15:21:31.817226] [OBMJINIT(23474)         ] [E] [JES1040E] invalid license. contact the publisher.
23474.152131:(I) SVR3016 SVR obmjinit (14/55) tpsvrinit fail. [SVR0031]

    サーバーが正常に実行されていることを確認するために、tmadminを実行した後、siコマンドを実行します。詳細については、インストールの確認を参照してください。

2.2. 共有メモリ

以下は、共有メモリ・キーの値が重複した場合に発生するエラーです。

  • エラー・タイプ

    インストール・プロパティ・ファイルに登録した共有メモリ・キーの値が、他のユーザーまたはプログラムが使用しているキー値と重複する場合、OpenFrameサーバーは起動されません。このような場合、${OPENFRAME_HOME}/UninstallerData/logディレクトリのinstall_batch.logファイルを確認すると、以下のようなエラーを確認することができます。

    (E) CFL0096 shared memory : different owner 1010 [COM3517]: File exists
(E) CFL0096 shared memory : different owner 1010 [COM3517]: File exists
(E) CFL0096 shared memory : different owner 1010 [COM3517]: File exists
(E) CFL0096 shared memory : different owner 1010 [COM3517]: File exists

  • 解決方法

    インストール・プロパティ・ファイルに登録した共有メモリ・キーの値を修正して再インストールするか、${OPENFRAME_HOME}/configディレクトリまたは ${OPENFRAME_HOME}/core/configディレクトリに存在するoframe.mファイルの次の値を修正してから再実行します。

2.3. データベース

以下は、OpenFrameデータベースへのアクセス情報の設定が正しくない場合に発生するエラーです。

  • エラー・タイプ

    インストール・プロパティ・ファイルを作成する際に正しくないデータベースのアクセス情報を入力した場合、OpenFrameサーバーは起動されません。${OPENFRAME_HOME}/UninstallerData/logディレクトリのinstall_batch.logファイルを確認すると、以下のようなエラーを確認することができます。

    ofcom_odbc: SQLConnect failed. State: 08001, Native Error: -17001, Message: [unixODBC] Login failed: invalid user name or password.

  • 解決方法

    インストール・プロパティ・ファイルのデータベースのアクセス情報を正しく修正した後、再インストールを行います。詳細については、ODBCの環境設定を参照してください。