ADLコマンド

本章では、ADLの構成と記述形式を紹介し、ADLコマンドの種類と設定について説明します。

1. 概要

ADL(AIM Description Language)は、システムの規模、動作環境など、ユーザーの運用形態を定義するための言語です。決められた文法に基づいて記述された1つの定義をADLコマンドといい、システムを構築する際にADLコマンドを使用して定義します。

以下は、ADLの構造です。

figure 3 3
ADLコマンドの構造

以下は、ADLコマンドの構成要素についての説明です。

構成要素 説明

エントリ

ADLコマンドは、1つまたは複数のエントリで構成されます。

サブエントリ

エントリは、1つまたは複数のサブエントリで構成されます。

サブエントリはピリオド(.)で終わります。

サブエントリは、1つまたは複数の句(Clause)で構成されます。

サブエントリに複数の句がある場合は、セミコロン(;)で区切ります。

END文

1つのADLコマンドの最後を示すために、最後のエントリの次にEND文を記述します。

1.1. ADLコマンドの形式

ADLは、JCLと同様に80バイトの固定長レコードであり、次のような形式で記述されます。

figure 3 5
ADLコマンドの形式
区分 説明

制御欄

コマンドとコメントを区別します。

コマンドは空白を、コメントはアスタリスク(*)を記述します。コメント行は任意の位置に記述できます。

命令記述欄

2桁目から72桁目までコマンドを記述できます。

識別順序欄

任意の文字を記述できます。一般的に識別番号を記述します。

1.2. ADLコマンドの登録

定義されたADLコマンドは、システムが使用できる形式に変換および登録され、システムの運用に使用されます。ADL定義情報はADL表に登録され、システムはその情報を使用します。jxdddmsツールを使用してADLコマンドをADL表に登録し、ADL表に登録された各ADLの定義体はADLコマンドごとに付けられた定義体名によって識別されます。

以下の図は、ADLコマンドをAIM表に登録するプロセスを示しています。

figure 3 2
ADLコマンドの登録

次は、ADLコマンドをADL表に登録する順序です。

  1. システムを設計します。

  2. 必要なADLコマンドを作成します。

  3. jxdddmsツールを使用してADLコマンドを分析した後、AIM表に登録します。

jxdddmsツールの詳細については、OpenFrame AIM『ツールリファレンスガイド』を参照してください。

1.3. ADLコマンドの種類

ADLは機能に応じて以下のように分類できます。OpenFrame AIMで使用できるADLについては、ADLリファレンスを参照してください。

  • システム環境を定義するためのコマンド

    コマンド 説明

    SIS

    SIS(Sphere of ISms)は、ISMSの環境を設定します。

    APG

    APG(APplication Group)は、アプリケーション・グループを設定します。

    SG

    SG(Schema Group)は、スキーマ・グループを設定します。

  • オンライン・システム環境を定義するためのコマンド

    コマンド 説明

    DCMS

    DCMS(Data Communication Management Subsystem)は、オンライン機能の運用環境を定義します。

    WORKSTATION

    ワークステーションの名前と属性を設定します。

    LD

    LD(Logical Destination)は、運用環境を設定します。

    PROCEDURE

    オンライン業務で使用されるメッセージを割り当てるためのプロシージャを定義します。

  • データセットを定義するためのコマンド

    コマンド 説明

    DS SCHEMA

    非VSAMデータセットおよびMSF関連データセットの物理構造を定義します。

    VSAM SCHEMA

    VSAMデータセットの物理構造を定義します。

  • アプリケーション環境を定義するためのコマンド

    コマンド 説明

    PED

    PED(Program Environment Description)は、アプリケーションの動作環境を定義します。

    MQN(Presentation File)

    MQN(Message Queue Node)は、オンラインを使用するアプリケーションと表示ファイルを使用するMQNの運用環境を設定します。

    MQN(Message File)

    MQN(Message Queue Node)は、オンラインを使用するアプリケーションとメッセージ・ファイルを使用するMQNの運用環境を設定します。

1.4. ADLコマンド間の関係

ADLコマンドは、単独ではなく、他のADLコマンドと連携して使用されます。ADLコマンド間の関係は、機能の定義と参照に区分されます。つまり、ADLコマンドの定義は、他のADLコマンドによって参照できます。

以下の図は、ADLコマンド間の関係を示しています。

figure 3 1
ADLコマンド間の関係

以下は、上記のADLコマンドの関係図についての説明です。

  • ワークステーション・タイプのWST1

    • DCMSコマンドは、ワークステーション・タイプのWST1を定義します。

    • DCMSコマンドのスケジューラー定義でワークステーション・タイプのWST1を参照します。(①)

    • WORKSTATIONコマンドは、ワークステーション・タイプのWST1を参照します。(②)

  • スケジュール・タイプのSCH01

    • DCMSコマンドは、スケジュール・タイプのSCH01を定義します。

    • PROCEDUREコマンドは、スケジュール・タイプのSCH01を参照します。(③)

以下の図は、ADLコマンド間の関連情報を示しています。

figure 3 24
ADLコマンド間の関連情報

2. システム環境を定義するためのコマンド

システム環境定義に関連するコマンドは、AIMシステムを運用する際のシステム環境を設定します。OpenFrameでは、システム環境コマンドはサポートしていません。ただし、オープン環境とTmax、Tiberoの機能を活用して既存と類似した形で構成することができます。

2.1. SIS

SIS(Sphere of ISms)は、以下を定義します。

  • SIS名およびトランザクション動作環境

  • 履歴ログ・ファイル(HLF: Historical Log File)の識別名および運用形態

  • バック・アウト・ファイル(BOF: Back Out File)の識別名および運用形態

  • 一時ログ・ファイル(TLF: Temporary Log File)の識別名および運用形態

  • ログ運用管理ファイル(SSF: System Status File)の識別名および運用形態

  • ログ関連ファイルの物理情報

SISコマンドは、構文解析のみを行います。

2.2. APG

アプリケーション・グループで使用される履歴ログ・ファイル、バックアウト・ファイル、一時ログ・ファイル、ログ運用管理ファイルのデータセットの物理情報を設定します。

  • APGエントリ

    アプリケーション・グループの識別名とSIS環境、アプリケーション・グループの運用形態を定義します。

    • APGサブエントリ

      アプリケーション・グループの識別名とアプリケーション・グループの動作環境と形態を定義します。APGサブエントリは、APG NAME句で始まります。

      説明

      APG NAME

      アプリケーション・グループ名を指定します。

      SIS NAME

      アプリケーションに対するSIS環境を指定します。

      RECOVERY FUNCTION

      アプリケーションに使用されるリカバリ機能を指定します。

      PSEUDO-ACCESS

      アプリケーションでアクセスを使用する場合に定義します。

      • DB: 一般データセットやネットワーク・データベースにアクセスする場合に指定します。一度トランザクション処理が完了すると、アクセスされたデータはロールバックされます。

      • DC: 構文解析のみを行います。

2.3. SG

スキーマ・グループに属するリソースの運用環境を設定します。SGコマンドは1つのSGエントリで構成されます。

  • SGエントリ

    スキーマ・グループの名前やリソースの運用環境を定義します。SGエントリはSGサブエントリのみで構成されます。

    • SGサブエントリ

      スキーマ・グループの識別名、スキーマ・グループに属するリソースの運用環境を定義します。SGサブエントリは、SG NAME句で始まります。

      説明

      SG NAME

      スキーマ・グループ名を指定します。

      RECOVERY FUNCTION

      スキーマ・グループ内のスキーマのリカバリ機能を指定します。

      SCHEMA ATTRIBUTE

      スキーマ・グループ内のスキーマ・リソースの属性を指定します。

      SIS NAME

      スキーマ・グループ関連のSIS環境を指定します。

3. オンライン・システム環境を定義するためのコマンド

オンライン・システム環境を定義するためのコマンドは、OpenFrame AIMシステムのオンライン機能を使用する場合に使用します。

3.1. DCMS

オンライン機能の運用情報を定義します。

DCMSコマンドでは、次を定義します。

  • DCMSのサイズと機能についての情報

  • ワークステーションのタイプと属性

  • メッセージ・ファイル・プロシージャと関連付けられたワークステーションの制御方法

  • メッセージ・リカバリ機能の運用環境

  • メッセージ・リカバリに使用されるデータセットの物理情報

DCMSコマンドは、構文解析のみを行います。

3.2. WORKSTATION

オンライン業務で使用するワークステーションの情報を定義します。

WORKSTATIONコマンドでは、次を定義します。

  • ワークステーションのグループ名

  • ワークステーションの名前および構成

以下は、WORKSTATIONコマンドのエントリについての説明です。

  • WS-GROUPエントリ

    ワークステーションが属するワークステーション・グループを設定します。WS-GROUPエントリは省略可能であり、省略した場合は、AIM設定ファイルのWSGRPに設定されたワークステーション・グループを使用します。

    OpenFrame AIMの設定ファイルの詳細については、OpenFrame AIM『環境設定ガイド』を参照してください。

    • WS-GROUPサブエントリ

      WORKSTATIONコマンドで定義するワークステーションが属するワークステーション・グループ名を定義します。WS-GROUPサブエントリは、WS-GROUP句で始まります。

      説明

      WS-GROUP

      ワークステーション・グループ名です。

  • WORKSTATIONエントリ

    ワークステーションの名前および属性を設定します。WORKSTATIONエントリは1つ以上のWORKSTATIONサブエントリで構成されます。

    • WORKSTATIONサブエントリ

      ワークステーションの名前と属性を定義します。WORKSTATIONサブエントリは、WORKSTATION句で始まります。

      説明

      WORKSTATION

      ワークステーション名を指定します。

      SECURITY

      ワークステーションのセキュリティ設定を指定します。

      TYPE

      ワークステーション・タイプを指定します。

      TERMINAL

      ワークステーション端末を指定します。

SECURITYについては解析のみをサポートします。

3.3. LD

保存および送信に使用されるLD(Logical Destination)の運用環境を定義します。

LDコマンドでは、次を定義します。

  • LDGを使用する際のLDGの名前およびスケール

  • 論理ターゲット・タイプの属性

  • メッセージのシリアル番号タイプの属性

  • メッセージ・スタック・ファイルの運用環境を設定

  • 論理ターゲットの管理ファイルおよびシリアル番号履歴ファイルの運用環境を決定

LDコマンドは、構文解析のみを行います。

3.4. PROCEDURE

オンライン業務で使用されるメッセージを割り当てるためのプロシージャを定義します。

PROCEDUREコマンドでは、次を定義します。

  • プロシージャ名

  • プロシージャと関連付けられるワークステーションの制御情報

  • プロシージャへの入力メッセージの割り当て方法

以下は、PROCEDUREコマンドのエントリについての説明です。

  • PROCEDUREエントリ

    プロシージャと関連付けられるワークステーションの制御情報を設定します。PROCEDUREエントリはPROCEDUREサブエントリのみで構成されています。

    • PROCEDUREサブエントリ

      プロシージャ名、使用するメッセージ・ファイルの種類、プロシージャの運用環境を定義します。PROCEDUREサブエントリは、PROCEDURE句で始まります。

      説明

      PROCEDURE

      ワークステーションがプロシージャに接続されるとき、呼び出し単位として使用されるプロシージャ名を指定します。

      TYPE

      プロシージャに使用されるメッセージ・タイプを指定します。

      SCHEDULE TYPE

      メッセージ・ファイル・プロシージャの場合にワークステーションが使用するスケジュール・タイプ名を指定します。

      COMMUNICATION TYPE

      プロシージャ・セッション・タイプを指定します。

      COMMAND TYPE

      プロシージャとワークステーションが接続および解除されるときの動作を指定します。

      ABEND MESSAGE

      プロシージャに接続されたアプリケーションが異常終了すると、接続中のワークステーションを終了します。

      REPLY TIMER

      特定の状況で応答待機時間を管理するかどうかを指定します。

      PASS ON MESSAGE

      外部セッションから受信されるメッセージをアプリケーションに送信するように指定します。

      TOP MENU

      ADLテキスト・フォーマットを含むライブラリ・グループのIDとADLテキスト・フォーマットの最上位メニュー・プロシージャを指定します。

      ON OUTSESSION

      最初の非セッション・メッセージを送信するSMQNを指定します。

      INITIAL-FlO

      OFM機能で使用される初期画面のADLテキスト・フォーマットを指定します。

      APPLICABLE PROCEDURE

      指定のプロシージャをAIS互換プロシージャとして使用するかどうかを指定します。

4. データセットを定義するためのコマンド

データセットを定義するためのコマンドは、OpenFrame AIMのデータセットを使用する場合に使用されます。

4.1. SCHEMA(DS)

非VSAMデータセットおよびMSF関連のデータセットの物理構造を設定します。

SCHEMA(DS)コマンドでは、次を定義します。

  • スキーマの名前とタイプ

  • スキーマが属するスキーマ・グループ名

  • スキーマの物理構造のデータセットの設定

以下は、SCHEMA(DS)コマンドのエントリについての説明です。

  • SCHEMAエントリ

    非VSAMデータセットに使用するスキーマを設定します。SCHEMAエントリは、SCHEMAサブエントリのみで構成されています。

    • SCHEMAサブエントリ

      スキーマの名前とタイプ、そのスキーマが属するスキーマ・グループ名を定義します。SCHEMAサブエントリは、SCHEMA句で始まります。

      説明

      SCHEMA

      スキーマの名前とタイプを指定します。

      • DS

      • R-LDF

      • W-LDF

      • MSF

      • XRF

      • MUKF

      • LDEF

      • ACM

      SCHEMA GROUP

      関連のあるスキーマが属するスキーマ・グループ名を指定します。

  • DATASETエントリ

    物理構造のデータセットを設定します。

    • DATASETサブエントリ

      データセットの名前と属性を設定します。DATASETサブエントリは、DATASET句で始まります。

      説明

      DATASET

      データセット名を指定します。

      BLOCK CONTAINS

      データセットのブロック・サイズを指定します。

      RECORD CONTAINS

      データセットのレコード・サイズを指定します。

      EXCLUSIVE

      動的占有方法を使用して各データセットの排他制御を実行します。

    • VOLUMEサブエントリ

      データセットを構成するボリュームの属性を設定します。VOLUMEサブエントリは、VOLUME句で始まります。

      説明

      VOLUME

      データセットが含まれたボリュームのシリアル番号を指定します。

      UNIT

      データセットが含まれたデバイスを指定します。

      MSFスキーマ・タイプは、マルチ・ボリュームを指定することができます。

4.2. SCHEMA(VSAM)

VSAM(Virtual Storage Access Method)データセットの物理構造を設定します。

SCHEMA(VSAM)コマンドでは、次を定義します。

  • スキーマの名前とタイプ

  • スキーマが属するスキーマ・グループ名

  • VSAM用スキーマのカタログ名

  • スキーマの物理構造のデータセットの設定

以下は、SCHEMA(VSAM)コマンドのエントリについての説明です。

  • SCHEMAエントリ

    VSAMデータセットに使用するスキーマを設定します。

    • SCHEMAサブエントリ

      スキーマの名前とタイプ、そのスキーマが属するスキーマ・グループ名、VSAM用スキーマのカタログ名を定義します。SCHEMAサブエントリは。SCHEMA句で始まります。

      説明

      SCHEMA

      スキーマの名前とタイプを指定します。

      SCHEMA GROUP

      関連のあるスキーマが属するスキーマ・グループ名を指定します。

      CATALOG

      VSAMデータセットを指定するVSAMカタログを指定します。

  • DATASETエントリ

    物理構造のデータセットを設定します。

    • DATASETサブエントリ

      データセットの名前とパスワードを定義します。DATASETサブエントリは、DATASET句で始まります。

      説明

      DATASET

      データセット名を指定します。

5. アプリケーション環境を定義するためのコマンド

OpenFrame AIMで運用されるアプリケーションの動作環境を設定します。

5.1. PED

アプリケーションの動作環境を定義します。

PEDコマンドでは、次を定義します。

  • 業務環境の定義

  • アプリケーションの動作環境およびリソースの運用

以下は、PEDコマンドのエントリについての説明です。

  • PEDエントリ

    業務環境を定義します。

    • PEDサブエントリ

      PEDの名前および環境を定義します。PEDサブエントリは、PED NAME句で始まります。

      説明

      PED NAME

      PED名を指定します。

      ACP NAME

      PEDに属するアプリケーションを制御するために使用されるACP名を指定します。

      SWAP POINT

      PEDのアプリケーションとジョブをスワップするためのポイントを指定します。

  • APエントリ

    アプリケーションの動作環境およびリソースの運用を設定します。複数のタスクで構成される業務では、タスクの数の分だけのAPエントリを定義します。また、業務を制御するACP(Application Control Program)についても定義します。

    • APサブエントリ

      アプリケーションの動作環境を設定します。APサブエントリは、AP NAME句で始まります。

      説明

      AP NAME

      PEDに属するアプリケーションの名前とマルチ・プログラムの実行数を指定します。

      TRANSACTION-POINT

      アプリケーションでトランザクション間隔のポイントを指定します。

      TRANSACTION-TIME

      アプリケーションでトランザクションのCPU時間を監視するための最大時間を指定します(8桁の数字)。

      TRANSACTION REAL TIME

      アプリケーションでトランザクションのリアルタイム監視のための最大時間を指定します(8桁の数字)。

      EXCLUSIVE UNIT

      アプリケーションで排他制御の方法を指定します。

      OCCUPATION LIMIT

      PEDアプリケーションでプログラムが占有できるリソース数の制限値を指定します。

      ABEND SCHEDULE

      プログラムが異常終了した場合、RESTARTモードで再起動するように指定します。

      PROCESSING MODE

      DMFのためのPEDを指定します。

      OPEN ERROR SCHEDULE

      アプリケーションが継続して動作するように指定します。

      KEYBUFFER

      キー・バッファーを使用するかどうかを指定します。ENABLEDまたはDISABLEDを指定します。ENABLEDを指定する場合、検索した最後のデータをバッファーに保持し、次の検索時に同じデータである場合、データベースにアクセスせずにバッファーにあるデータを返します。

    • DATABASEサブエントリ

      ネットワーク・データベースの運用環境を設定します。DATABASEサブエントリは、DATABASE NAME句で始まります。

      説明

      DATABASE NAME

      アプリケーションで使用する仮想データベースを指定します。

      ACCESS MODE

      各スキーマのネットワーク・データベースのアクセス・モードを指定します。

      MONOPOLY

      サブスキーマでスキーマ・タスクを独占して使用するように指定します。

      EXCLUSION SCHEMA

      アプリケーション処理が不要なサブスキーマを指定します。

      INCLUSION SCHEMA

      アプリケーション処理が必要なサブスキーマを指定します。

      EXCLUSION SUBRANGE

      アプリケーション処理が不要なサブスキーマに対して、選択されたスキーマ・グループのサブレンジを指定します。

      INCLUSION SUBRANGE

      アプリケーション処理が必要なサブスキーマに対して、選択されたスキーマ・グループのサブレンジを指定します。

      EXCLUSIVE UNIT

      各スキーマに対してデータベースの排他制御下の動的占有単位を指定します。

      ACCESS CONTROL

      アクセス・モードが変更されるスキーマを指定します。

      INDEX ACCESS MODE

      各レコードを検索する際に使用されるアクセス・モードを指定します。

      PAGESIZE

      NDBのページング機能を設定します。ページング機能はレコード単位で動作し、設定によってカーソルをオープンする時点で指定したサイズのデータを読み込みます。

      PAGESIZE設定の詳細については、OpenFrame NDB『NDBガイド』を参照してください。

    • DATASETサブエントリ

      Non-VSAMデータセットおよびVSAMデータセットの運用を設定します。DATASETサブエントリは、DATASET NAME句で始まります。

      説明

      DATASET NAME

      アプリケーションで使用されるVSAMデータセットまたは一般スキーマを指定します。データセットにアクセスするために使用されるDD名も指定します。

      ACCESS MODE

      一般データセットまたはVSAMデータセットのためのアクセス・モードを指定します。

      MONOPOLY

      タスクの一般データセットまたはVSAMデータセットの独占使用を指定します。

      RELEASE CONTROL

      動的独占方法を使用するため、更新されていないブロックを解除する方法を指定します。

    • MQNサブエントリ

      MQNを定義します。MQNサブエントリは、MQN NAME句で始まります。

      説明

      MQN NAME

      アプリケーションで使用されるMQNとMQNへのアクセスに使用されるDD名を指定します。

    • RDBサブエントリ

      RDBデータベースの運用を設定します。RDBサブエントリは、RDB NAME句で始まります。

      説明

      RDB NAME

      アプリケーションで使用されるメタ・データベース名を指定します。

    • RDBIIサブエントリ

      RDBII用のデータベースの運用を設定します。SQLインターフェースと索引ファイル・インターフェースに分けられます。RDBIIサブエントリは、RDBII SCHEMA NAME句で始まります。

      説明

      RDB NAME

      アプリケーションで使用されるメタ・データベース名を指定します。

      ACCESS MODE

      各表に対するアクセス・モードを指定します。

      ACCES CONTROL

      OpenFrame AIMシステムが各表のアクセス・モードを自動的に制御する索引を指定します。

5.2. MQN(Presentation File)

オンラインを使用するアプリケーションとプレゼンテーション・ファイルを使用するMQN(Presentation File)の運用環境を設定します。

MQNコマンドでは、次を定義します。

  • MQNの名前および運用方法

  • SMQNの名前および運用方法

  • メッセージ送受信の異常処理プログラム

以下は、MQNコマンドのエントリについての説明です。

  • MQNエントリ

    MQNの構造を設定します。

    • MQNサブエントリ

      MQNの名前および運用方法を設定します。MQNサブエントリは、MQN句で始まります

      説明

      MQN

      MQN名を指定します。

      TYPE

      MQNのファイル・タイプを指定します。

      ON

      OpenFrame AIMシステムで送信状態を表示する環境を指定します。

      LD GROUP

      LDが属するLDグループを指定します。

      SPF

      アプリケーションで使用されるSPF(scratch-pad file)のストレージ・メディア・タイプを指定します。

      AP CONTROL

      MQNを使用するACPシステムの使用を指定します。

      CONVERSATION SERVICE

      アプリケーションがMQNを使用して対話処理を実行できるように指定します。

      PRESENTATION LIBRARY-ID

      MQNと一緒に使用されるプレゼンテーション・ライブラリを指定します。

      MESSAGE TYPE

      特定のプログラム間の通信メッセージのリカバリ機能を使用するかどうかを指定します。

    • SMQNサブエントリ

      SMQNの名前および運用方法を設定します。SMQNサブエントリは、SMQN句で始まります

      説明

      SMQN

      MQN内のSMQN名を指定します。

      PRIORITY LEVEL

      メッセージ処理のためのSMQNの優先順位を指定します。

      ABEND LIMIT

      アプリケーション・プログラムのアベンド発生のリミットを指定します。アプリケーション・プログラムのアベンド発生回数が指定したリミット値に達した場合、アプリケーション・プログラムの状態をアベンドに変更します。SMQNがアベンド状態の場合、SMQNにスケジューリングされるメッセージは処理されずにキューイングされます。

    • SPECIALサブエントリ

      メッセージ送受信の異常処理プログラムで使用されるSMQNを定義します。SPECIALサブエントリは、SPECIAL句で始まります。OpenFrameでは、構文チェックのみ行われます。

      説明

      SPECIAL

      メッセージ送信のエラー処理のためのSMQNを指定します。

      MESSAGE SEGMENT

      プログラムに表示するためのメッセージのセグメント単位を指定します。

      プログラムに送信するためにレポート・メッセージを分割するためのブロックを指定します。

      MUK

      シリアル番号を付けるメッセージを指定します。

5.3. MQN(Message File)

オンラインを使用するアプリケーションとメッセージ・ファイルを使用するMQN(Message File)の運用環境を設定します。

MQNコマンドでは、次を定義します。

  • MQNの名前および運用方法

  • SMQNの名前および運用方法

  • アプリケーションで使用するメッセージ・ファイル

  • メッセージ送受信の異常処理プログラム

以下は、MQNコマンドのエントリについての説明です。

  • MQNエントリ

    MQNの構造を設定します。

    • MQNサブエントリ

      MQNの名前および運用方法を設定します。MQNサブエントリは、MQN句で始まります。

      説明

      MQN

      MQN名と当該MQNが属しているプロシージャ名を指定します。

      TYPE

      MQNのファイル・タイプを指定します。

      ON

      OpenFrame AIMシステムで送信状態を表示する環境を指定します。

      LD GROUP

      LDが属するLDグループを指定します。

      SPF

      アプリケーションで使用されるSPF(scratch-pad file)のストレージ・メディア・タイプを指定します。

      CONVERSATION MODE

      アプリケーションによるマルチ・タスク処理でMQNの処理モードを指定します。

      MESSAGE TYPE

      特定のプログラム間の通信メッセージのリカバリ機能を使用するかどうかを指定します。

    • SMQNサブエントリ

      SMQNの名前および運用方法を設定します。SMQNサブエントリは、SMQN句で始まります。

      説明

      SMQN

      MQN内のSMQN名を指定します。

    • DDサブエントリ

      アプリケーションでMQNを使用する際のデータセット名およびアプリケーションの運用方法を定義します。DDサブエントリは、DD NAME句で始まります

      説明

      DD NAME

      MQN内のアプリケーションが使用するメッセージ・ファイルのデータセットを指定します。

      MESSAGE

      OpenFrame AIMシステムとアプリケーション間の入出力メッセージのためのインターフェース・バッファーのサイズを指定します。

      OPTION-CODE

      オプション・コードと一緒にメッセージを送信するためのメッセージ制御情報の使用を指定します。

      MESSAGE-EDITING

      OFM機能によるメッセージ編集を指定します。

    • SPECIALサブエントリ

      メッセージ送受信の異常処理プログラムで使用されるSMQNを定義します。SPECIALサブエントリは、SPECIAL句で始まります。OpenFrameでは、構文チェックのみ行われます。

      説明

      SPECIAL

      メッセージ送信のエラー処理のためのSMQNを指定します。

      MESSAGE SEGMENT

      3つのプログラムに表示するためのメッセージのセグメント単位を指定します。

      3つのプログラムに送信するためにレポート・メッセージを分割するためのブロックを指定します。

      MUK

      シリアル番号を付けるメッセージを指定します。