TJESMGRコマンド

本章では、ジョブ実行コマンド、ジョブ出力コマンド、イニシエーター・コマンド、データセット・コマンド、スプール・バックアップ・コマンド、およびその他のTJESMGRコマンドについて説明します。

1. 概要

tjesmgrは、ジョブとTJESの管理機能以外に、データセット関連の操作機能とスプールのバックアップ機能などを提供します。tjesmgrはTACFまたはOSユーザーとしてログインする必要があります。サブミットするJCLのパラメータにユーザーが登録されていない場合は、ログイン・ユーザーがジョブをサブミットするユーザーになります。

tjesmgrの使用方法は、tjesmgrにアクセスした後、tjesmgrの実行画面でコマンドを実行するのが一般的ですが、UNIXシステムのコマンドラインで実行することもできます。実行方法は、tjesmgr –hコマンドで確認できます。

TJESMGRクラスをTACFにリソースとして登録すると、tjesmgrのコマンドの実行権限を制御することができます。詳細については、OpenFrame TACF『管理者ガイド』を参照してください。

  • tjesmgrの実行方法

    $ tjesmgr -i[ USERID[ [GROUPNAME] ]][/PASSWORD] [command]

    以下は、ログイン情報を取得する際の優先順位です。

    1. ユーザーが[-i]オプションを使用して入力する場合

    2. JCL内で呼び出されるプログラムがSACEE情報を利用する場合(JCL内のPGMパラメータによって該当のツールが呼び出されるか、シェル・スクリプトなどの間接的な方法で呼び出される場合)

    3. tacflogin情報を利用する場合

    4. OpenFrame環境設定から取得する場合

    5. ユーザーによるキーボード入力の場合

  • tjesmgrの構文のヘルプの表示

    $ tjesmgr -h
  • tjesmgrバージョン情報の表示

    $ tjesmgr -v

以下は、UNIXコマンドラインでPS(Print Screen)コマンドを実行する例です。

$ tjesmgr –iUSERNAME/PASSWORD ps n=TEST

以下は、先行コマンドが必要で、コマンドを処理できない場合の例です。

$ tjesmgr –iUSERNAME/PASSWORD
$ PODD JOB00001 di=1

PODDコマンドは、PSJOBまたはPOSPOOLコマンドが先に実行された場合に実行できます。そのため、上記の例はコマンドラインで実行できません。詳細については、PODD(Print Output DD Information)コマンドを参照してください。

1.1. コマンド一覧

以下はコマンド一覧です。

  • ジョブ実行コマンド

    コマンド 説明

    CANCEL

    指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブをパージします。

    HOLD

    指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をSTARTからHOLDに変更します。

    INQUEUECLASS

    指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブのクラスを変更します。

    INQUEUEPRIORITY

    指定されたジョブIDに該当するジョブの優先順位を変更します。

    JEM

    指定されたJCLFILEに対して、PGMオペランドに指定されたプログラムが存在するか、DD文に記述されたデータセットが存在するか、またそのデータセットがカタログに登録されているかを論理的にチェックします。処理が完了すると、DONE状態でJOBQに蓄積されます。

    NICE

    指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの中央処理装置の使用時間に対する優先順位を設定します。

    OUTQUEUEPURGE

    指定されたジョブIDまたは出力番号に該当するジョブの出力をOUTPUTQから削除します。

    OUTQUEUERELEASE

    指定されたジョブIDまたは出力番号に該当するジョブの出力の処理をHOLDからWRITEに変更します。

    PSTART

    指定されたプロシージャを実行するステップを持つジョブを作成した後サブミットします。

    REMOVE

    指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブを削除します。

    RESUME

    指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をSUSPENDからRESUMEに変更します。

    RUN

    入力パラメータに従ってジョブをサブミットします。

    SCAN

    指定されたJCLファイルに対して構文をチェックします。構文エラーがなければ、DONE状態でJOBQに蓄積されます。

    START

    指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をHOLDからSTARTに変更します。

    STOP

    指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をWORKINGからSTOPに変更します。

    SUSPEND

    指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をWORKINGからSUSPENDに変更します。

  • ジョブ出力コマンド

    コマンド 説明

    PO

    各ジョブIDの出力状態を表示します。

    PODD

    指定されたジョブIDのDD索引またはDD名に該当するスプールを、OpenFrame環境設定のtjesmgrサブジェクトのDEFAULT_OPTIONセクションのVIEWERキーに設定したビューアーを使用して開きます。

    POJOB

    指定されたジョブIDに該当するジョブの出力情報を表示します。

    POLIST

    出力一覧の詳細情報を表示します。

    POSPOOL

    指定されたジョブIDに該当するジョブのスプール情報を表示します。

    PS

    入力パラメータの条件を満たすJOBQに存在するジョブのジョブ名、ジョブID、クラス、ステータス、リターンコード、実行ノード、JCL一覧を表示します。

    PSHISTORY(PSH)

    指定条件に該当するジョブ履歴を表示します。

    PSIO

    指定されたジョブIDに該当するジョブのデータセット入出力回数を表示します。

    PSJOB

    指定されたジョブIDに該当するジョブの詳細情報を表示します。

    PSSTEP

    指定されたジョブIDに該当するジョブのステップ情報を表示します。

  • イニシエーター・コマンド

    コマンド 説明

    BOOT

    ノード全体のTJESを起動します。

    CHANGECLASS(CC)

    該当するクラスの状態を変更します。

    JCLRUNACTIVE(RA)/ JCLRUNINACTIVE(RI)

    コマンドラインで指定されたランナー・スロット状態をActiveからInactiveに、またはInactiveからActiveに変更します。

    JCLRUNCLASS(RC)

    該当するランナー・スロットのクラスを指定されたクラスに変更します。

    NODECLEAR

    該当するノードのすべてのジョブを停止させます。

    NODESTATUS(NODEST)

    ノード全体の状態を表示します。

    PSCLASS(PSC)

    クラスごとにジョブの状態のカウントを表示します。

    PSJCLRUN(PSR)

    該当するノードのランナー・スロットの状態を表示します。

    SHUTDOWN

    ノード全体のTJESを終了します。

    SHOWCLASS(SC)

    クラスの状態を表示します。

  • データセット・コマンド

    コマンド 説明

    DATASETCOPY(DSCOPY)

    ソース・データセットをターゲット・データセット、または指定されたボリュームにコピーします。

    DATASETCREATE(DSCREATE)

    このコマンドを実行すると、ユーザー入力画面が表示されます。ユーザーから入力された条件に該当する非VSAMデータセットを作成します。

    DATASETDELETE(DSDELETE)

    指定された非VSAMデータセットを削除します。

    DATASETEXPORT(DSEXPORT)

    指定された非VSAMデータセットを外部にエクスポートします。

    DATASETIMPORT(DSIMPORT)

    外部にエクスポートしたファイルを読み込んで、データセットに復元します。

    DATASETLIST(DSLIST)

    指定条件に該当するVTOCに登録されているデータセットの一覧を表示します。

    DATASETMOVE(DSMOVE)

    データセットの名前を変更するか、ボリュームを変更するか、あるいはこの両方の操作を行います。

    DATASETRECATALOG(DSRECAT)

    このコマンドを実行すると、ユーザー入力画面が表示されます。指定条件に該当する非VSAMデータセットを再カタログします。

    DATASETUNCATALOG(DSUNCAT)

    指定されたデータセットをカタログから削除します。

    DATATOUCH(DSTOUCH)

    指定された非VSAMデータセットの最終変更日を変更します。

    GDGCREATE

    このコマンドを実行すると、入力画面が表示されます。指定条件に該当するGDGデータセットを作成します。

    GDGDELETE

    指定されたGDGデータセットを削除します。

    PSCATALOG(PSCAT)

    指定条件に該当するカタログに登録されているデータセット・リストを表示します。

    PSDATASET(PSDS)

    指定されたデータセットの詳細情報を表示します。

    PSENTRY(PSENT)

    指定されたエントリの詳細情報を表示します。

    PSLOCK(PSL)

    指定されたデータセットのロック情報を表示します。

    PSVOLUME(PSV)

    ボリュームに関する情報を表示します。

    SETCATALOG(SETCAT)

    指定されたカタログをデフォルト・カタログにしてデータセット関連コマンドで使用します。

  • スプール・バックアップ・コマンド 

    コマンド 説明

    SPOOLBACKUP(SPBA)

    指定されたスプールをバックアップします。

    SPOOLBACKUPLIST(SPBL)

    指定された年、月にバックアップされたスプールの日付を表示します。

    SPOOLBACKUPSTATUS(SPBASTAT)

    バックアップ操作の進捗状況と完了した操作の処理結果を表示します。

    SPOOLBACKUPSTOP(SPBASTOP)

    実行中のバックアップ処理を中止します。

    SPOOLCLEAR(SPCL)

    指定された一時ディレクトリに復元されたスプールを削除します。

    SPOOLPODD(SPPODD)

    復元されたジョブのスプールを設定したビューアーで開きます。

    SPOOLPOSPOOL(SPPOSPOOL)

    復元されたジョブのスプール情報を表示します。

    SPOOLPS(SPPS)

    指定された日付にバックアップされたスプール・リストを表示します。

    SPOOLPSJOB(SPPSJ)

    復元されたジョブの詳細情報を表示します。

    SPOOLPSIO(SPPSIO)

    復元されたジョブの入出力情報を表示します。

    SPOOLRESTORE(SPRE)

    バックアップされたスプールの内容を一時ディレクトリに復元します。

  • その他のコマンド

    コマンド 説明

    CLS

    tjesmgr画面を削除します。

    CURRENTUSER(CU)

    現在ログインしているユーザーのIDを表示します。

    EDIT

    指定されたファイル・パスを指定のエディターで開きます。

    ERROR

    指定されたエラー番号に該当するエラー・メッセージを表示します。

    HELP

    指定されたコマンドの使い方を表示します。コマンドを指定していない場合、すべてのコマンドの使い方を表示します。

    LICENSE

    指定されたライセンス・ファイルの情報を表示します。

    NOTIFY(N)

    現在ログインしているユーザーIDにジョブの実行情報を通知します。

    PSPRINT(PSP)

    OpenFrame環境設定に登録されているプリンター情報を表示します。

    SWITCHUSER(SU)

    ユーザー入力画面が表示され、入力されたユーザーIDでログインします。

    TSOLIST(TSL)

    現在TSOに接続しているユーザー・リストを表示します。

    VERSION

    TJESのバージョン情報を表示します。

各コマンドの環境設定例のサブジェクト、セクション、キーの詳細については、OpenFrame Batch『環境設定ガイド』を参照してください。

2. ジョブ実行コマンド

ジョブ実行コマンドは、ジョブをサブミットし、ジョブの状態を変更できるコマンドです。本節では、ジョブ実行コマンドの構文について説明します。

2.1. CANCEL

指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブを除去(パージ)します。HOLDまたはSTART状態のジョブに対してのみ有効です。

  • 構文

    CANCEL  {<job-ID>|N=<job-name>}

2.2. HOLD

指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をSTARTからHOLDに変更します。HOLD状態のジョブはスケジューリングされません。HOLDコマンドは、START状態のジョブに対してのみ有効です。

  • 構文

    HOLD  {<job-ID>|N=<job-name>}

2.3. INQUEUECLASS

指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブのクラスを変更します。HOLDまたはSTART状態のジョブに対してのみ有効です。該当するクラスのランナーがすべて割り当てられていて、すぐにジョブを実行できない場合に主に使用されます。

  • 構文

    INQUQUECLASS(IC) {job-ID|N=<job-name>} C=<class>

2.4. INQUEUEPRIORITY(IP)

指定されたジョブIDに該当するジョブの優先順位を変更します。priority-numberには、0 ~ 15の数字を指定できます。数字が高いほど先に実行されます。

STARTまたはHOLD状態のジョブに対してのみ使用できます。

  • 構文

    INQUEUEPRIORITY(IP) <job-ID> <priority-number>

2.5. JEM

指定されたJCLFILEに対して、PGMオペランドに指定されたプログラムが存在するか、DD文に記述されたデータセットが存在するか、またそのデータセットがカタログに登録されているかを論理的にチェックします。処理が完了すると、DONE状態でJOBQに蓄積されます。

  • 構文

    JEM <JCLFILE>  [CAT=<catalog-name>] [VOL=<volume-serial>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <JCLFILE>

    JCL名またはUNIXファイル・パスを指定するか、データセット形式で指定することができます。

    UNIXファイル・パスを指定した場合、LタイプのJCLとして扱われます。

    データセットを指定した場合は、指定されたCATまたはVOLパラメータを参照してJCLを検索します。CATおよびVOLがどちらも省略されている場合は、マスター・カタログおよびデフォルト・ボリュームから検索されます。

    JCL名を指定する場合は、OpenFrame環境設定のtjesサブジェクトのPROCLIBセクションのJCLLIBまたはUSERLIBキーのVALUE項目に設定されたデータセットからJCLを検索します。ただし、データセット名が「JOBnnnnn」のようにJOBID形式と一致する場合、そのJCLは使用できません。

    [CAT=<catalog-name>]

    JCLFILEをデータセット形式で指定する際、データセットがユーザー・カタログに登録されている場合はこの値を指定します。

    [VOL=<volume-serial>]

    JCLFILEをデータセット形式で指定する場合、特定のボリュームからデータセットを検索したい場合は、VOL=<volume-serial>形式で指定します。CATパラメータと併用した場合は、VOLパラメータのみが適用されます。

2.6. NICE

指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブに対して、コンピューターの使用時間における相対的な優先順位を設定します。WORKING状態のジョブに対してのみ有効です。

  • 構文

    NICE  {<job-ID>|N=<job-name>} <number>

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <job-ID>

    ジョブIDを指定します。

    <job-name>

    ジョブ名を指定します。

    <number>

    0~20の数字を指定します。数字が小さいほど優先順位が高くなります。この優先順位は、コンピューターの使用時間における優先順位であり、入出力の優先順位ではありません。

2.7. OUTQUEUEPURGE

指定されたジョブIDまたは出力番号に該当するジョブの出力をOUTPUTQから削除します。

  • 構文

    OUTQUEUEPURGE(OR)  {<job-ID>|ON=<out-number>}

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <job-ID>

    ジョブIDを指定します。

    <out-number>

    POLISTまたはPOJOBコマンドによって出力されるOUTPUTIDの数字を指定します。出力についての詳細は、出力を参照してください。

2.8. OUTQUEUERELEASE

指定されたジョブIDまたは出力番号に該当するジョブの出力の処理をHOLDからWRITEに変更します。

  • 構文

    OUTQUEUERELEASE(OL)  {<job-ID>|ON=<out-number>}

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <job-ID>

    ジョブIDを指定します。

    <out-number>

    POLISTまたはPOJOBコマンドによって出力されるOUTPUTIDの数字を指定します。出力についての詳細は、出力を参照してください。

2.9. PSTART

プロシージャをサブミットします。PSTARTを使用してプロシージャをサブミットすると、そのプロシージャを呼び出すステップを持つジョブがサブミットされ、RUNコマンドと同様にJOBQにサブミットされたジョブが登録されます。このとき、プロシージャはカタログ・プロシージャである必要があります。

  • 構文

    PSTART(PRS) <procedure-name> [C=<class>] [NODE=<node-name>] [<procedure-parameters>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <procedure-name>

    実行するプロシージャ名を指定します。

    プロシージャ名を指定すると、そのプロシージャを呼び出すステップを持つJCLが生成され、そのJCLはtjesmgrを介してサブミットされます。OpenFrame環境設定のtjesサブジェクトのPROCLIBセクションのPROC00キーのVALUE項目に設定されたデータセットからプロシージャを検索します。

    [C=<class>]

    プロシージャを実行するJCLのジョブ・クラスを指定します。

    [NODE=<node-name>]

    • ノード名を指定した場合 : 指定したノードでジョブが実行されるようにサブミットします。

    • ノード名を指定していない場合 : OpenFrame環境設定のtjesmgrサブジェクトのDEFAULT_OPTIONセクションのDEFAULT_RUNNING_NODEキーの設定値に従ってジョブが実行されるようにサブミットします。

    [<procedure-parameter>]

    プロシージャで使用する記号パラメータを指定します。

    JCL構文と同様に<key>=<value>の形式で指定し、コンマで区切って複数のパラメータを指定することができます。

2.10. REMOVE

指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブを削除します。DONE、ERROR、STOP、FLUSH状態のジョブに対してのみ有効です。

  • 構文

    REMOVE  {<job-ID>|N=<job-name>}

2.11. RESUME

指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をSUSPENDからRESUMEに変更します。つまり、一時停止されたジョブを再開します。SUSPEND状態のジョブに対してのみ有効です。

  • 構文

    RESUME  {<job-ID>|N=<job-name>}

2.12. RUN

入力パラメータに従ってジョブをサブミットします。サブミットしたジョブは、START状態でJOBQに蓄積されます。PSコマンドを使用してJOBQに蓄積されたジョブを確認することができます。

  • 構文

    RUN(R) <JCLFILE> [NODE=<node-name>] [STEP=<restart-step>] [CAT=<catalog-name>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <JCLFILE>

    JCL名またはUNIXファイル・パスを指定するか、DATASET(member)形式で指定することができます。

    JCL名を指定すると、OpenFrame環境設定のtjesサブジェクトのPROCLIBセクションのJCLLIBUSERLIBキーのVALUE項目に設定されたデータセットからJCLを検索します。ただし、データセット名がJOBnnnnnのようにJOBIDの形式と一致するJCLは、tjesmgrを使用してサブミットできません。

    [NODE=<node-name>]

    • ノード名を指定した場合 : 指定したノードでジョブが実行されるようにサブミットします。

    • ノード名を指定していない場合 : OpenFrame環境設定のtjesmgrサブジェクトのDEFAULT_OPTIONセクションのDEFAULT_RUNNING_NODEキーののVALUE項目に設定された値に従ってジョブを現在のノードでのみ実行できるようにするか、またはすべてのノードで実行できるようにするかが決まります。

    [STEP=<restart-step>]

    指定されたステップからジョブを実行します。IF文の分岐先内のステップは、restart-stepで指定できません。

    [CAT=<catalog-name>]

    JCLFILEをDATASET(member)形式で指定する際、データセットがユーザー・カタログに登録されている場合はこの値を指定します。

2.13. SCAN

指定されたJCLFILEの構文をチェックします。構文エラーがない場合は、DONE状態でJOBQに蓄積されます。

  • 構文

    SCAN(SCN) <JCLFILE>  [CAT=<catalog-name>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <JCLFILE>

    JCL名またはUNIXファイル・パスを指定するか、DATASET(member)形式で指定することができます。

    JCL名を指定すると、OpenFrame環境設定のtjesサブジェクトのPROCLIBセクションのJCLLIBUSERLIBキーのVALUE項目に設定されたデータセットからJCLを検索します。ただし、データセット名がJOBnnnnnのようにJOBIDの形式と一致するJCLは使用できません。

    [CAT=<catalog-name>]

    JCLFILEをDATASET(member)形式で指定する際、データセットがユーザー・カタログに登録されている場合はこの値を指定します。

2.14. START

指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をHOLDからSTARTに変更します。STARTコマンドは、HOLD状態のジョブに対してのみ有効です。

  • 構文

    START  {<job-ID>|N=<job-name>}

2.15. STOP

指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をWORKINGからSTOPに変更します。つまり、実行中のジョブを中止します。WORKINGまたはSUSPEND状態のジョブに対してのみ有効です。

  • 構文

    STOP  {<job-ID>|N=<job-name>}

2.16. SUSPEND

指定されたジョブIDまたはジョブ名に該当するジョブの状態をWORKINGからSUSPENDに変更します。つまり、実行中のジョブを一時停止します。WORKING状態のジョブに対してのみ有効です。

  • 構文

    SUSPEND  {<job-ID>|N=<job-name>}

3. ジョブ出力コマンド

ジョブ出力コマンドは、ジョブをサブミットした後、ジョブの進捗状況と実行結果、および出力関連情報を確認するためのコマンドです。本節では、ジョブ出力コマンドの構文について説明します。

3.1. PO(Print Output status)

各ジョブの出力状態を表示します。

  • 構文

    PO
  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    JOBID

    ジョブIDです。

    OUTPUT STATUS

    出力状態です。

3.2. PODD(Print Output DD Information)

指定されたジョブIDのDD索引またはDD名に該当するスプールを、OpenFrame環境設定のtjesmgrサブジェクトのDEFAULT_OPTIONセクションのVIEWERキーのVALUE項目に設定したビューアーを使用して開きます。PODDコマンドを使用するには、tjesmgr内のシェルで実行されるPSJOBまたはPOSPOOLコマンドを先に実行する必要があります。

  • 使用方法

    PODD <job-ID> { DI=<dd-index> | DN=<dd-name> }
関連環境設定

スプールを開くビューアーを確認します。

$ ofconfig list -n NODE1 -s tjesmgr -sec DEFAULT_OPTION -k VIEWER -l
======================================================================================
        SUBJECT         :  tjesmgr
        SECTION         :  DEFAULT_OPTION
          KEY           :  VIEWER
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  vi &FILEPATH
       VALUE(M)*        :  vim -w&ROWCOUNT -R &FILEPATH
        VALUE(D)        :  vim -w&ROWCOUNT -R &FILEPATH
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :  Viewing program name for tjesmgr command PODD.
                           &ROWCOUNT will be replaced window size.
                           &FILEPATH will be replaced viewing filepath.
                           -w&ROWCOUNT option is valid only for `old vi' not `vim'.
======================================================================================

3.3. POJOB(Print Output of JOB)

指定されたジョブIDに該当するジョブの出力情報を表示します。

  • 構文

    POJOB(POJ)  <job-ID>

    以下は、 POJOBの入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <job-ID>

    ジョブIDを指定します。

  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    OUTPUTID

    出力IDです。

    DDID

    DDに付与されたIDです。

    DDNAME

    JCLに記述されたDD名です。

    CLS

    出力クラスです。

    ST

    出力ステータスです。

    FORMS

    印刷関連のオプション情報です。

    CHARS

    印刷関連のオプション情報です。

    FORMDEF

    印刷関連のオプション情報です。

    PAGEDEF

    印刷関連のオプション情報です。

    WRITER

    印刷関連のオプション情報です。

    POJOBの表示情報は、POLISTと同じです。

3.4. POLIST(Print Output detail LIST)

出力リストの詳細情報を表示します。

  • 構文

    POLIST [<job-id>] [N=<job-name>] [S=<output-status>] [C=<outclass>]
  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    OUTPUTID

    出力IDです。

    JOBID

    ジョブIDです。

    JOBNAME

    ジョブ名です。

    DDID

    DDに付与されたIDです。

    DDNAME

    JCLに記述されたDD名です。

    CLS(OUTPUT CLASS)

    出力クラスです。

    ST(OUTPUT STATUS)

    出力ステータスです。

    FORMS

    印刷関連のオプション情報です。

    CHARS

    印刷関連のオプション情報です。

    FORMDEF

    印刷関連のオプション情報です。

    PAGEDEF

    印刷関連のオプション情報です。

    WRITER

    印刷関連のオプション情報です。

DDID、FORMS、CHARS、FORMDEF、PAGEDEF、WRITERは、印刷関連の情報です。詳細については、出力処理スプールを参照してください。

3.5. POSPOOL(Print Output SPOOL of JOB)

指定されたジョブIDに該当するジョブのスプール情報を表示します。

  • 構文

    POSPOOL  <job-ID>

    以下は、入力項目についての説明です。

    項目 説明

    <job-ID>

    ジョブIDを指定します。

  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    NO

    DDINDEXです。PODDコマンドの実行時に入力パラメータとして使用されます。

    STEP

    スプールが生成されたステップ名です。

    DDNAME

    スプールのDD名です。

    SIZE

    スプールのサイズです。

    DSNAME

    スプールのデータセット名です。

関連環境設定

SPOOL_LISTは、スプールの表示条件を設定します。

$ ofconfig list -n NODE1 -s tjesmgr -sec DEFAULT_OPTION -k SPOOL_LIST -l
======================================================================================
        SUBJECT         :  tjesmgr
        SECTION         :  DEFAULT_OPTION
          KEY           :  SPOOL_LIST
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  ALL
       VALUE(M)*        :  ALL
        VALUE(D)        :  ALL
      AVAIL_VALUE       :  ALL,EXIST,GTZERO
      DESCRIPTION       :  tjesmgr command(POSPOOL) display option.
                           ALL : display all spool list.
                           EXIST : display existing spool list.
                           GTZERO : display spool list whose size are greater than zero.
======================================================================================

3.6. PS(Print Screen)

入力パラメータの条件を満たすJOBQに存在するすジョブのJOBNAME、JOBID、CLASS、STATUS、RC、NODE、JCLなどを表示します。

  • 構文

    PS [{ N=<job-name> | [C=<class>] [S=<job-status>] [RC=<return-code>]
         [NODE=<node-name>] |
         [SUBM=<submit_date>|<submit_date(from)-submit_date(to)>] |
         <from-job-ID> [C=<class>] [S=<job-status>] [RC=<return-code>]
         [NODE=<node-name] | <job-status> |
         DESC N=<job-name>|RC=<return-code> }]
  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    JOBNAME

    ジョブ名です。

    JOBID

    ジョブIDです。

    CLASS

    ジョブ・クラスです。

    STATUS

    ジョブの現在の状態です。以下のように1バイトの文字で表示されます。

    • W : Working

    • D : Done

    • E : Error

    • F : Flush

    • S : Start

    • H : Hold

    • P : Suspend

    • T : Stop

    RC

    ジョブのリターンコードです。

    NODE

    ジョブが実行されたノード名です。

    SUBMIT-TIME

    ジョブがサブミットされた時間です。SUBMオプションを使用する場合にのみ表示されます。

    START-TIME

    ジョブの開始時刻です。

    END-TIME

    ジョブの終了時刻です。

    JCL

    JOB文が記述されているJCL名です。

  • CLASS、STATUS、RETCODE、NODENAMEの順に条件を与えます。

    • 正しい例)

      PS c=A s=W rc=0
    • 正しくない例)

      PS s=W c=A → 解析エラーが発生

      DESCコマンドは、ジョブ・リストを逆順に表示します。

    • 使用例)

      PS DESC

3.7. PSHISTORY(PSH)

ジョブ履歴を表示します。

このコマンドを実行すると、条件検索ウィンドウが表示されます。指定した条件に該当するジョブ履歴ログが表示されます。

  • 構文

    PSHISTORY(PSH)
  • 入力パラメータ

    以下は、入力パラメータについての説明です。

    パラメータ 説明

    USERID

    検索するユーザーIDを指定します。

    DATE

    検索する日付を指定します。

    OPERATION

    検索する操作を指定します。

    JOBID

    検索するジョブIDを指定します。

3.8. PSIO(Print Screen Input/Output information)

指定されたジョブIDに該当するジョブのデータセット入出力回数を表示します。

  • 構文

    PSIO  <job-ID>

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <job-ID>

    ジョブIDを指定します。

  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    [STEP]

    ステップ名です。

    DDNAME

    JCLに記述されているDD名です。

    DSNAME

    データセット名です。

    RTV(Retrieved count)

    ステップごとにデータセットが検索された回数です。

    INS(Inserted count)

    ステップごとにデータセットが追加された回数です。

    UPD(Updated count)

    ステップごとにデータセットが更新された回数です。

    DEL(Deleted count)

    ステップごとにデータセットが削除された回数です。

3.9. PSJOB(Print Screen JOB detail information)

指定されたジョブIDに該当するジョブの詳細情報を表示します。ジョブの状態がWORKINGの場合は、詳細情報を1秒単位で更新して表示します。

  • 構文

    PSJOB(PSJ)  <job-ID>
  • 表示情報

    以下は、PSJOBの表示情報です。

    情報 説明

    JOBID

    ジョブIDです。

    NODE NAME

    ジョブが実行されたノード名です。

    JOB NAME

    ジョブ名です。

    JOB CLASS

    ジョブ・クラスです。

    JOB STATUS

    ジョブの現在の状態です。

    DONE、ERROR、FLUSHの場合は、括弧内にジョブの戻り値が入ります。

    JOB PRTY

    ジョブの優先順位です。

    JCLRUNNER INDEX

    ジョブが実行されたランナー・スロット・インデックスです。ランナー・スロットに関する情報は、PSJCLRUNから確認できます。

    JOB WAIT

    WORKING状態のジョブが待機している理由を表示します。

    • ALREADY LOCK:JCLによって割り当てられるデータセットがロックされています。

    • JOBNAME DUP:同じ名前のジョブが現在実行中です。関連設定は、OpenFrame環境設定のtjesサブジェクトのSCHEDULINGセクションのDUPL_JOBNAMEキーのVALUE項目に設定します。

    • JCLHOLD:JCL内で該当のジョブにJCLHOLDが設定されています。

    JOB USER

    ジョブをサブミットしたユーザーです。

    JCL PATH

    ジョブのJCLパスです。

    TIME STAMP

    ジョブのサブミット、開始、終了時刻です。

    RES USAGE

    ジョブのリソース使用量です。

    • PROCESS:プロセスの総使用時間です。

    • CPU:WORKING中のプロセスのCPU使用時間の合計を示します。対象のジョブがWORKING状態である場合、tjclrunおよび現在実行中のすべてのプロセスのCPU使用時間が合算されて表示されます。そのため、ステップP内で複数のプロセスが同時に実行されCPUを使用する場合、各プロセスのCPU使用時間がすべて加算されるため、PROCESS TIMEよりもCPU TIMEの値が大きくなることがあります。一方、ジョブがWORKING状態でない場合は、tjclrunプロセス単体のCPU使用時間のみが表示されます。

    • CPU ?%:WORKINGプロセスのCPU占有率です。ジョブがWORKING状態である場合にのみ表示されます。

    • MEM ?Kb:WORKINGプロセスのメモリ・サイズです。ジョブがWORKING状態である場合にのみ表示されます。

    STEP LIST

    ジョブのステップごとの情報を表示します。

    • [???]: ステップ名です。

    • START:ステップの開始時刻です。

    • RC:ステップのリターン・コードです。

    • CPU:ステップのCPU使用時間です。

    • / ??s:ステップの総実行時間です。

    SPOOL LIST

    ジョブのスプール・リストです。

    POSPOOLコマンドと同じです。

    OUTPUT PROCESSING STATUS

    ジョブの出力処理に関する情報を表示します。

    以下は、WORKING状態のジョブの表示情報です。

    情報 説明

    [STEPNAME] CURRENT PROCESSING

    現在処理中のステップです。

    DDNAME JOBID(DSNAME) R:? W:?

    • R:データセットの読み込み試行回数です。

    • W:データセットの書き込み試行回数です。

CPU TIMEは、実行中(WORKING)のプロセスによるCPU使用時間の合計を示します。そのため、1つのステップ内で複数のプロセスが同時に実行されてCPUを使用している場合、それぞれのプロセスのCPU使用時間がすべて合算されるため、PROCESS TIMEよりもCPU TIMEの値が大きくなることがあります。

3.10. PSSTEP(Print Screen STEP)

指定されたジョブIDに該当するジョブのステップ情報を表示します。ジョブがWORKING状態である場合は、現在処理中のステップ情報を1秒間隔で更新して表示します。

  • 構文

    PSSTEP  <job-ID>
  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    STEP LIST

    ジョブの各ステップ情報を表示します。

    • [???] : ステップ名です。

    • START : ステップの開始時刻です。

    • RC : ステップのリターンコードです。

    • CPU : ステップのCPU使用時間です。

    • ??s : ステップの総実行時間です。

4. イニシエーター・コマンド

本節では、TJES環境でジョブを実行するためのイニシエーター・コマンドの構文について説明します。

4.1. BOOT

すべてのノードのTJESをブートします。ブートされたノードではジョブを実行することができます。つまり、ランナー・スロットにジョブを割り当てることができます。

  • 構文

    BOOT  [NODE=<node-name>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    [NODE=<node-name>]

    ノード名を指定した場合は、指定したノードのみブートします。

4.2. CHANGECLASS(CC)

クラスの状態を変更します。

  • 構文

    CHANGECLASS(CC) C=<class> HOLD = {Y|N}
関連環境設定

クラス状態の初期値を指定します。OpenFrame環境設定に指定されていない場合のデフォルト値はSTARTであり、CHANGECLASSコマンドを出力する際、Nに該当する値です。

$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec JOBCLASS -l
======================================================================================
        SUBJECT         :  tjes
        SECTION         :  JOBCLASS
          KEY           :  A
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  START
       VALUE(M)*        :  START
        VALUE(D)        :  START
      AVAIL_VALUE       :  START,HOLD
      DESCRIPTION       :  Specifies the properties of JOB CLASS.
--------------------------------------------------------------------------------------
        SUBJECT         :  tjes
        SECTION         :  JOBCLASS
          KEY           :  B
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  START
       VALUE(M)*        :  START
        VALUE(D)        :  START
      AVAIL_VALUE       :  START,HOLD
      DESCRIPTION       :  Specifies the properties of JOB CLASS.
======================================================================================

4.3. JCLRUNACTIVE(RA)/JCLRUNINACTIVE(RI)

ランナー・スロットの状態をACTIVEからINACTIVEに、またはINACTIVEからACTIVEに変更します。変更情報は、PSJCLRUNコマンドを使用して確認できます。

  • 構文

    JCLRUNACTIVE(RA)/JCLRUNACTIVE(RI) I=<index>,,, [NODE=<node-name>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    I=<index>

    複数のインデックスを指定するか、あるいは範囲を指定することができます。

    • 形式

      I=<index>,,,

    [NODE=<node-name>]

    ノード名を指定していない場合は、自ノードのランナー・スロット状態を変更します。

  • 以下の例は、JCLRUNACTIVEとJCLRUNINACTIVEコマンドを使用する際、範囲を指定する方法を示しています。

    $ RA I=0,1,2,3
    $ RI I=0-9
関連環境設定

現在のノードを検索する際に使用します。

$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec NODEINFO -k NODENAME -l
======================================================================================
        SUBJECT         :  tjes
        SECTION         :  NODEINFO
          KEY           :  NODENAME
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  NODE1
       VALUE(M)*        :  NODE1
        VALUE(D)        :  NODE1
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :  TMAX node name. (recommend to use HOSTNAME)
======================================================================================

4.4. JCLRUNCLASS(RC)

ランナー・スロットのクラスを指定されたクラスに変更します。

  • 構文

    JCLRUNCLASS(RC) I=index,,, CS=<classes> [NODE=<node-name>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    I=<index>

    複数のインデックスを指定するか、あるいは範囲を指定することができます。

    • 形式

      I=<index>,,,

    [NODE=<node-name>]

    ノード名を指定していない場合は、自ノードのクラス設定を変更します。

  • 以下は、JCLRUNCLASSコマンドを使用して範囲とクラスを指定する方法です。

    $ JCLRUNCLASS I=0,1,2,3 CS=A
    $ RC I=0-9 CS=AB
関連環境設定

現在のノードを検索する際に使用します。

$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec NODEINFO -k NODENAME -l
======================================================================================
        SUBJECT         :  tjes
        SECTION         :  NODEINFO
          KEY           :  NODENAME
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  NODE1
       VALUE(M)*        :  NODE1
        VALUE(D)        :  NODE1
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :  TMAX node name. (recommend to use HOSTNAME)
======================================================================================

4.5. NODECLEAR

ノードのすべてのジョブを停止させます。ノードに問題が発生し、ノード内のジョブを制御できなくなった場合に使用します。

  • 構文

    NODECLEAR NODE=<node-name>

4.6. NODESTATUS(NODEST)

すべてのノードの状態を表示します。

  • 構文

    NODESTATUS(NODEST)
  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    NODENAME

    ノード名です。

    OBMJINIT_STATUS

    obmjinitサーバーの状態です。

    • Active

    • Downed

    BOOT_STATUS

    TJESのブート状態です。

    • Booted

    • Not booted

4.7. PSCLASS(PSC)

クラスごとにジョブの状態(NODE、CLASS、HOLD、START、WORIKING、SUSPEND、DONE、STOP、ERROR、FLUSH)のカウントを表示します。

  • 構文

    PSCLASS(PSC)

4.8. PSJCLRUN(PSR)

ノードのランナー・スロットの状態を表示します。

  • 構文

    PSJCLRUN(PSR)  [NODE=<node-name>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    [NODE=<node-name>]

    ノード名を指定していない場合は、自ノードのランナー・スロットの状態を表示します。

  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    IDX

    ランナー・スロット・インデックスです。以下のコマンドで使用されます。

    • JCLRUNACTIVE(RA)

    • JCLRUNINACTIVE(RI)

    • JCLRUNclass(RC)

    SLOTNAME

    OpenFrame環境設定のtjesサブジェクトのINITDEFセクションのINIT{nnnn}キーに定義されているランナー・スロット名です。詳細については、OpenFrame Batch『環境設定ガイド』を参照してください。

    STATUS

    ランナー・スロットの状態です。

    • ACTIVE

    • INACTIVE

    • DOWNED

    class

    ランナー・スロットに割り当てられたクラスです。

    JOBID,

    JOBNAME,

    JOBclass,

    PID

    ランナー・スロットに割り当てられたジョブの情報です。

    ランナー・スロットのクラスまたは状態をRA、RI、RCまたはSHUTDOWNコマンドを使用して変更する場合、ランナー・スロットにジョブが割り当てられていると、ジョブの終了後に変更されるというメッセージが表示されます。

    STATUS will be [DOWNED] after JOB finished
関連環境設定

現在のノードを検索する際に使用します。

$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec NODEINFO -k NODENAME -l
======================================================================================
        SUBJECT         :  tjes
        SECTION         :  NODEINFO
          KEY           :  NODENAME
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  NODE1
       VALUE(M)*        :  NODE1
        VALUE(D)        :  NODE1
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :  TMAX node name. (recommend to use HOSTNAME)
======================================================================================

ランナー・スロットのデフォルト設定を行います。現在のノードを検索する際に使用します。

$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec INITDEF -l
====================================================================================
        SUBJECT         :  tjes
        SECTION         :  INITDEF
          KEY           :  INIT0000
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  INITA,A,ACTIVE
       VALUE(M)*        :  INITA,A,ACTIVE
        VALUE(D)        :  INITA,A,ACTIVE
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :  INITXXXX= name, multi class, ACTIVE/INACTIVE
------------------------------------------------------------------------------------
        SUBJECT         :  tjes
        SECTION         :  INITDEF
          KEY           :  INIT0001
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  INITB,B,ACTIVE
       VALUE(M)*        :  INITB,B,ACTIVE
        VALUE(D)        :  INITB,B,ACTIVE
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :  INITXXXX= name, multi class, ACTIVE/INACTIVE
------------------------------------------------------------------------------------
..
..
中略
..
..
====================================================================================

4.9. SHUTDOWN

すべてのノードのTJESをシャットダウンします。これにより、空のランナー・スロットがDOWNED状態に変更され、追加的なジョブ・スケジューリングが制限されます。また、WORKING状態のランナー・スロットは、ジョブの終了と同時にDOWNED状態に変更されます。

  • 構文

    SHUTDOWN   [NODE=<node-name>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    [NODE=<node-name>]

    ノード名を指定した場合は、指定したノードのみシャットダウンされます。

コマンドについての詳細は、PSJCLRUN(PSR)を参照してください。

4.10. SHOWCLASS(SC)

クラスの状態を表示します。クラスがHOLD状態の場合、そのクラスにサブミットされたジョブは常にHOLD状態になります。

  • 構文

    SHOWCLASS(SC)
  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    CLASS

    クラス名です。

    HOLD

    クラスがHOLD状態であるかどうかを示します。(Y、N)

関連環境設定

クラス状態の初期値を設定します。OpenFrame環境設定に指定されていない場合のデフォルト値はSTARTであり、SHOWCLASSコマンドの出力時のNに該当する値です。

$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec JOBCLASS -l
=====================================================================================
        SUBJECT         :  tjes
        SECTION         :  JOBCLASS
          KEY           :  A
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  START
       VALUE(M)*        :  START
        VALUE(D)        :  START
      AVAIL_VALUE       :  START,HOLD
      DESCRIPTION       :  Specifies the properties of JOB CLASS.
-------------------------------------------------------------------------------------
        SUBJECT         :  tjes
        SECTION         :  JOBCLASS
          KEY           :  B
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  START
       VALUE(M)*        :  START
        VALUE(D)        :  START
      AVAIL_VALUE       :  START,HOLD
      DESCRIPTION       :  Specifies the properties of JOB CLASS.
=====================================================================================

5. データセット・コマンド

本節では、データセットを表示、作成、削除、コピーするためのコマンドについて説明します。

USERCATALOGについては、tjesmgrの「SETCATALOG(SETCAT)]コマンド」と、OpenFrame Base『データセットガイド』の「統合カタログ」を参照してください。

5.1. DATASETCOPY(DSCOPY)

from-dataset-nameをto-dataset-nameにコピーし、from-dataset-nameを検索するためのカタログとボリューム情報、to-dataset-nameのボリュームと登録されるカタログをオプションとして指定できます。

  • 構文

    DATASETCOPY(DSCOPY) <from-dataset-name> [CAT=<from-catalog-name>] [VOL=<from-volume-serial>]
                        <to-dataset-name> [TOV=<to-volume-serial> [TOC=<to-catalog-name>] [FORCE]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <from-dataset-name>

    ソース・データセット名を指定します。

    [CAT=<from-catalog-name>]

    ユーザー・カタログを指定します。未指定の場合は、エイリアス、マスター・カタログ、ボリュームの順にデータセットを検索します。

    [VOL=<from-volume-serial>]

    ソース・データセットのボリューム情報を指定します。未指定の場合は、デフォルト・ボリュームを検索します。

    <to-dataset-name>

    ターゲット・データセット名を指定します。<to-dataset-name>とTOV=<to-volume-serial>のいずれかを指定する必要があります。

    TOV=<to-volume-serial>

    コピーしたデータセットが位置するボリューム情報を指定します。未指定の場合は、デフォルト・ボリュームにデータセットをコピーします。

    TOC=<to-catalog-name>

    コピーしたデータセットを登録するカタログを指定します。

    [FORCE]

    PDSメンバーをコピーする際に、コピーしたデータセットがすでに存在する場合、強制的に上書きします。未指定の場合は、上書きせずにスキップします。このオプションはソース・データセットがPDSメンバーである場合にのみ適用されます。

デフォルト・カタログについての詳細は、SETCATALOG(SETCAT)コマンドを参照してください。

5.2. DATASETCREATE(DSCREATE)

指定された非VSAMデータセットを作成します。

  • 構文

    DATASETCREATE(DSCREATE)
  • 入力パラメータ

    以下は、入力パラメータに関する説明です。

    パラメータ 説明

    NAME

    作成する非VSAMデータセット名を指定します。(必須パラメータ)

    MEMBER

    作成するPDSメンバー名を指定します。

    VOLUME

    非VSAMデータセットが格納されるボリュームを指定します。デフォルト値は、UNITまたはSMSルールに従います。

    未指定の場合は、デフォルトとして指定されたボリュームが使用されます。

    UNIT

    データセットのUNITを指定します。デフォルト値は、VOLUMEに従います。

    指定されたUNITとVOLUMEが一致しない場合は、エラーが発生します。

    DSORG

    データセットのDSORGを指定します。

    RECFM

    データセットのレコード・フォーマットを指定します。

    KEYLEN

    データセットのキー長を指定します。ISAMデータセットの場合に指定できます。

    LRECL

    データセットの最大レコード長を指定します。

    KEYPOS

    データセットのキー位置を指定します。ISAMデータセットの場合に指定できます。

    BLKSIZE

    データセットのブロック・サイズを指定します。(デフォルト値 : 4096)

    TRK/CYL/blklgth

    トラック、シリンダー、またはブロックの長さを指定します。

    TRK、CYL、またはブロックの長さに該当する自然数を指定できます。内部的に、TRKは48KB、CYLは768KBで処理されます。

    PRIMARY

    データセットを割り当てる際、最初の割り当てサイズを指定します。(単位:KB)

    以下は、デフォルト値の割り当てルールです。

    • PRIMARYとTRK/CYL/blklgthのいずれも設定していない場合 : 該当するデータセットのデバイスのSpaceLimit値の設定に従います。

    • PRIMARYのみ設定し、TRK/CYL/blklgthは設定していない場合 : TRK/CYL/blklgthをデフォルト値の1024バイトとみなして、PRIMARYの値に乗算します。

    • PRIMARYは設定せず、TRK/CYL/blklgthのみ設定した場合 : PRIMARYをデフォルト値の4096バイトとみなして、 TRK/CYL/blklgthの値に乗算します。

    SECONDARY

    データセットの次の割り当てサイズを指定します。(単位:KB)

    EXPIRATION

    データセットの有効期限を指定します。(デフォルト値 : 99991231)

    CATALOG

    ユーザー・カタログを指定します。

    ユーザー・カタログを指定していない場合は、マスター・カタログまたはエイリアスに従います。作成関連のコマンドは、tjesmgrのSETCATALOGコマンドのオプションに従いません。

    NOCATALOG

    データセットを作成したが、カタログ化していない場合に指定します。

    DATA CLASS

    SMSのデータ・クラスを指定します。

    MGMT CLASS

    SMSのマネジメント・クラスを指定します。

    STOR CLASS

    SMSのストレージ・クラスを指定します。

VSAMデータセットの作成については、OpenFrame Batch『ユーティリティリファレンスガイド』を参照してください。

5.3. DATASETDELETE(DSDELETE)

指定された非VSAMデータセットを削除します。

  • 構文

    DATASETDELETE(DSDELETE) [FORCE] <dataset-name> [CAT=<catalog-name]
                            [VOL=<volume-serial>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    [FORCE]

    削除する非VSAMデータセットのファイルが実際に存在していない場合にもエラーを発生させず、カタログにある情報のみ削除します。

    <dataset-name>

    削除されるデータセット名を指定します。

    [CAT=<catalog-name>]

    カタログに登録されている場合、そのカタログ名を指定します。

    [VOL=<volume-serial>]

    カタログに登録されていないデータセットを削除する場合は、ボリュームを指定します。

5.4. DATASETEXPORT(DSEXPORT)

指定された非VSAMデータセットを外部にエクスポートします。

  • 構文

    DATASETEXPORT(DSEXPORT) <from-dataset-name> <to-filepath>
                            [CAT=<catalog-name>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <from-dataset-name>

    外部にエクスポートする非VSAMデータセット名を指定します。

    <to-filepath>

    非VSAMデータセットをエクスポートする絶対ファイル・パス(UNIX)を指定します。

    [CAT=<catalog-name>]

    エクスポートする非VSAMデータセットがデフォルト・カタログに登録されていない場合に指定します。

5.5. DATASETIMPORT(DSIMPORT)

外部にエクスポートしたファイルを読み込んで、非VSAMデータセットとして復元します。

  • 構文

    DATASETIMPORT(DSIMPORT) <from-filepath>

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <from-filepath>

    非VSAMデータセットが格納されている絶対ファイル・パス(UNIX)を指定します。

  • 入力パラメータ

    以下は、入力パラメータに関する説明です。入力パラメータを使用して外部にエクスポートするときのデータセット名と形式を変更することができます。すでに登録されている場合は、既存のデータセットに上書きします。

    パラメータ 説明

    NAME

    変更する非VSAMデータセット名を指定します。

    VOLUME

    非VSAMデータセットが格納されるボリュームの位置を指定します。

    RECFM

    データセットのレコード・フォーマットを指定します。

    LRECL

    データセットの最大レコード長を指定します。(デフォルト値: 80)

    BLKSIZE

    データセットのブロック・サイズを指定します。(デフォルト値: 4096)

    EXPIRATION

    データセットの有効期限を指定します。(デフォルト値: 99991231)

    CATALOG

    ユーザー・カタログを指定します。

    ユーザー・カタログを指定していない場合は、マスター・カタログまたはエイリアス従います。作成関連のコマンドは、SETCATALOG(SETCAT)コマンドのオプションに従いません。

5.6. DATASETLIST(DSLIST)

VTOCに登録されているデータセット・リストを表示します。VTOCに登録されているデータセットはすべて非VSAMデータセットです。

  • 構文

    DATASETLIST(DSLIST) [<dataset-prefix>] [VOL=<volume-serial>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    [<dataset-prefix>]

    指定した接頭辞で始まるすべてのデータセットが表示されます。

    [VOL=<volume-serial>]

    データセットを検索するボリュームを指定します。

  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    VTOC name

    検索したデータセットです。

    VOLUME

    データセットが格納されているボリュームです。

    DSORG

    データセットの構造です。

    RECFM

    データセットのレコード・フォーマットです。

    LRECL

    データセットのレコード長です。

5.7. DATASETMOVE(DSMOVE)

データセット名またはボリュームを変更するか、データセット名とボリュームの両方を変更します。ソース・データセットをターゲット・データセット、または入力されたボリュームに移動します。

  • 構文

    DATASETMOVE(DSMOVE) <from-dataset-name> [CAT=<catalog-name>]
                        [VOL=<from-volume-serial>]
                        {<to-dataset-name> | TOV=<to-volume-serial>}

    以下は、 入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <from-dataset-name>

    ソース・データセット名を指定します。

    [CAT=<catalog-name>]

    ユーザー・カタログを指定します。未指定の場合は、エイリアス、マスター・カタログ、ボリュームの順にデータセットを検索します。

    [VOL=<from-volume-serial>]

    ソース・データセットのボリューム情報を指定します。未指定の場合は、デフォルト・ボリュームを検索します。

    <to-dataset-name>

    ターゲット・データセット名を指定します。<to-dataset-name>とTOV=<to-volume-serial>のいずれかを指定する必要があります。

    TOV=<to-volume-serial>

    ソース・データセットがコピーされるボリューム情報を指定します。<to-dataset-name>とTOV=<to-volume-serial>のいずれかを指定する必要があります。

5.8. DATASETRECATALOG(DSRECAT)

指定された非VSAMデータセットを再カタログします。ファイルのみ存在しており、カタログに登録されていない非VSAMデータセットをカタログに登録するか、すでにカタログに登録されている非VSAMデータセットのカタログ内容を変更する場合に使用します。

  • 構文

    ATASETRECATALOG(DSRECAT)
  • 入力パラメータ

    以下は、入力パラメータに関する説明です。

    パラメータ 説明

    NAME

    再カタログする非VSAMデータセット名を指定します。(必須パラメータ)

    CATALOG(S)

    再カタログするデータセットが登録されているカタログを指定します。(デフォルト値: マスター・カタログ)

    VOLUME

    再カタログする非VSAMデータセットが格納されているボリュームの位置を指定します。

    DSORG

    データセットのDSORGを指定します。

    RECFM

    データセットのレコード・フォーマットを指定します。

    KEYLEN

    データセットのキー長を指定します。ISAMデータセットの場合にのみ指定できます。

    LRECL

    データセットの最大レコード長を指定します。

    KEYPOS

    データセットのキー位置を指定します。ISAMデータセットの場合にのみ指定できます。

    BLKSIZE

    データセットのブロック・サイズを指定します。(デフォルト値: 4096)

    EXPIRATION

    データセットの有効期限を指定します。(デフォルト値: 99991231)

    CATALOG

    ユーザー・カタログを指定します。

    ユーザー・カタログを指定していない場合は、マスター・カタログまたはエイリアに従います。

5.9. DATASETUNCATALOG(DSUNCAT)

指定されたデータセットをカタログから削除します。

  • 構文

    DATASETUNCATALOG(DSUNCAT) <dataset-name> [CAT=<catalog-name>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <dataset-name>

    カタログから削除するデータセット名を指定します。

    [CAT=<catalog-name>]

    削除するデータセットが登録されているカタログを指定します。

5.10. DATATOUCH(DSTOUCH)

指定された非VSAMデータセットの最終変更日を変更します。

  • 構文

    DATATOUCH(DSTOUCH) <dataset-name> [VOL=<volume-serial>]
                         [CAT=<catalog-name>] [DATE=<yyyymmdd>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <dataset-name>

    変更日を変更する非VSAMデータセットを指定します。

    VOL=<volume-serial>

    非VSAMデータセットが格納されているボリュームを指定します。

    [CAT=<catalog-name>]

    ユーザー・カタログを指定します。

    [DATE=<yyyymmdd>]

    変更日を指定します。

5.11. GDGCREATE

指定された条件に合わせてGDS(世代別データセット)を作成します。

  • 構文

    GDGCREATE
  • 入力パラメータ

    以下は、入力パラメータに関する説明です。

    パラメータ 説明

    NAME

    作成するGDG名を指定します。(必須パラメータ)

    LIMIT

    GDSのリミットを指定します。(デフォルト値: 255)

    EXPIRATION

    作成するGDGの有効期限を指定します。

    CATALOG

    GDGが登録されるユーザー・カタログを指定します。

    ユーザー・カタログを指定していない場合は、マスター・カタログまたはエイリアに従います。

    作成関連のコマンドは、tjesmgrのSETCATALOGコマンドのオプションに従いません。

    EMPTY

    GDSの作成時にGDGのLIMIT値を超える場合に、GDGエントリからGDSアソシエーション情報を削除する範囲を指定します。

    • 0 : NOEMPTY。GDGエントリから一番古いGDSアソシエーション情報のみを削除します。(デフォルト値)

    • 1 : EMPTY。GDGエントリから最新のGDSを除く他のGDSアソシエーション情報を削除します。

    SCRATCH

    EMPTY/NOEMPTYオプションの処理によってカタログのGDGエントリからアソシエーション情報が削除されたGDSに対して行う処理を指定します。

    • 0 : NOSCRATCH : GDSを一般の非VSAMデータセットとして扱い、再びカタログに登録します。(デフォルト値)

    • 1 : SCRATCH : GDSを物理的に削除します。

5.12. GDGDELETE

指定されたGDGを削除します。GDGメンバーが存在する場合はエラーが発生するため、GDGメンバーを事前に削除する必要があります。

  • 構文

    GDGDELETE <dataset-name> [CAT=<catalog-name>] [FORCE]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <dataset-name>

    削除するGDGを指定します。

    [CAT=<catalog-name>]

    GDGが登録されているカタログを指定します。

    [FORCE]

    関連付けられたGDSが存在する場合、一緒に削除します。

5.13. PSCATALOG(PSCAT)

指定されたカタログに登録されているデータセット・リストを表示します。

  • 構文

    PSCATALOG(PSCAT)   <entry-prefix> [CAT=<catalog-name>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <entry-prefix>

    指定された接頭辞で始まるすべてのデータセットを表示します。

    [CAT=<catalog-name>]

    データセットを検索するカタログを指定します。

  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    CATALOG NAME

    検索したデータセットです。

    VOLUME

    データセットが格納されているボリュームです。

    ENTTYPE

    データセットのタイプです。

    データセットのタイプには、非VSAM、CLUSTER、AIX、PATH、GDG、UCAT、ALIASなどがあります。

    VSAM

    VSAMデータセットの種類です。

    VSAMデータセットの場合にのみ、KSDS、RRDSなどのデータセットを表示します。

    NVSM

    非VSAMデータセットの種類です。

    非VSAMデータセットの場合にのみ、PDS、SDS、GDSなどのデータセットを表示します。

5.14. PSDATASET(PSDS)

指定されたデータセットの詳細情報を表示します。

  • 構文

    PSDATASET(PSDS) <dataset-name> [CAT=<catalog-name>]
                    [MEM=<member-prefix>] [VOL=<volume-serial>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <dataset-name>

    詳細を表示するデータセット名を指定します。

    [CAT=<catalog-name>]

    データセットを検索するカタログを指定します。

    [MEM=<member-prefix>]

    MEMを指定すると、データセットのメンバーを検索して表示します。

    [VOL=<volume-serial>]

    カタログ化されていないデータセットの詳細を確認する場合に使用します。指定されたボリュームからデータセットを検索して表示します。

  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。括弧内の情報は、VSAMデータセットの場合です。

    情報 説明

    Data Set Name

    データセット名です。

    Data Set Type

    データセットのタイプです。

    Catalog Name

    データセットが登録されているカタログ名です。

    Management Class

    データセットの作成時に参照したマネジメント・クラスです。

    Creation Date

    データセットの作成日です。

    Data Set Owner

    データセット・ファイルの所有者です。

    Expiration Date

    データセットの有効期限です。

    Storage Class

    データセットの作成時に参照したストレージ・クラスです。

    Volume Serial

    データセットが格納されているボリュームです。

    Device Type

    データセットのデバイス・タイプです。

    テープ・データセットである場合は、「TAPE Device」と表示されます。

    Data Class

    データセットの作成時に参照したデータ・クラスです。

    Organization

    データセットのDSORGです。

    Record Format (AVGLRECL)

    データセットのRECFMです。(表示されるデータセットの平均長)

    KEYLEN

    データセットのキー長です。

    Record Length (MAXLRECL)

    データセットの長さです。(表示されるデータセットの最大長)

    KEYPOS

    データセットのキー位置です。

    BLKSIZE (CISIZE)

    データセットのブロック・サイズです。(表示されるデータセットのCISIZE)

    (AIXRKP)

    データセットのAIXのKEYPOSです。

    Primary Space

    データセットの最初の割り当てサイズです。

    Number of Extents

    データセットの割り当て時の拡張回数です。

    Secondary Space

    データセットの次の割り当てサイズです。

    Data Set Size

    データセットの実際のサイズです。

    テープ・データセットは圧縮されているが、圧縮されていないデータ・サイズです。

    Last Access Date

    データセットが最後に検索または変更された日付です。

    Last Access Time

    データセットが最後に検索または変更された時刻です。

    Associations

    表示されるデータセットと関連のあるデータセットを検索します。

    主にVSAMデータセットを検索するときに使用されます。

    以下は、データセット・メンバーが存在する場合の表示情報です。

    情報 説明

    Name

    メンバー名です。

    Owner

    メンバー・ファイルの所有者です。

    Size

    メンバー・ファイルのサイズです。

    Last Access Date

    メンバーを最後に検索または変更した日付と時刻です。

5.15. PSENTRY(PSENT)

指定されたエントリの詳細情報を表示します。PSDATASETコマンドと違って、GDG、PATH、ALIASなど、カタログに登録されているエントリ情報まで表示します。

  • 構文

    PSENTRY(PSENT) <entry-name> [CAT=<catalog-name>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <entry-name>

    検索するエントリ名を指定します。

    [CAT=<catalog-name>]

    エントリを検索するカタログを指定します。

  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    Entry Name

    エントリ名です。

    Entry Type

    エントリのタイプです。

    Catalog Name

    エントリが登録されているカタログ名です。

    Creation Date

    エントリの作成日です。

    Entry Owner

    エントリの所有者です。

    Expiration Date

    エントリの有効期限です。

    GDG Limit

    エントリがGDGの場合、作成可能なGDG数です。

    Associations

    表示されるエントリと関連のあるエントリです。

5.16. PSLOCK(PSL)

指定されたデータセットのロック情報を表示します。

  • 構文

    PSLOCK(PSL) [<job-ID> | DSN=<dataset-prefix> [CAT=<catalog-name>]]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <job-ID>

    指定されたジョブIDでロックされているデータセット・リストを表示します。

    DSN=<dataset-prefix>

    データセットの名前またはデータセット名の接頭辞を指定します。

    [CAT=<catalog-name>]

    検索するデータセットがカタログされている場合、そのカタログ名を指定します。

  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    項目 説明

    オプション(1、2カラム)

    • 1 : ロックを要求している状態は「R」が表示されます。

    • 2 : ロックを設定または要求したプロセスが実行中の場合はアスタリスク(*)が表示されます。プロセスのノードが異なる場合は表示されません。

    PID

    ロックを設定または要求したプロセスIDです。

    JOBID

    ロックを設定または要求したジョブIDです。

    NODEID

    ロックを設定または要求したノードです。

    LOCKTYPE

    要求したロックのタイプです。

    • Exclusive : データセットを変更するために使用します。他のジョブとロックを共有できません。

    • Shared : データセットを検索するために使用します。他のジョブとロックを共有できます。

    CATALOG_DSN

    要求したロック名です。

    USERCATALOG_NAME:DATASET_NAMEの形式でロック名を指定します。

5.17. PSVOLUME(PSV)

ボリュームの情報を表示します。

  • 構文

    PSVOLUME(PSV)
  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    Volume

    ボリューム・シリアル名です。

    Total(MB)

    ボリューム全体のサイズです。

    Usage(%)

    現在のボリュームの使用率です。

    Free(MB)

    使用可能なボリューム・サイズです。

    Tablespace

    ボリューム・シリアルに該当するデータベース上の表領域の名前です。

    Volume Path

    ボリュームのUNIXファイル・パスです。

5.18. SETCATALOG(SETCAT)

指定されたカタログをデフォルト・カタログにして、データセット関連コマンドで使用します。

  • 構文

    SETCATALOG(SETCAT)  [<catalog-name>]

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    [<catalog-name>]

    指定されたカタログをデフォルト・カタログにして、データセット関連コマンドで使用します。カタログを指定していない場合は、デフォルト・カタログを空の文字列に変更します。

    以下は、カタログの優先順位です。

    1. CATパラメータで指定されたユーザー・カタログ

    2. SETCATで指定されたユーザー・カタログ

    3. データセットのエイリアスによるユーザー・カタログ

    4. マスター・カタログ

  • 以下のように指定してPSCATまたはPSDSを実行すると、CATパラメータが指定されていないため、TAPECATをデフォルト・カタログにして情報を表示します。

    $ SETCAT TAPECAT

6. スプール・バックアップ・コマンド

本節では、スプール・バックアップ・コマンドの構文について説明します。

6.1. SPOOLBACKUP(SPBA)

指定されたスプールをバックアップします。バックアップされたスプールは、OpenFrame環境設定のtjesサブジェクトのSPOOLセクションのSPOOL_BACKUP_DIRキーのVALUE項目に設定されたディレクトリに圧縮ファイルで格納されます。バックアップは、obmjspbkサーバーによって実行され、バックアップが実行中の場合はSPBAコマンドが実行されません。

スプールをバックアップできるジョブの状態は、DONE、ERROR、STOP、FLUSHであり、それ以外のジョブはスキップされ、次のジョブのバックアップを実行します。

  • 構文

    SPOOLBACKUP(SPBA) { DT=<yyyymmddhhmiss> | <start-job-ID>,<end-job-ID> }

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    DT=<yyyymmddhhmiss>

    ジョブをサブミットした時刻を指定します。指定した時間より前にサブミットされたジョブのスプールをバックアップします。

    <start-job-ID>,<end-job-ID>

    バックアップするジョブIDの範囲を指定します。

  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    Spool backup command submitted.

    バックアップ・コマンドが正常に実行されたことを示します。

    Spool backup server is busy!

    現在バックアップが実行されているため、バックアップ・コマンドを実行できないことを示します。

関連環境設定

バックアップされたスプールを格納するディレクトリです。

$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec SPOOL -k SPOOL_BACKUP_DIR -l
===================================================================================
        SUBJECT         :  tjes
        SECTION         :  SPOOL
          KEY           :  SPOOL_BACKUP_DIR
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  $(OPENFRAME_HOME)/spbackup
       VALUE(M)*        :  $(OPENFRAME_HOME)/spbackup
        VALUE(D)        :  $(OPENFRAME_HOME)/spbackup
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :  Directory where spool archive.
===================================================================================

バックアップされたスプールを必要に応じて復元するディレクトリです。

$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec SPOOL -k SPOOL_UNPACK_DIR -l
===================================================================================
        SUBJECT         :  tjes
        SECTION         :  SPOOL
          KEY           :  SPOOL_UNPACK_DIR
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  $(OPENFRAME_HOME)/spunpack
       VALUE(M)*        :  $(OPENFRAME_HOME)/spunpack
        VALUE(D)        :  $(OPENFRAME_HOME)/spunpack
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :  Directory where archived spool is extracted temporarily.
===================================================================================

6.2. SPOOLBACKUPLIST(SPBL)

指定された年、月にバックアップされたスプールの日付を表示します。

  • 構文

    SPOOLBACKUPLIST(SPBL) DATE={ <yyyymm>|<yyyy> }

    以下は、 入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    DATE={ <yyyymm>|<yyyy> }

    検索する年、月を指定します。

  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    BACKUP_DATE

    スプールがバックアップされた日付です。

6.3. SPOOLBACKUPSTATUS(SPBASTAT)

バックアップ操作の進捗状況と完了した操作の処理結果を表示します。

  • 構文

    SPOOLBACKUPSTATUS(SPBASTAT)
  • 表示情報

    現在実行中かまたは最後に実行したバックアップの状態と情報を表示します。

    server state:<state>, attempt:<count>, done:<count>, success rate:<percent>
    情報 説明

    server state:<state>

    現在のサーバー状態です。

    • WORKING : バックアップが実行中の場合

    • IDLE : WORKING以外の状態

    attempt:<count>

    スプール・バックアップが試行された回数です。

    done:<count>

    スプール・バックアップが成功された回数です。

    success rate:<percent>

    スプール・バックアップの成功率(パーセント)です。

6.4. SPOOLBACKUPSTOP(SPBASTOP)

現在実行中のバックアップを終了します。バックアップが実行中の場合にのみ有効です。

  • 構文

    SPOOLBACKUPSTOP(SPBASTOP)

6.5. SPOOLCLEAR(SPCL)

指定された一時ディレクトリに復元されたスプールを削除します。つまり、SPOOLRESTOREによって復元されたスプールを削除します。

  • 構文

    SPOOLCLEAR(SPCL)   I=<index>

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    I=<index>

    SPOOLPSで出力されたスプール・インデックス番号を指定します。

6.6. SPOOLPODD(SPPODD)

復元されたジョブのスプールを事前に設定したビューアーで開きます。

  • 構文

    SPOOLPODD(SPPODD)   I=<index> SPDI=<dd-index>

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    I=<index>

    SPOOLPSで出力されたスプール・インデックス番号を指定します。

    SPDI=<dd-index>

    確認するDD索引を指定します。

    SPOOLPODDコマンドはPODDコマンドと同様な機能です。詳細については、PODD(Print Output DD Information)コマンドを参照してください。

6.7. SPOOLPOSPOOL(SPPOSPOOL)

復元されたジョブのスプール情報を表示します。SPOOLPOSPOOLコマンドの実行結果を確認するには、SPOOLPSとSPOOLRESTOREコマンドが先に実行される必要があります。

  • 構文

    SPOOLPOSPOOL(SPPOSPOOL)  I=<index>

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    I=<index>

    SPOOLPSで出力されたスプール・インデックス番号を指定します。

  • 表示情報

    POSPOOLと同じ情報が表示されます。

6.8. SPOOLPS(SPPS)

指定された日付にバックアップされたスプール・リストを表示します。

  • 構文

    SPOOLPS(SPPS) { DATE=<yyyymmdd> [N=<job-name-prefix>] | N=<job-name-prefix> }

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    DATE=<yyyymmdd>

    バックアップされた日付を指定します。

    N=<job-name-prefix>

    バックアップされたジョブから検索するジョブ名の接頭辞を指定します。

  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    NO

    スプール・リスト番号です。

    スプール・リスト番号は、SPOOLRESTORESPOOLPSJOBSPOOLPSIOなどで使用されます。

    JOBNAME

    ジョブ名です。

    JOBID

    ジョブIDです。

    submit_TIME

    ジョブがサブミットされた日付です。

    BACKUP_DATE

    ジョブがバックアップされた日付です。

6.9. SPOOLPSJOB(SPPSJ)

復元されたジョブの詳細情報を表示します。SPOOLPSJOBの実行結果を確認するには、SPOOLPSとSPOOLRESTOREコマンドが先に実行される必要があります。

  • 構文

    SPOOLPSJOB(SPPSJ)   I=<index>

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    I=<index>

    SPOOLPSJOBで出力されるスプール・インデックス番号を指定します。

  • 表示情報

    PSJOBの表示情報と同じです。ただし、出力に関する情報は表示されません。

6.10. SPOOLPSIO(SPPSIO)

復元されたジョブの入出力情報を表示します。SPOOLPSIOコマンドの実行結果を確認するには、SPOOLPSとSPOOLRESTOREコマンドが先に実行される必要があります。

  • 構文

    SPOOLPSIO(SPPSIO)   I=<index>

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    I=<index>

    SPOOLPSで出力されたスプール・インデックス番号を指定します。

  • 表示情報

    各ステップごとにデータセットの読み書き回数を表示します。

6.11. SPOOLRESTORE(SPRE)

バックアップされたスプールの内容を確認するために一時ディレクトリに復元します。SPOOLRESTOREの実行結果を確認するには、SPOOLPSコマンドが先に実行される必要があります。

  • 構文

    SPOOLRESTORE(SPRE)   I=<index>

    以下は、 入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    I=<index>

    SPOOLPSで出力されたスプール・インデックス番号を指定します。

関連環境設定

スプールがバックアップされるディレクトリを指定します。

$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec SPOOL -k SPOOL_BACKUP_DIR -l
===================================================================================
        SUBJECT         :  tjes
        SECTION         :  SPOOL
          KEY           :  SPOOL_BACKUP_DIR
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  $(OPENFRAME_HOME)/spbackup
       VALUE(M)*        :  $(OPENFRAME_HOME)/spbackup
        VALUE(D)        :  $(OPENFRAME_HOME)/spbackup
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :  Directory where spool archive.
===================================================================================

スプールの内容を確認するために一時的に復元するディレクトリを指定します。

$ ofconfig list -n NODE1 -s tjes -sec SPOOL -k SPOOL_UNPACK_DIR -l
===================================================================================
        SUBJECT         :  tjes
        SECTION         :  SPOOL
          KEY           :  SPOOL_UNPACK_DIR
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  $(OPENFRAME_HOME)/spunpack
       VALUE(M)*        :  $(OPENFRAME_HOME)/spunpack
        VALUE(D)        :  $(OPENFRAME_HOME)/spunpack
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :  Directory where archived spool is extracted temporarily.
===================================================================================

7. その他のコマンド

本節では、その他のコマンドの使用方法について説明します。

7.1. CLS

CLSコマンドを実行すると、tjesmgr画面が削除されます。

  • 構文

    CLS

7.2. CURRENTUSER(CU)

現在ログインしているユーザーIDを表示します。

  • 構文

    CURRENTUSER(CU)

7.3. EDIT

入力したfilepathを指定したエディターで開きます。

  • 構文

    EDIT <filepath>

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <filepath>

    絶対パスを指定します。

関連環境設定

ファイルを開くエディターを指定します。

$ ofconfig list -n NODE1 -s tjesmgr -sec DEFAULT_OPTION -k EDITOR -l
====================================================================================
        SUBJECT         :  tjesmgr
        SECTION         :  DEFAULT_OPTION
          KEY           :  EDITOR
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  vi &FILEPATH
       VALUE(M)*        :  vim -w&ROWCOUNT &FILEPATH
        VALUE(D)        :  vim -w&ROWCOUNT &FILEPATH
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :  Editing program name for tjesmgr command EDIT.
                           &ROWCOUNT will be replaced window size.
                           &FILEPATH will be replaced editing filepath.
                           -w&ROWCOUNT option is valid only for `old vi' not `vim'.
====================================================================================

7.4. ERROR

入力したerror-numberに該当するエラー・メッセージを表示します。

  • 構文

    ERROR <error-number>

7.5. HELP

指定されたコマンドの使用方法を表示します。未指定の場合は、すべてのコマンドの使用方法を表示します。

  • 構文

    HELP   [<tjesmgr_command>]

7.6. LICENSE

指定されたライセンス・ファイルの情報を表示します。

  • 使用方法

    LICENSE { <product> | <abs-filepath> | <filename> }

    以下は、入力項目に関する説明です。

    項目 説明

    <product>

    TJES、TACF、AIMのいずれかの製品を指定します。

    <abs-filepath>

    ライセンス・ファイルの絶対パスを指定します。

    <filename>

    ライセンス・ファイル名のみ指定した場合は、OpenFrame環境設定に登録されているライセンス・ディレクトリから指定したライセンス・ファイルを検索します。

関連環境設定

ライセンス・ディレクトリです。

$ ofconfig list -s ofsys -sec DIRECTORY -k LICENSE_DIR -l
===================================================================================
        SUBJECT         :  ofsys
        SECTION         :  DIRECTORY
          KEY           :  LICENSE_DIR
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  ${OPENFRAME_HOME}/license
       VALUE(M)*        :  ${OPENFRAME_HOME}/license
        VALUE(D)        :  ${OPENFRAME_HOME}/license
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :
===================================================================================

7.7. NOTIFY(N)

現在ログインしているUSERIDに対してNOTIFY処理されたジョブの実行情報を表示します。JOB文やJES JCL文(MSP)/JES2 JCL文(MVS)において、NOTIFYパラメータに特定のUSERIDを指定してジョブを実行すると、ジョブの終了後にそのUSERIDにメッセージが送信されます。 該当のUSERIDでtjesmgrに接続したユーザーは、tjesmgrの実行画面上でコマンドの合間にメッセージを確認でき、NOTIFYコマンドを通じてメッセージを受信したすべてのジョブの実行情報(JOBNAME、JOBID、JOBの終了状態)を確認できます。

  • 構文

    NOTIFY(N)
  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    DATE

    メッセージを残した日付です。

    TIME

    メッセージを残した時間です。

    MESSAGE

    ジョブの実行情報です。

7.8. PSPRINT(PSP)

OpenFrame環境設定に登録されているプリンター情報を表示します。

  • 構文

    PSPRINT(PSP)
  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    PRINTER_NAME

    プリンター名です。

    CLASS

    出力クラスです。

    PRINTER_COMMAND

    プリンターを実行するコマンドです。

    DRIVER_PATH

    プリンター・ライブラリのパスです。

関連環境設定

プリンターを設定します。

$ ofconfig list -n NODE1 -s print -sec PRINTER1 -l
=================================================================================
        SUBJECT         :  print
        SECTION         :  PRINTER1
          KEY           :  CLASS
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  AB
       VALUE(M)*        :  AB
        VALUE(D)        :  AB
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :  Output class used for this printer.
---------------------------------------------------------------------------------
        SUBJECT         :  print
        SECTION         :  PRINTER1
          KEY           :  COMMAND
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  cat
       VALUE(M)*        :  cat
        VALUE(D)        :  cat
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :  Printer's command.
---------------------------------------------------------------------------------
        SUBJECT         :  print
        SECTION         :  PRINTER1
          KEY           :  DRIVER_PATH
          TYPE          :  2
     DEFAULT_VALUE      :  ${OPENFRAME_HOME}/lib/libdfltprt.so
       VALUE(M)*        :  ${OPENFRAME_HOME}/lib/liblrsprt.so
        VALUE(D)        :  ${OPENFRAME_HOME}/lib/liblrsprt.so
      AVAIL_VALUE       :
      DESCRIPTION       :  Dynamic loading library path for printer.
=================================================================================

7.9. SWITCHUSER(SU)

ユーザー入力画面が表示され、入力されたユーザーIDでログインします。

  • 構文

    SWITCHUSER(SU)
  • 入力パラメータ

    以下は、入力パラメータに関する説明です。

    パラメータ 説明

    ID

    ログインするユーザーIDを指定します。

    GROUP NAME

    ログインするユーザー・グループを指定します。

    PASSWORD

    ログインするユーザー・パスワードを指定します。

7.10. TSOLIST(TSL)

現在TSOに接続しているユーザー・リストを表示します。

  • 構文

    TSOLIST(TSL) [ ID=<userid> | LU=<luname> ]
  • 表示情報

    以下の情報が表示されます。

    情報 説明

    USER_ID

    TSOユーザーのIDです。

    LU_NAME

    TSOユーザーのLU名です。

    JOBID

    TSOユーザーの接続ジョブIDです。

    LOGIN_TIME

    TSOユーザーが接続した時間情報です。

7.11. VERSION

TJESのバージョン情報を表示します。

  • 構文

    VERSION