ログの管理
OpenFrameの運用中には、様々なログ・ファイルが生成されます。生成されたログ・ファイルは、OpenFrameシステムの安全性をチェックしたり、または問題の発生時にその状況を再現したりする根拠として非常に重要な役割をします。
本付録では、OpenFrameシステムで生成されるログを分類し、ログ・レコードの形式について説明します。
1. 関連環境設定
OpenFrameのシステム・ログ、操作ログ、データ・ログは、OpenFrame環境設定のofsysサブジェクトのDIRECTORYセクションのLOG_DIRキーとLOGセクションのLOG_FILE_CREAT_MODEキーのVAULE項目に設定したパスに保存されます。
OpenFrame環境設定についての詳細は、OpenFrame Base『環境設定ガイド』を参照してください。 |
2. OpenFrameのログ
OpenFrameで生成されるログ・ファイルはそれぞれの特性によって、サービス・ログ、システム・ログ、操作ログ、データ・ログの4タイプに分類されます。
ログ | 説明 |
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Tmaxサーバーから作成され、OpenFrameエンジンによって出力されるメッセージを記録します。 |
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OpenFrame内部で重要なイベントを記録します。 |
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OpenFrameを運用するために、ユーザーがシェルまたはStudioを介して実行したコマンドを記録します。 |
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保存される内容がデータ形式で他の分析ツールの入力値として使用されます。 |
2.1. サービス・ログ
Tmaxサーバーから作成され、OpenFrameエンジンによって出力されるメッセージを記録します。
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ログ・ディレクトリ
${TMAX_DIR}/log/ulog
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ログ・ファイル名
$(SVR)$(DATE).out, $(SVR)$(DATE).err
サービス・ログのディレクトリは、${TMAX_DIR}/log/ulog です。 |
サービス・ログは、以下の形式で保存されます。
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ログ形式
[YYYY-MM-DDTHH:MM:SS.ffffff] [SERVICE-NAME(PID)] [M] [MSGCODE] MESSAGE-CONTENTS
項目 説明 [YYYY-MM- DDTHH:MM:SS.ffffff]
メッセージの出力時間です。
[SERVICE-NAME]
実行されたサービス名です。
[PID]
サービスを実行したTmaxサーバーのPIDです。
[M]
メッセージのタイプです。
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M : Message
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E : Error
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W : Warning
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D : Debug
[MSGCODE]
8文字のメッセージ・コードです。
-
以下は、サービス・ログの例です。
[2019-11-28T17:55:40.096148] [OFRUISVRPROFILE(15569) ] [M] [SVR0100M] service starts. fkey = 469762750, fname = FB_USER, type = string, value = ROOT fkey = 469762149, fname = FB_COMMAND, type = string, value = 1
2.2. システム・ログ
OpenFrame内部で重要なイベントを記録します。
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ログ・ディレクトリ
(LOG_DIR)/sys
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ログ・ファイル名
${MODULE_NAME}_YYYYMMDD.log
システム・ログは、以下の形式で保存されます。
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ログ形式
[YYYY-MM-DDTHH:MM:SS.ffffff] [EXECUTED-MODULE] [CODE] [MSGCODE] EVENT FREE-FORMAT-CONTENTS
項目 説明 [YYYY-MM- DDTHH:MM:SS.ffffff]
メッセージの出力時間です。
[EXECUTED-MODULE]
イベントが実行されたモジュールです。JOBID(JOBNAME)またはSERVER(PID)が記録されます。
[CODE]
1桁のメッセージ・タイプです。通常、[MSGCODE]の最終桁が記録されます。
[MSGCODE]
8桁のメッセージ・コードです。
以下は、システム・ログの例です。
[2019-12-03T14:58:28.745867] [ofrsmlog(15570) ] [N] [ALC5005N] OPERATE=DISPOSE,HANDLE=2,DDNAME=_NULLDDN,CCOUNT=1,COND=NORMAL,TERM=KEEP,JOBID=,STEPSEQ=0,RCODE=0 [2019-12-03T14:58:28.813007] [ofrsmlog(15570) ] [N] [ALC5006N] OPERATE=UNALLOCATE,HANDLE=2,DDNAME=,CCOUNT=0,COND=NORMAL,REFCNT=0,JOBID=,STEPSEQ=0,RCODE=0
2.3. 操作ログ
OpenFrameを運用するために、ユーザーがシェルまたはStudioを介して実行したコマンドを記録します。
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ログ・ディレクトリ
(LOG_DIR)/cmd
-
ログ・ファイル名
${MODULE_NAME}_YYYYMMDD.log
操作ログは、以下の形式で保存されます。
-
ログ形式
[YYYY-MM-DDTHH:MM:SS.ffffff] [EXECUTED-MODULE] [CODE] [MSGCODE] EVENT FREE-FORMAT-CONTENTS
項目 説明 [YYYY-MM- DDTHH:MM:SS.ffffff]
メッセージの出力時間です。
[EXECUTED-MODULE]
イベントが実行されたモジュールです。JOBID(JOBNAME)またはSERVER(PID)が記録されます。
[CODE]
1桁のメッセージ・タイプです。通常、[MSGCODE]の最終桁が記録されます。
[MSGCODE]
8桁のメッセージ・コードです。
以下は、操作ログの例です。
[2019-11-15T13:21:47.310244] [tjesmgr(29290) ] [M] [BLG0060M] OPERATE=COMMAND,STATUS=S,CMD=boot,RCODE=0 [2019-11-15T13:21:51.528051] [tjesmgr(29366) ] [M] [BLG0060M] OPERATE=COMMAND,STATUS=S,CMD=ps,RCODE=0 [2019-11-15T13:22:13.844243] [tjesmgr(29431) ] [M] [BLG0060M] OPERATE=COMMAND,STATUS=S,CMD=r /home/arena/oframe_71_fix3/volume_100000/SYS1.JCLLIB/IEBSTR,RCODE=0
3. Baseシステムのログ
OpenFrame Baseシステムでは、次のようなログ・ファイルが生成されます。
-
サービス・ログ
ログ 説明 ofrcmsvr$(DATE).out,
ofrcmsvr$(DATE).err
ofrcmsvrサーバーのサービス・ログです。
ofrdmsvr$(DATE).out,
ofrdmsvr$(DATE).err
ofrdmsvrサーバーのサービス・ログです。
ofrdsedt$(DATE).out,
ofrdsedt$(DATE).err
ofrdsedtサーバーのサービス・ログです。
ofrlhsvr$(DATE).out,
ofrlhsvr$(DATE).err
ofrlhsvrサーバーのサービス・ログです。
ofruisvr$(DATE).out,
ofruisvr$(DATE).err
ofruisvrサーバーのサービス・ログです。
ofrsmlog$(DATE).out,
ofrsmlog$(DATE).err
ofrsmlogサーバーのサービス・ログです。
ofrsasvr$(DATE).out,
ofrsasvr$(DATE).err
ofrsasvrサーバーのサービス・ログです。
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システム・ログ
ログ 説明 ams_YYYYMMDD.log
カタログ管理のシステム・ログです。
dsalc_YYYYMMDD.log
データセット割り当てのシステム・ログです。
saf_YYYYMMDD.log
システム・セキュリティのシステム・ログです。
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操作ログ
ログ 説明 dstool_YYYYMMDD.log
データセット管理の操作ログです。
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データ・ログ
ログ 説明 console_YYYYMMDD.log
コンソール・メッセージのデータ・ログです。