リソース定義の管理

本章では、リソース定義を管理する方法について説明します。OSCシステムは、リソース定義を登録、修正、削除、バックアップする一連の管理方法を提供します。こういった機能を有効に活用して、管理者はアプリケーション・サーバーで使用するリソースを効率的に管理することができます。

1. 登録

リソース定義を登録する手順は以下のとおりです。

  1. リソース定義マクロを作成

  2. リソース定義マクロをOSC SDテーブルに登録

リソース定義を登録するプロセスとグループ/リスト定義を登録するプロセスは同じです。oscsdgenツールを使用して登録するか、OpenFrame Manager[OSC] > [Regions] > [System Definitions]メニューから登録することができます。

  1. OpenFrame Manager[OSC]メニューについては、OpenFrame Manager『ユーザーガイド』を参照してください。

  2. oscsdgenツールの詳細については、OpenFrame OSC『ツールリファレンスガイド』を参照してください。

1.1. リソース定義の登録

リソース定義を登録するには、リソース定義のマクロを先に作成した後、oscsdgenツールを使用して登録します。

  1. マクロの作成

    リソース定義マクロを作成するには、DEFINEキーワードを使用して各リソース定義の属性を設定します。

    たとえば、CONNECTIONリソース定義は、CONNECTION、GROUP、DESCRIPTION、PROTOCOL、INSERVICEの5つの属性を持ちます。必要な属性を選択して各属性が保持できる値を設定します。GROUPは必須属性です。

    以下は、CONNECTIONリソース定義マクロの例です。1つのマクロ・ファイル内には複数のリソース定義を記述することができ、異なるタイプのリソース定義を記述することもできます。

    DEFINE  CONNECTION(OSCA)
            GROUP(TESTGRP)
            NETNAME(OSC00001)
            PROTOCOL()
            INSERVICE(YES)
  2. 登録

    リソース定義を登録するには、リソース定義マクロ・ファイルとOSCが使用するアプリケーション・サーバー名を指定してoscsdgenツールを実行します。

    以下は、oscsdgenツールを使用してリソース定義マクロ・ファイルをOSC00001リージョンに定義されているテーブルに登録する例です。

    oscsdgen -c -r OSC00001 connection.dat

1.2. グループとリストの登録

グループとリストを登録するプロセスは、リソース定義と同じです。

  1. マクロの作成

    グループ/リスト定義マクロを作成するには、ADDキーワードを使用します。ADDキーワードを使用してグループとリストを設定すると、指定したリストが存在しない場合はリストを作成してグループをリストに追加し、指定したリストが存在する場合はそのリストの最後にグループを追加します。特定グループの前後に新規グループを追加したい場合はBEFOREオプションまたはAFTERオプションを指定します。

    以下は、OIVPグループをINITLISTリストに追加する例です。グループとリストが同じ名前を持たないように注意します。

    ADD GROUP(OIVP) LIST(INITLIST)

    以下は、OIVPグループの前にOIVPFILEグループを追加する例です。以下のように設定した場合、INITLISTリストはOIVPFILE、OIVPの順で構成されます。

    ADD GROUP(OIVPFILE) LIST(INITLIST) BEFORE(OIVP)
  2. 登録

    グループ/リスト定義マクロ・ファイルは、リソース定義マクロ・ファイルと同じくoscsdgenツールを使用してSDテーブルに登録します。

2. 修正と削除

OpenFrame Manager[OSC]メニューとOSCが提供するツールを利用して、リソース定義の修正および削除、グループ/リストの削除が可能です。

2.1. リソース定義の修正と削除

リソース定義は、oscsdgenツール、またはOpenFrame Manager[OSC] > [Regions] >[System Definitions]メニューを利用して修正または削除することができます。リソース定義を修正するときは、リソース定義の名前とGROUPオプションを指定し、それ以外のオプションを修正する値に変更した後再登録します。

2.2. グループとリストの削除

グループとリストを削除するには、リソース定義と同様にOSC SDテーブルを新しく作成して再登録するか、あるいはOpenFrame Manager[OSC] > [Group Definition]メニューを利用して削除することができます。ただし、グループとリストを削除するためには、該当のグループにリソース定義が存在してはなりません。

3. バックアップ

OSC SDテーブルに登録されたリソース定義をマクロ・ファイルにバックアップするには、oscsddumpツールを使用します。oscsddumpツールを使用して、特定のリソース定義、あるいはすべてのOSC SDテーブルに登録されたリソース定義をバックアップすることができます。

バックアップの目的は、OSC SDテーブルに登録されたリソース定義を定期的に保存すること以外に、既に登録されたリソース定義を修正する際にも行います。バックアップしたマクロ・ファイルを修正してOSC SDテーブルに登録します。

以下は、oscsddumpツールを使用してFILEリソースとTDQリソースの定義をbackup.datファイルにバックアップする例です。グループとリストのバックアップは自動的に実行されます。

oscsddump -r OSC00001 backup.dat –t file tdq

以下は、OSC00001リージョンで使用しているOSC SDテーブルに登録されたすべてのリソース定義をバックアップする例です。

oscsddump -r OSC00001 backup.dat

oscsddumpツールの使用方法については、OpenFrame OSC『ツールリファレンスガイド』を参照してください。