OpenFrame AIMのユーティリティ

本章では、OpenFrame AIMのユーティリティを紹介し、使用方法について説明します。

1. 概要

以下は、OpenFrame AIMでサポートするユーティリティの一覧です。

ユーティリティ 説明

JXGIJSM

OpenFrame AIMでACP機能を使用します。

OSAMFRUN

COBOLプログラム・モジュールの実行時に使用されます。

JXGMUAIS

AISユーティリティであり、互換プロシージャの環境定義文を登録する際に使用されます。

2. JXGIJSM

JXGIJSMは、OpenFrame AIMでACP(Application Control Program)機能を提供するユーティリティです。

ユーザーは、ACPを使用してジョブとして複数のプログラムを実行することができます。JXGIJSMを介してACP機能を使用するには、ACP制御文を作成する必要があります。ACP制御文は、JXGIJSMが記述されたJCL内でSYSIN形式で記述する必要があります。

2.1. 制御文の入力設定

以下は、制御文の入力設定の項目です。

項目 説明

AIMACPIN

ACP制御文を記述したDD名です。

2.2. ACP制御文の構成

ACP制御文は、次の補助制御文で構成されます。

  • JOB補助制御文

    JOB補助制御文は、ジョブに関する項目を指定します。

    項目 説明

    NAME

    ACPジョブの名前またはACPジョブで使用するPED名を指定します。

    SOUT

    出力クラスを指定します。 出力クラスは、AからTまで指定できます。(デフォルト値:A)

  • MQN補助制御文

    MQN補助制御文は、ACPで使用するMQNに関する項目を指定します。

    項目 説明

    NAME

    MQNの名前を指定します。指定した名前は、JOB補助制御文で指定したPED内で定義したMQNの名前と一致する必要があります。

    OPENTYPE

    ACPの開始時間を指定します。

    • PREOPEN:ジョブが開始する時点で開始します。(デフォルト値)

    • INITIAL:最初のメッセージが到着した時に開始します。

    • MESSAGE:メッセージが到着するたびに開始します。

    APLTYPE

    アプリケーションの開始形式を指定します。

    • DRIVEN:メッセージが到着した時に開始します。(デフォルト値)

    • WAIT:アプリケーションが起動され、READ文で待機します。

  • APL補助制御文

    APL補助制御文は、アプリケーションに対して次の項目を指定します。

    項目 説明

    NAME

    SMQNまたはアプリケーションの名前を指定します。指定されたSMQN名は、ADLのMQNコマンドで指定されたSMQN名と一致する必要があります。

    APLTYPE

    NAMEで指定されたアプリケーションの開始タイプを指定します。

    • DRIVEN:メッセージが到着した時に開始します。(デフォルト値)

    • WAIT:アプリケーションが起動され、READ文で待機します。

    LOADMODE

    アプリケーションがメモリに常駐するかどうかを指定します。

    • LOAD:アプリケーションは、メッセージが到着した時にメモリにロードされ、リクエストされたトランザクションが終了するとメモリから削除されます。

    • PRELOAD:アプリケーションは、ジョブが実行されている間、常にメモリにロードされます。(デフォルト値)

2.2.1. ACP制御文の作成規則

  • JOB補助制御文は、1つのジョブ内で1回のみ作成できます。

  • MQN補助制御文は、JOB補助制御文の下に複数作成できます。

  • APL補助制御文は、MQN補助制御文の下に複数作成できます。

  • MQN補助制御文とAPL補助制御文は、それぞれのレベルで任意の順序で作成できます。

2.2.2. ACP制御文の使用例

以下は、ACP制御文の作成例です。

JOB NAME=ACPJOB01,
    SOUT=A
MQN NAME=AMQN0001,
    OPENTYPE=PREOPTN,APLTYPE=WAIT
APL NAME=CUSTQUER,
    APLTYPE=WAIT,LOADMODE=PRELOAD
APL NAME=CUSTUPDT,
    APLTYPE=WAIT,LOADMODE=PRELOAD

3. OSAMFRUN

OSAMFRUNは、OpenFrame MSPとOpenFrame XSPでCOBOLプログラム・モジュールを実行する際に使用されるユーティリティです。JCLに実行されるプログラムを記述するときは、COBOLプログラムのモジュール名が含まれるため、ユーティリティ名を明示的に記述しないでください。

ジョブが最初に実行される際に内部でOSAMFRUNが実行され、JCLに記述された業務プログラムが動作するサーバー・プロセスを起動します。そのとき、起動されたプロセスで呼び出したCOBOLプログラムをロードして実行します。バッチとオンラインで同様に動作し、サーバー・プロセスの終了時にOSAMFRUNも終了されます。

UNIX/Linux環境の実行型プログラムまたはコマンドの場合は、OSAMFRUNを介さずに直接動作します。

4. JXGMUAIS

JXGMUAISは、AIMユーティリティの一種で、AIS互換プロシージャに必要な環境定義文を登録するために使用されます。

AIS互換プロシージャとは、ACSベースで動作するCOBOLアプリケーションをPFベースに移行し、DCMS環境で使用できるように作成されたプロシージャを指します。このようなプロシージャが正常に動作するためには、環境定義文が登録されている必要があり、そのプロシージャのADLにも互換プロシージャの使用有無が定義されている必要があります。

ユーティリティ使用時の入力項目は、AISユーティリティ制御文と環境定義文があり、詳細な項目は以下のとおりです。

項目 名前 機能 省略の可否

制御文

CTL文

AISユーティリティの実行方法定義

省略不可能

環境定義文

システム定義ブロック

互換プロシージャの環境とAISの環境を定義

省略不可能

名前対応定義ブロック

MCP-MQN、APPL-SMQN、LD(ACS)-LD(APS)間の対応関係を定義

省略可能

端末定義ブロック

ACS端末情報を定義

省略不可能

振り分け定義ブロック

ACS入力メッセージの振り分けを定義

省略可能

メニュー定義ブロック

ACSメニューの振り分けを定義

省略可能

セキュリティ定義ブロック

ACSパスワードを定義

省略可能

ADLの詳細については、OpenFrame AIM『リソースガイド』を参照してください。

4.1. AISユーティリティ制御文

AISユーティリティ制御文は、AISユーティリティの実行方式を指定する文です。

記述形式は以下のとおりです。

項目 オペランド

CTL

PROC=プロシージャ名 [,MODE=DEL]

以下は、オペランドの説明です。

  • PROC=プロシージャ名

    互換プロシージャの名前を指定します。

  • MODE=DEL

    既に登録されている環境定義文を削除します。MODE=DELを省略すると、既存の環境定義文を更新します。