warファイルの構造と環境設定

本章では、OpenFrame GWのWeb端末が提供するwarファイルの構造と設定ファイルについて説明します。

1. warファイルの構造

以下は、warファイルの構造です。

+<WebTerminal.war>
  +-- css
  +-- icons
  +-- resources
        |-- webterminal.properties
        |-- webterminal-shortcut-table.json
  +-- scripts
  +-- uilib
  +-- WEB-INF
        |-- classes
        |-- jeus-web-dd.xml
        |-- web.xml
  +-- META-INF
  |-- wsgateway.html

以下は、webterminal.warファイルのフォルダーとファイルについての説明です。

css

画面表示とプリンターで印刷するためのcssファイルが格納されています。

icons

画面ロード・イメージと入力フィールド・マーク・イメージが格納されています。

resources

Web端末を使用するために必要な以下の設定ファイルが格納されています。

ファイル 説明

webterminal.properties

Web端末エンジンの設定情報を保存します。詳細については、設定ファイルを参照してください。

webterminal-shortcut-table .json

Web端末エンジンに適用するためのショートカットキーの設定が含まれているJSONファイルです。

以下は、webterminal-shortcut-table.jsonファイルの一部内容です。

{
  "CLEAR": [["R-CTRL", "ENTER"], ["PAUSE"]],
  "CURSOR_SHAPE": [["R-CTRL", "INSERT"]],
  "ENTER": [["ENTER"]],
  "ERASE_EOF": [["R-CTRL", "SHIFT", "F4"], ["SHIFT", "DELETE"]],
  "ERASE_EOF_TAB": [["R-CTRL", "SHIFT",  "H"]],
  "IME": [["HANKAKU/ZENKAKU"], ["KANJI"]],
  "FIRST_FIELD": [["HOME"]],
  "PREVLINE_TAB": [["PAGE_UP"]],
  "NEXTLINE_TAB": [["PAGE_DOWN"]],
  "SELECT_ALL": [["ALT", "A"]],
  "DISCONNECT": [["ESCAPE"]],
  "RESET": [["L-CTRL"]],
  ...
}
scripts

通信および画面表示のためのJSファイルが格納されています。

uilib

Web端末で使用するUIライブラリが格納されています。

META-INF

DD(Deployment Descriptor)ファイルのディレクトリです。(Web端末では使われません)

WEB-INF

Webアプリケーションの実行に必要なクラス・ファイルや設定ファイルが格納されています。

Java EE標準のWebアプリケーション・デプロイメント記述子のweb.xmlファイルとJEUSのWebアプリケーション・デプロイメント記述子のjeus-web-dd.xmlファイルが含まれています。

ファイル 説明

jeus-web-dd.xml

アプリケーションの<context-path>を指定します。

web.xml

URLを入力してアプリケーションにアクセスするとき、コンテキスト名まで入力して指定したファイルのページが自動的に表示されるように設定します。

wsgateway.html

初期画面用のHTMLファイルです。

2. 設定ファイル

Web端末で使用する設定ファイルのwebterminal.propertiesは、resourcesフォルダーで設定します。設定ファイルの内容はWebブラウザーの更新時に反映されます。

設定ファイルは、以下のパスに格納されます。

$JEUS_HOME/domains/<domain_name>/servers/<server_name>/lib/application/webterminal/resources

以下は、webterminal.propertiesファイルの各項目についての説明です。

# Webterminal configurations
cpm = {US | JP | KR | FI | FR | TW}
sosi = {true | false}
size = {24:80 | 32:80 | 43:80 | 27:132}
caps_lock = {yes | no}
auto_tab = {yes | no}
auto_tab_paste = {true | false}
mask = {ip, port, lu}
rtrim = {true | false}
load_shortcut = {true | false}
use_ime_input = {true | false}
help_url =
protect_numeric = {true | false}
remove_newline = {true | false}
reset_insert = {true | false}
numpad_enter_to_tab = {true | false}
vertical_line = {left | middle | right}
sbcs_font = fonts
dbcs_font = fonts
sbcs_font_size = font-size
dbcs_font_size = font-size
screen_size = {normal | enlarge}
info_bar = {visible | hidden}

# Color configurations
prot_intens = color
prot_normal = color
unprot_intens = color
unprot_normal = color
default_fg = color
outline_fg = color
screen_color = rgb(n1, n2, n3)
項目 説明

cpm

言語表を設定します。(デフォルト値:US)

  • US:英語のCPM表がデフォルトとして設定されます。(ASCEBCUS:EBCASCUS)

  • JP:日本語のCPM表がデフォルトとして設定されます。(ASCEBCJP:EBCASCJP)

  • KR:韓国語のCPM表がデフォルトとして設定されます。(ASCEBCKR:EBCASCKR)

  • FI:フィンランド語のCPM表がデフォルトとして設定されます。(ASCEBCKR:EBCASCKR)

  • FR:フランス語のCPM表がデフォルトとして設定されます。(ASCEBCFR:EBCASCFR)

  • TW:台湾語のCPM表がデフォルトとして設定されます。(ASCEBCTW:EBCASCTW)

sosi

SOSIを使用するかどうかを設定します。

  • true:マップから渡されたSOSI文字をスペースで処理して端末に出力します。(デフォルト値)

  • false:マップから渡されたSOSI文字をNULLで処理して端末に出力しません。

size

Web端末を使用するための代替画面(Alternate Screen)のサイズを設定します。

  • 24:80:24行×80列の画面サイズです。(デフォルト値)

  • 32:80:32行×80列の画面サイズです。

  • 43:80:43行×80列の画面サイズです。

  • 27:132:27行×132列の画面サイズです。

caps_lock

大文字を使用するかどうかを設定します。

  • yes:CapsLockの状態に関係なく、アルファベットは大文字で入力されます。

  • no:アルファベットは、キーボードの設定に従って入力されます。(デフォルト値)

auto_tab

フィールドの最後までデータが入力されたとき、カーソルを自動で移動させるかどうかを設定します。

  • yes:データが入力フィールドの最後まで入力されると、カーソルが次のフィールドの先頭に移動します。

  • no:データが入力フィールドの最後まで入力されても、カーソルが次のフィールドに移動しません。(デフォルト値)

auto_tab_paste

クリップボードのデータを貼り付けるとき、入力フィールドの最後でデータ入力を停止するかどうかを設定します。

「auto_tab = no」に設定された場合は、auto_tab_pasteの設定に関係なく、入力はフィールドの最後で停止します。

  • true:次のフィールドに残りのクリップボードのデータを貼り付けます。(デフォルト値)

  • false:入力を停止します。

mask

Web端末に接続した後、接続情報をマスクするかどうかを設定します。

カンマ(,)で区切って複数のオプションを設定することができます。

  • ip:Web端末画面のIP情報を「X」でマスクします。

  • port:Web端末画面のポート番号を「X」でマスクします。

  • lu:Web端末画面のLU情報を「X」でマスクします。

rtrim

指定した文字列から末尾(右側)の空白および改行文字CRLF(\r\n)を削除するかどうかを設定します。

  • true:末尾(右側)の空白および改行文字を削除します。

  • false:末尾(右側)の空白および改行文字を削除しません。(デフォルト値)

load_shortcut

webterminal-shortcut-table.jsonファイルからショートカットキーの設定をロードして、Web端末に接続しているすべてのクライアントに同じショートカットキーを適用するかどうかを決定します。

  • true:ファイルからショートカットキーの設定をロードしてWeb端末エンジンに適用します。

  • false:ファイルからショートカットキーの設定をロードしません。(デフォルト値)

use_ime_input

日本語、韓国語、中国語などの2バイト文字を入力する場合、端末画面で文字を選択するためのINPUT BOXを使用するかどうかを設定します。INPUT BOXを使用する場合はWindowsで提供するIME機能を使用し、INPUT BOXを使用しない場合はWebブラウザーのIME機能を使用します。

  • true:2バイト入力フィールドでINPUT BOXを使用します。

  • false:2バイト入力フィールドでINPUT BOXを使用しません。(デフォルト値)

help_url

現在の端末画面に表示する新しいWebページのURLを設定します。現在は、OSC 7と連携する場合にのみサポートします。

[SHORTCUT]メニューのHELP機能で定義されたキーを入力すると、help_urlに設定した値(URL値)の後ろに表示画面のマップ名までを含む完成されたアドレスのWebページを表示します。help_urlを設定した場合にのみ[SHORTCUT]メニューのHELP機能が有効になります。

Web端末ではマップ名が含まれたURL値によるWebページの表示機能を提供します。Webページに表示するデータは顧客の環境に合わせて自由に作成して使用できます。

(例: 現在端末に表示されたマップ関連のヘルプ画面)

protect_numeric

Numeric属性の入力フィールドの文字入力処理のデフォルト値を設定します 。

  • true:数字(-.0123456789)のみ入力を許可します。(デフォルト値)

  • false:数字(-.0123456789)以外の文字も入力を許可します。

remove_newline

指定した文字列から末尾(右側)の改行文字CRLF(\r\n)のみ削除するかどうかを設定します。

  • true:文字列から末尾(右側)の改行文字を削除します。

  • false:文字列から末尾(右側)の改行文字を削除しません。(デフォルト値)

reset_insert

リセット機能の実行後の挿入モードの処理を設定します。

  • true:リセットを実行後、挿入モードを解除します。

  • false:リセットを実行後、挿入モードを解除しません。(デフォルト値)

numpad_enter_to_tap

テンキーのEnterキーに対する動作を設定します。

  • true:テンキーのEnterキーをTabキーとして機能するように設定します。

  • false:テンキーのEnterキーをEnterキーとして機能するように設定します。(デフォルト)

vertical_line

Web端末に表示される縦線(垂直線)の位置を調整します。

  • left:縦線をピクセルの左端に描画します。(デフォルト値)

  • middle:縦線をピクセルの中央に描画します。

  • right:縦線をピクセルの右端に描画します。

sbcs_font

Web端末に出力されるSBCS(シングルバイト文字セット)のフォントを設定します。(デフォルト値:Consolas)

dbcs_font

Web端末に出力されるDBCS(ダブルバイト文字セット)のフォントを設定します。(デフォルト値:Meiryo UI)

sbcs_font_size

Web端末に出力されるSBCS(シングルバイト文字セット)のフォント・サイズを設定します。(デフォルト値:22)

dbcs_font_size

Web端末に出力されるDBCS(ダブルバイト文字セット)のフォント・サイズを設定します。(デフォルト値:25.5)

screen_size

Web端末のディスプレイ・サイズを設定します。(デフォルト値:normal)

info_bar

Web端末上部にメニューバーを表示(visibility)するかどうかを設定します。(デフォルト値:visible)

Color configurations

HTMLで指定可能な色の名前で設定します。CSSのcolorデータ型を使用できます。

  • prot_intens:保護フィールドのうち、明るく表示されるフィールド(intensified)のテキストの色を設定します。(デフォルト値: white)

  • prot_normal:保護フィールドのテキストの色を設定します。(デフォルト値: turquoise)

  • unprot_intens:非保護フィールドのうち、明るく表示されるフィールド(intensified)のテキストの色を設定します。(デフォルト値: red)

  • unprot_normal:非保護フィールドのテキストの色を設定します。(デフォルト値: green)

  • default_fg:上記の4項目に該当しないフィールドのテキストの色を設定します。(デフォルト値: white)

  • outline_fg:すべてのフィールドのアウトラインの色を設定します。(デフォルト値: cornflowerblue)

  • screen_color:Web端末の背景色を設定します。(デフォルト値:rgb(0, 0, 0))

SBCSとDBCSのフォント変更は、オペレーティングシステムによって適用されない場合があります。例えば、Ubuntu環境でWeb端末を使用する場合、MS Gothic、MS Minchoなどのフォントは適用されません。

2.1. その他の設定ファイル

追加設定ファイルは、OpenFrame GWの設定と一緒に次のofgwconfフォルダーに格納されます。

$JEUS_HOME/domains/<domain_name>/servers/<server_name>/lib/application/ofgwconf/
ファイル 説明

initScreen.txt

初期画面を表示するためのファイルです。

ofgw.properties

OpenFrame GWと通信するデータベースおよびTmaxとWeb端末の設定ファイルです。

各設定項目の詳細ついては、OpenFrame GW『管理者ガイド』を参照してください。