OpenFrame OSCシステム・ツール

本章では、OpenFrame OSCシステムが提供するツールの使用方法について説明します。

1. 概要

以下は、OpenFrame OSC(以下、OSC)システムの運用をサポートするツールの一覧です。

ツール 説明

excicblpp

外部CICSインターフェース(EXCI)をサポートするための前処理を行います。

mscadjust

マップのマイグレーションの際に発生する2バイト文字の変換エラーを修正します。

mscasmc

マップのダンプ用アセンブラー・マクロ命令を削除します。

mscmapc

マップのソースコードをコンパイルして、シンボリック・マップと物理マップ・ファイルを作成します。

mscmapupdate

OSCリージョンが使用するマップ・セット情報を動的に管理します。

oscadmin

OSCリージョンを管理します。

oscappbuild

OSCアプリケーションを自動作成します。

oscboot

OSCシステムまたは特定のリージョンを起動します。

oscbuild

OSCアプリケーション・サーバーを自動作成します。

osccblpp

OSC COBOLアプリケーション・プログラムのソースに存在するEXEC CICSコマンドを前処理します。

osccheck

OSCリージョンの設定ファイルや共有メモリ情報を確認します。

osccobprep

OSCシステム向けにCOBOL構文を前処理します。

osccprep

OSCシステムで使用するC構文とEXEC CICSコマンドを前処理します。

oscdct2rd

CICSで使用していたDCTマクロを、OSCシステムで使用できる形式のTDQUEUE定義マクロ・ファイルに変換します。

oscdown

OSCシステムまたは特定のリージョンを終了します。

oscinit

OSCのインストールまたはアンインストール時にシステム・テーブルを作成または削除します。

oscjct2rd

CICSで使用していたJCTマクロを、OSCシステムで使用できる形式のJOURNALMODEL定義マクロ・ファイルに変換します。

osclogrpt

トランザクションの統計情報を表示します。

oscplipp

OSC PLIアプリケーション・プログラムのソースに存在するEXEC CICSコマンドを前処理し、結果ファイルを作成します。

oscpltc

PLTマクロをコンパイルします。

oscresp

OSCリージョンでユーザー・アプリケーションを実行中に、アプリケーションで使用しているEXEC CICS文の実行結果として設定されるRESP、RESP2の値の説明を確認することができます。

oscrtsddump

RTSDに保存されているリソース定義情報をマクロ形式のファイルとして保存します。

oscrtsdupdate

リソース定義が定義されているマクロ・ファイルを読み込んで、運用中のOSCリージョンのRTSDに更新します。

oscruntran

特定のトランザクションをユーザーが直接実行できるツールです。

oscscview

START、DELAYコマンドまたはTDQ ATI機能によりOSCシステムでスケジューリングされている要求を表示します。

oscsddump

OSC SDテーブルのオンライン・リソース定義をマクロ形式のファイルとして保存します。

oscsdgen

マクロ・リソース定義が定義されているテキスト・ファイルを読み込んで、指定したOSC SDデータセットに保存します。

osctdlinit

OSCリージョンごとにTDL共有メモリと動的モジュールを初期化します。

osctdlrm

OSCリージョンごとにTDL共有メモリを削除します。

osctdlupdate

OSCリージョンに指定した動的モジュールを更新します。

osctsqcheck

TSQメモリ領域内部で使用されているロック情報を監視し、異常な状態のロックを解除する機能を提供します。

osctxadm

現在リージョンで実行されているトランザクションの状態を表示します。

oscxltc

XLTマクロをコンパイルします。

2. excicblpp

excicblppは、外部CICSインターフェース(EXCI)をサポートするための前処理ツールです。バッチなどのOSC外部のCOBOLプログラムから特定のリージョンのプログラムをDPL方式で実行できるように前処理を行います。

使用方法

以下は、excicblppツールの実行方法です。

Usage: excicblpp [options] <file> ...
[options]
  -o <output> Set <output> as output file name (stronger than -p)
  -p <prefix> Set <prefix> as output file prefix
  -V          Preprocess in verbose mode
  -h          Display this information
  -v          Display version information
  • [options]

    オプション 説明

    [-o output]

    出力ファイルの名前を指定します。

    [-p prefix]

    出力ファイル名の接頭辞を指定します。

    [-V]

    Verboseモードで実行します。

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

  • 入力項目

    項目 説明

    file

    前処理するCOBOLプログラムのソース・ファイルを指定します。一度に複数のモジュールを指定することができます。

使用例

以下は、SAMPLE00.cobファイルをVerboseモードで前処理して、excicblpp_SAMPLE00.cobファイルを作成する例です。

$ excicblpp -V SAMPLE00.cob

上記のコマンドを実行すると、以下のようなメッセージが表示され、前処理が行われます。

EXCICBLPP : input file(SAMPLE00.cob)
EXCICBLPP : output file(excicblpp_SAMPLE00.cob)

3. mscadjust

mscadjustは、マップのマイグレーションの際に発生する2バイト文字の変換エラーを修正するためのツールです。

EBCDICで作成されたホスト・マップ・ファイルに、1バイト文字以外に日本語のような2バイト・データが混用されていて、マップのフィールド定義にプログラム式シンボル(PS)項目が設定されている場合(例: PS=X’F8’)、dsmiginツールはPSのようなBMSマップ・マクロ構文が認識できないため、フィールドを2バイト文字に適切に変換することができません。

mscadjustを実行するには、EBCDICコードのマップ・ファイルのソースと、構文認識のために使用するマップ・ソースコードの2つのファイルを入力として与える必要があります。マップ・ソースコードは、ASCIIに変換された後、mscasmcツールで前処理します。

mscadjustは2つのファイルを使用して、dsmiginツールで正しく変換されていない可能性のあるフィールドを検索し、1バイト文字の変換結果と2バイト文字の変換結果をユーザーに表示します。ユーザーは当該フィールドを2バイト・コードまたは1バイト・コードに認識して変換するように選択することができます。

使用方法

以下は、mscadjustツールの実行方法です。

Usage: mscadjust [options] ebcdic_file ascii_file
     | mscadjust -o output_file ebcdic_file ascii_file
     | mscadjust [-h | -v]
  • [options]

    オプション 説明

    [-s]

    自動変換するか、あるいはユーザーが確認しながら変換するかを指定します。

    [-d]

    修正するファイルを表示します。

    [-o]

    結果ファイルを指定します。

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

  • 入力項目

    項目 説明

    ebcdic_file

    EBCDICコードのマップ・ファイルのソースを指定します。

    ascii_file

    dsmiginツールで変換されたASCIIコードのマップ・ファイルを指定します。

    output_file

    修正結果を保存する出力ファイルを指定します。

使用例

以下は、mscadjustツールを使って、SAMPLE00というEBCDICのマップ・ソースコードのソースとmscasmcで前処理されたSAMPLE00.map.atmというASCIIマップ・ソースコードを修正して、SAMPLE00.adjというマップ・ソースコードを作成する例です。

$ mscadjust -o SAMPLE00.adj SAMPLE00 SAMPLE00.map.atm

[MSCADJUST] input ascii code map : SAMPLE00.map.atm
[MSCADJUST] input ebcdic code map : SAMPLE00


* before: [.*.*    ...|D..  ....X  .(...7.....)    *.*      ]

* after: [**  外注訂正 店指定 (入力画面)  **   ]

* do you want to change? (Yes:(Enter/Y/y), No:(N/n))Y

---------------------------------------------------

* before: [....]

* after: [法人]

* do you want to change? (Yes:(Enter/Y/y), No:(N/n))

---------------------------------------------------

* before: [...>]

 * after: [店№]

 * do you want to change? (Yes:(Enter/Y/y), No:(N/n))

 ---------------------------------------------------

 * before: [  .    .....    .R(..>  ]

 * after: [ 区  発注日  伝票№ ]

 * do you want to change? (Yes:(Enter/Y/y), No:(N/n))

 ---------------------------------------------------

 * before: [  .....      ......3    ]

 * after: [ 取引先   取引先名  ]

 * do you want to change? (Yes:(Enter/Y/y), No:(N/n))

$

4. mscasmc

mscasmcは、マップのダンプ用アセンブラー・マクロ命令を前処理するツールです。画面に影響を及ぼしマップを定義するマクロの他にダンプ用のマクロがありますが、このようなマクロ、例えばPRINT ON、NOGEN、TITLEなどのマクロを前処理します。

使用方法

以下は、mscasmcツールの実行方法です。

Usage: mscasmc [options] file
     | mscasmc -o output_file file
  • [options]

    オプション 説明

    [-d]

    コンパイルするファイルの前処理プロセスを表示します。ソースの処理方法やエラーの発生時点がすぐに確認できます。

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

  • 入力項目

    項目 説明

    file

    前処理するマップ・ファイルの名前を指定します。

    -o output_file

    前処理の結果を保存する出力ファイルを指定します。

使用例

以下は、SCSOW03.mapファイルのダンプ用のアセンブラー・マクロ命令を前処理する例です。

$ mscasmc SCSOW03.map

上記のコマンドを実行すると、以下のようなメッセージが表示され、コンパイルが行われます。

MSCASMC : input map : SCSOW03.map
MSCASMC : file[SCSOW03.map.atm] create ok.

5. mscmapc

mscmapcは、マップ・ソースコードをコンパイルして、シンボリック・マップ・ファイルと物理マップ・ファイルを作成するツールです。

シンボリック・マップ・ファイルは、アプリケーションが使用するデータの構造が定義されているCOBOLコピーブック・ファイルであり、物理マップ・ファイルは、マップを構成する各フィールドの属性とデータ変換に必要な情報を保存しているバイナリ・ファイルです。

使用方法

以下は、mscmapcツールの実行方法です。

Usage: mscmapc [options1] file
     | mscmapc [options2] dir file
オプション 説明

[-d]

コンパイルするソースの前処理プロセスを表示します。コンパイル時に前処理プロセスが確認できるため、エラーを容易に見つけることができます。

[-o dir]

シンボリック・マップと物理マップが作成されるディレクトリを指定します。

[-p 1 | 2]

エミュレーターに表示される画面のプレビューを表示します。

  • 1: 2バイト文字が存在しない場合

  • 2: 2バイト文字が存在する場合

[-r region]

シンボリック・マップと物理マップを作成するリージョン名を指定します。

正常に動作するには、指定したリージョンのosc.{servername}サブジェクト、GENERALセクションのMAPDIRキーのVALUE項目に設定されているディレクトリの配下に、PhysicalとSymbolicの2つのディレクトリが作成されている必要があります。

[-s file]

作成するシンボリック・マップ・ファイルの名前を指定します。

[-h]

ツールのヘルプを表示します。

[-v]

ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、CESN.mapファイルをコンパイルして、シンボリック・マップ・ファイルおよび物理マップ・ファイルを現在のディレクトリに作成する例です。

$ mscmapc CESN.map

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
 * input map : CESN.map

 * Copybook :
   [./CESN.cpy] create.
 *  binary image :
   [./CESN.phm] create.
<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<

2つのファイルが正常に作成されたというメッセージが表示されたら、コンパイルに成功したことを意味します。

以下は、[-o]オプションを使用してCESN.mapファイルをコンパイルして、シンボリック・マップ・ファイルおよび物理マップ・ファイルを指定のディレクトリに作成する例です。

$ mscmapc -o $OPENFRAME_HOME/osc/map CESN.map

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
 * input map : CESN.map

 * Copybook :
   [/home/oframe/OpenFrame/osc/map/CESN.cpy] create.
 *  binary image :
   [/home/oframe/OpenFrame/osc/map/CESN.phm] create.
<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<

以下は、[-r]オプションを使用してCESN.mapファイルをコンパイルして、シンボリック・マップ・ファイルおよび物理マップ・ファイルをリージョン・ディレクトリに作成する例です。

$ mscmapc -r OSC00001 CESN.map

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
 * input map : CESN.map

 * Copybook :
   [/home/oframe/OpenFrame/osc/region/OSC00001/map/symbolic/CESN.cpy] create.
 *  binary image
   [/home/oframe/OpenFrame/osc/region/OSC00001/map/physical/CESN.phm] create.
<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<

6. mscmapupdate

mscmapupdateは、OSCリージョンが使用するマップ・セット情報を動的に管理するツールです。ユーザーがアプリケーションを実行中にマップ情報を変更して即時に反映したり、追加でロードしたりすることができます。また、現在メモリに保存されているマップ・セットの閲覧・削除機能も提供します。マルチクラスタリング環境でも動的に管理が可能です。

使用方法

以下は、mscmapupdateツールの実行方法です。

Usage:  mscmapupdate [options]
 |  mscmapupdate region
 |  mscmapupdate region -f filename
 |  mscmapupdate region -l mapset [-n]
 |  mscmapupdate region -r mapset [-n]
  • [options]

    オプション 説明

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

    [-n]

    マップ・セットを更新する場合に、同じリージョンが起動しているすべてのノードに反映します。

  • 入力項目

    項目 説明

    region

    指定するOSCリージョンに登録されているマップ・セット情報を表示します。

    -f filename

    更新する物理マップ・ファイル名を指定します。このファイルはOSCリージョンのメモリにロードされます。すでに同じファイルがロードされている場合は、新しいファイルで更新します。

    -l mapset

    更新するマップ・セット名を指定します。このマップ・セットはOSCリージョンのメモリにロードされます。すでに同じマップ・セットがロードされている場合は、新しいマップ・セットで更新します。

    -r mapset

    指定するマップ・セットをOSCリージョンから削除します。

使用例

以下は、OSC00001リージョンに登録されているマップ・セット情報を表示する例です。

$  mscmapupdate OSC00001
* loaded mapset list
0001 : mapset[CESN]
0002 : mapset[OIVPMS1]

以下は、OSC00001リージョンのOIVPMS1マップ・セットを更新する例です。マップ・セットを削除する場合は、[-r]オプションを使用して同じように記述します。

$  mscmapupdate OSC00001 -l OIVPMS1

以下は、OSC00001リージョンが起動しているすべてのノードのOIVPMS1マップ・セットを更新する例です。マップ・セットを削除する場合は、[-r]オプションを使用して同じように記述します。

$  mscmapupdate OSC00001 -l OIVPMS1 -n

7. oscadmin

oscadminは、OSCリージョンを管理するツールです。

使用方法

以下は、oscadminツールの実行方法です。

Usage: oscadmin [options]
Options:
    -l <region>                 Display current log level
                                  <region>   OSC region name
    -l <region>:{E|I|D|T}       Set log level
                                  E: Error log level
                                  I: Information log level
                                  D: Debug log level
    -c <region>[:<svgname>]     Create Tmax Config file about Region & TRANCLASS
                                   <svgname>: specify SVGNAME of SERVER config
    -d <region>:{TSQ|TDQ}       Display TSQ or TDQ list
    -d <region>:{TSQ|TDQ}:QNAME Remove QUEUE Item
                                   TSQ QNAME: must be specified with Hex value
    -h                          Display this information
    -v                          Display version information
  • [options]

    オプション 説明

    [-l region]

    指定するOSCリージョンのログ・レベルを表示します。

    [-l region:{E|I|D|T}]

    指定するOSCリージョンのログ・レベルを次のいずれかに指定します。

    • E(Error Level): エラーが発生した場合のログ情報のみを記録します。

    • I(Information Level): Errorレベルのログに加えて、警告メッセージや通知メッセージもログに記録します。

    • D(Debug Level): システムの不具合の追跡に役立つ詳細ログ情報を記録します。

    • T(Test Level): やり取りするデータの情報を詳しく記録します。

    [-c region:<svgname>]

    指定するOSCリージョンに定義されているTRANCLASS情報でTmaxの設定を表示します。

    -d <region>:{TSQ|TDQ}

    指定するOSCリージョンで使用しているTSQとTDQのリストを表示します。

    • TSQ : TSQリストを表示します。

    • TDQ : TDQリストを表示します。

    -d <region>:{TSQ|TDQ}: QNAME

    指定するOSCリージョンで使用しているTSQとTDQを削除します。

    • TSQ:QNAME : 削除するTSQを指定します。TSQを指定するときは、TSQリストを閲覧する際に表示されるHEX値のTSQ名を指定します。

    • TDQ:QNAME : 削除するTDQを指定します。

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、OSC00001リージョンのログ・レベルを「I」に指定する例です。

$ oscadmin -l OSC00001:I

8. oscappbuild

oscappbuildは、OSCアプリケーションを自動作成するツールです。現在はPL/I言語のみサポートしています。

使用方法

以下は、oscappbuildツールの実行方法です。

Usage : oscappbuild -x bit -l lang [-m] [-V] [-p program]
                    [-r region] file
      | oscappbuild [-h | -v]
項目 説明

-x bit

作成するプログラム・バイナリのビットを指定します。現在は32のみサポートしています。

-l lang

プログラム・ソースのプログラミング言語を指定します。現在はPLIのみサポートしています。

[-m]

Micro Focus COBOLと連携してプログラムを実行する場合に指定します。

[-V]

Verboseモードで実行します。

[-p program]

作成するプログラム・バイナリの名前を指定します。

[-r region]

作成するプログラムをデプロイするリージョン名を指定します。

file

拡張子が「.pli」のPL/Iソース・ファイル名を指定します。

[-h]

ツールのヘルプを表示します。

[-v]

ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、PL/I言語で作成されたpg00.pliというプログラム・ソースを基に、OSCアプリケーションを作成する例です。実行結果、pg00.soというプログラム・バイナリが作成されます。

$ oscappbuild -x 32 -l PLI pg00.pli

9. oscboot

oscbootは、OpenFrameシステム全体、OSCシステム全体、または特定のリージョンを起動するツールです。

システムの起動前後に、ユーザーが必要な処理を行えるように、oscboot.pre、oscboot.postスクリプトを実行します。

oscboot.pre、oscboot.postスクリプトは、TmaxおよびOpenFrameシステム・サーバーの起動に関連するオプション([-N]、[-T]、[-b]、[-C]、[-B])に対してのみ動作し、[-r]オプションのようにリージョンを起動するオプションに対しては動作しません。

OpenFrame OSCの起動については、『OpenFrame OSC管理者ガイド』の「5.1. OSCの起動と終了」を参照してください。

使用方法

以下は、oscbootツールの実行方法です。オプションを指定しない場合、上記で説明した一般的な手順に沿ってOSCシステム・サーバーおよびOSCリージョンを起動します。

Usage: oscboot [-N node]
          [-T | -B | -b | - C | -c | [-r region [-s | -m | -a] [-l:[E|I|D]]]
          [[-d | -D] microseconds] | [[-w] seconds] | oscboot [-h | -v]
  • [options]

    オプション 説明

    [-N node]

    コマンドを実行するノードを指定します。

    マルチノード構成において、ノードごとに起動する場合に使用します。

    [-T]

    OpenFrameシステム・サーバーは起動せずに、システム・プロセスのみ起動します。

    [-B]

    バックアップ・ノード・オプションです。ノード固有のOSCシステム・サーバーのみ起動します。(oscdfsvr、oscncsvr、oscolsvr、oscscsvrサービスは起動しません)

    [-b]

    ofsys.seqファイルに記述されているOpenFrameシステム・サーバーとTmaxを起動します。

    [-C]

    リージョンを除いたOpenFrameシステム・サーバー、OSCシステム・サーバー、OSCユーザー・サーバーを起動します。

    [-c]

    リージョンを除いたOSCシステム・サーバー、OSCユーザー・サーバーを起動します。

    [-r region]

    指定したOSCリージョンを起動します。

    [-s]

    OSCリージョンの起動時にリージョン・リソースを作成しません。(sys/user/tsqメモリを割り当てません)

    [-m]

    リージョン・リソースがすでに存在する場合、削除してから新しく作成します。このオプションは、リージョンが異常終了した後、再起動する場合に使用します。

    [-a]

    OSCリージョンの起動時に、リージョンのDBテーブル(リソース、システム関連)を作成しません。

    [-l:{E|I|D|T}]

    OSCシステムの初期ログ・レベルを設定して、OSCシステム・サーバーおよびOSCリージョンを起動します。ログ・レベルは、次のいずれかを指定します。

    • E(Error Level): エラーが発生した場合のログ情報のみを記録します。

    • I(Information Level): Errorレベルのログに加えて、警告メッセージや通知メッセージもログに記録します。

    • D(Debug Level): システムの不具合の追跡に役立つ詳細ログ情報を記録します。

    • T(Test Level) : Debugレベルのログと入出力変換データを一緒に記録します。

    [-d microseconds]

    サーバー・プロセスの起動時にwait factorに指定した間隔で1つずつ起動することで、リソースが原因で起動に問題が発生することを防ぎます。

    [-D microseconds]

    [-d]オプションと同様ですが、シグナルを受信しても無視して待機します。

    [-w seconds]

    OSCリージョンの起動時にユーザーがタイムアウトを指定することができます。

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、OpenFrameシステム・サーバーとOSCシステム・サーバーは起動せずに、Tmaxシステム・プロセスのみを起動する例です。

$ oscboot -T

以下は、ofsys.seqファイルに設定されているOpenFrameシステム・サーバーとTmaxを起動する例です。

$ oscboot -b

以下は、OSCシステム・サーバーとofosc.seqファイルに設定されているOSCユーザー・サーバーを起動した後、OSC00001リージョンを起動する例です。

$ oscboot -c
$ oscboot -r OSC00001

10. oscbuild

oscbuildは、OSCアプリケーション・サーバーの自動作成ツールです。オペレーティング・システムやデータベースに合わせてアプリケーション・サーバーを作成することができます。

使用方法

以下は、oscbuildツールの実行方法です。

Usage : oscbuild -o OS [-d DB] [-s server] [-f source_file] [-i] [-p]
                 [-g] [-c '<option_string>'] [-l '<option_string>']
                 [-b <cobol-compiler>]
      | oscbuild [-h | -v]
項目 説明

-o OS

オペレーティング・システムの種類を指定します。

サポートしているオペレーティング・システムは以下のとおりです。

  • AIX 32bit/AIX 64bit

  • HP 32bit/HP 64bit

  • SUN 32bit/SUN 64bit

  • Linux 32bit/Linux 64bit

[-d DB]

データベースを指定します。

  • ORACLE : ORACLEを指定する場合は、${ORACLE_HOME}/precomp/lib/env_precomp.mkに定義されているLIBDIR64(64ビット)、LIBDIR32(32ビット)を内部で使用します。これらのディレクトリがない場合はエラーが発生するので、環境に合わせてディレクトリを作成する必要があります。

  • DB2(32ビット、64ビット) : DB2を指定する場合は、[-f]オプションを使用してユーザーが直接ソースコードを提供する必要があります。

[-s server]

作成するOSCアプリケーション・サーバーのバイナリ・ファイルの名前を指定します。

このオプションを指定しない場合、デフォルトでOSC00001という名前が使用されます。

[-f source_file]

ユーザーがサーバーの起動や終了時に処理するタスクがある場合は、内部で使用するソースコード・ファイルの代わりに、ユーザーが直接作成したソースコードを使用してアプリケーション・サーバー・ファイルを作成することができます。

[-i]

EXEC DLIコマンド・インターフェースがソースに含まれているアプリケーション・プログラムを作成する場合、このオプションを指定します。

サーバーの作成が正常に行われるためには、IMS製品がインストールされている必要があります。

[-p]

AIXでMF COBOLと連携せずにPL/Iプログラムを実行する場合に指定します。

[-g]

デバッグ用サーバーを作成するためのオプションです。デバッグ用Tmaxサーバー・ライブラリがリンクされます。

[-c '<option_string>']

サーバー・ソースをコンパイルする際にコンパイラーの追加オプションを指定します。

[-l '<option_string>']

サーバー・オブジェクトをリンクする際にリンカーの追加オプションを指定します。

[-b <cobol-compiler>]

COBOLコンパイラーを指定します。

  • MFCOBOL : MF COBOL関連のライブラリをリンクします。

  • OFCOBOL : OpenFrame COBOL関連のライブラリをリンクします。[-b]オプションを指定しない場合はリンクしません。

[-h]

ツールのヘルプを表示します。

[-v]

ツールのバージョン情報を表示します。

DB2を使用する場合は、oscbuildツールで自動作成するソースコードを使用できないため、ユーザーが運用環境に合わせて適切に作成されたソースコードを直接DB2の前処理ツールを使って前処理した後、oscbuildツールに提供する必要があります。$OPENFRAME_HOME/osc/buildディレクトリ内のOSC00001.cソースを参照することができます。

使用例

以下は、Linux 64ビット環境でデータベースを使用しないOSC00001という名前のOSCアプリケーション・サーバー・プログラムを作成する例です。(次のコマンドを1行に作成して実行します。)

$ oscbuild -o LINUX64
rm -f OSC00001.o OSC00001
cc   -c -o OSC00001.o OSC00001.c
cc  -L/home/oframe4/OpenFrame/lib -lcicsappc -lcicsbms -lcicsbts -lcicscon
-lcicsch -lcicsdlic -lcicsds -lcicsecpi -lcicsedf -lcicsenv -lcicsfc -lcicsjc
-lcicsmc -lcicsncs -lcicsracf -lcicsremote -lcicsres -lcicsrtsd -lcicssc
-lcicssp -lcicstc -lcicstdq -lcicsterm -lcicstsq -lcicseza -lcicscpt -lcicscemt
-lcics -lmemm -lspinlock -L/home/oframe4/tibero5/client/lib
-L/home/oframe4/OpenFrame/core/lib64 -lsvr -lnodb -L/opt/microfocus/cobol/lib
-lcobrts64 -lcobmisc64 -lcobcrtn64 OSC00001.o /home/oframe4/OpenFrame/core/lib64/sdl.o -o OSC00001
OSCBUILD : osc server [OSC00001] created
$

11. osccblpp

osccblppは、OSCで使用されるCOBOLアプリケーションのプログラム・ソースに存在するEXEC CICSコマンドを前処理するツールです。特に指定しない場合は、結果ファイル名に「osccblpp_」という接頭辞が付きます。

使用方法

以下は、osccblppツールの実行方法です。

Usage: osccblpp [-c] [-nl] [-ne] [-n] [-V] [-p <prefix>] <file> ...
     | osccblpp [-c] [-nl] [-ne] [-n] [-V] [-p <prefix>] [-o <output>] <file>
     | osccblpp [-h | -v]
  • [options]

    オプション 説明

    [-c]

    DFHCOMMAREAを追加しません。

    [-n]

    EXEC CICSコマンドの前処理を行いません。

    [-nl]

    データ部のLINKAGEセクションと手続き部でDFHCOMMAREAとDFHEIBLKを変更しません。

    [-ne]

    LINKAGEセクションにDFHEIBLKを追加しません。

    [-o output]

    出力ファイルの名前を指定します。

    [-p prefix]

    出力ファイル名の接頭辞を指定します。

    [-V]

    Verboseモードで実行します。

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

  • 入力項目

    項目 説明

    file

    前処理するCOBOLプログラムのソース・ファイルを指定します。一度に複数のモジュールを指定することができます。

使用例

以下は、SAMPLE00.cobファイルを前処理して、osccblpp_SAMPLE00.cobファイルを作成する例です。

$ osccblpp SAMPLE00.cob

12. osccheck

osccheckは、OSCリージョンの設定ファイルやOSCリージョンが共有メモリに保存している設定情報を閲覧し、エラーや抜けている設定項目がないかを確認するツールです。また、共有メモリが間違ったアドレス・アクセスなどにより破損してはいないかチェックするために、共有メモリのバイナリ・イメージをダンプする機能も提供します。

osccheckツールを使って、必須項目の漏れや設定値の形式エラーおよび範囲エラーなど、問題になり得る設定情報をチェックしたり、実際にサーバーで使われる設定値を確認することができます。

osccheckツールが提供する情報を表示するメッセージのレベルをオプションを使って指定できます。サーバーが起動しない設定エラー・レベル、起動中に問題を起こし得る警告レベル、特定システムでのみ問題になり得る情報レベル、そしてすべての設定情報を表示するメッセージ・レベルの4つのレベルがあります。

使用方法

以下は、osccheckツールの実行方法です。

Usage: osccheck [-l<n>] -f [region]
     | osccheck [-l<n>] -s <region>
     | osccheck -d <region> [dump_file]
     | osccheck [-h | -v]
項目 説明

[-l<n>]

出力メッセージのレベルを指定します。

nに指定できるレベル情報は以下のとおりです。

  • 1(ERROR): エラーを発生させる問題のみ出力します。

  • 2(WARNING): エラーは発生させないけれど、システムの運用中に問題になり得る設定も追加で出力します。

  • 3(INFO): 特定のシステムでは正常に動作するけれど、他のシステムではエラーになり得る設定を追加で出力します。

  • 4(MESSAGE): 特定のファイルのすべての設定情報を出力します。

-f [region]

OSCシステムで使用する設定ファイルの設定情報をチェックします。リージョン名を与えない場合は、共通で使用される設定ファイルの内容のみチェックし、リージョン名を与える場合は、そのリージョンで使用する設定ファイルの内容を追加でチェックします。

-s <region>

OSCシステムの特定のリージョンで使用する共有メモリに保存されている設定情報をチェックします。

-d <region> [dump_file]

OSCシステムの特定のリージョンで使用する共有メモリのバイナリ・イメージをダンプします。ファイル名を指定しない場合、<region>.datファイルが生成されます。

[-h]

ツールのヘルプを表示します。

[-v]

ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、OSC00001サーバーの設定をチェックしてWARNINGレベルまでメッセージを出力するように設定する例です。

$ osccheck –f OSC00001
checking file configuration : region(OSC00001)
WARNING : file(osc.conf) section(OSC) key(JOBID) - setting this field in
osc.conf is not recommanded
checking process done
$

13. osccobprep

osccobprepは、OSCで使用されるCOBOLプログラムの中でメインフレーム環境の特徴のためUNIXのCOBOLコンパイラーによって正常に処理できない構文を前処理し、OSCシステムに合わせてコマンドを追加し、デバッグなどの用途で前処理するツールです。現在は、BLL、BMSMAPBR、EDFの前処理機能があります。

前処理の結果ファイルは、結果ファイル名または接頭辞をオプションで指定しない場合、ファイル名に「osccobprep_」という接頭辞が付きます。

BLL(Base Locator for Linkage)は、IBMのメインフレームCOBOLコンパイラーの中で、OS/VS COBOL以下の旧バージョンでサポートする特殊な構文構造です。詳しい説明は、IBMの『CICS Application Programming Guide』を参照してください。

使用方法

以下は、osccobprepツールの実行方法です。

Usage: osccobprep [options] file
  • [options]

    オプション 説明

    [-V]

    Verboseモードで実行します。

    [-a]

    BMSMAPBRの前処理を行います。

    [-b]

    BLLの前処理を行います。

    [-c]

    動的呼び出し機能やCBLPSHPOP機能を使用する場合に指定します。OSCシステムの基本機能であり、デフォルトで使用することをお勧めします。

    [-d]

    EDFの前処理を行います。

    [-f postfix]

    コピーブック・ファイルの拡張子を指定します(ピリオド(.)が使用された場合、ピリオドを含みます)。

    [-p dir]

    コピーブック・ファイルが存在するディレクトリ・パスを指定します。

    [-o1 prefix]

    前処理の結果ファイル名に付ける接頭辞を指定します。

    [-o2 file]

    前処理の結果ファイル名を指定します。

    [-o1]オプションと[-o2]オプションが一緒に使用された場合、[-o2]オプションが優先されます。

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

  • 入力項目

    項目 説明

    file

    前処理するファイル名を指定します。

使用例

以下は、osccobprepツールを使用してTCOB.cobプログラムのソースコードを前処理して、osccobprep_TESTCOB.cobファイルを作成する例です。プログラムで使用するコピーブックの拡張子は「.cob」、コピーブックのディレクトリ・パスは「$OPENFRAME_HOME/ osc/Copybook」に設定しています。

$ osccobprep -b -f .cob -p $OPENFRAME_HOME/osc/Copybook TESTCOB.cob

14. osccprep

osccprepは、OSCで使用されるCプログラムの中でUNIXのCコンパイラーによって正常に処理できない構文を前処理し、OSCシステムに合わせてコマンドを追加する前処理ツールです。

前処理の結果ファイル名や接頭辞をオプションで指定しない場合、ファイル名に「osccprep_」という接頭辞が付きます。[-o]オプションを指定していない場合、拡張子は「.c」になります。

前処理プロセスでは、OSCが提供するdfheiptr.hヘッダー・ファイルを追加し、EXEC CICSで始まるコマンドをOSCが提供する関数に変更します。

[-o]オプションを指定しない場合は拡張子が「.c」に生成されるため、拡張子が「.c」のファイルは入力ファイルとして使用できません。

使用方法

以下は、osccprepツールの実行方法です。

Usage: osccprep [-p <prefix>] [-o <output>] [-V] <file> ...
     | osccprep [-h | -v]
  • [options]

    オプション 説明

    [-p <prefix>]

    前処理の結果ファイル名に付ける接頭辞を指定します。

    [-o <output>]

    前処理の結果ファイルの名前を指定します。

    [-p]オプションと[-o]オプションが一緒に使用された場合、[-o]オプションが優先されます。

    [-V]

    Verboseモードで実行します。

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

  • 入力項目

    項目 説明

    file

    前処理するファイル名を指定します。拡張子が「.c」のファイルは指定できません。

使用例

以下は、osccprepツールを使用してTEST.ccsプログラムのソースコードを前処理して、osccprep_TEST.cファイルを作成する例です。

$ osccprep TEST.ccs

以下は、osccprepツールを使用してTEST.ccsプログラムのソースコードを前処理して、TEST.cファイルを作成する例です。

$ osccprep -V -o TEST.c TEST.ccs

15. oscdct2rd

oscdct2rdは、CICSで使用していたDCTマクロをOSCシステムで使用できる形式のTDQUEUE定義マクロ・ファイルに変換するツールです。

使用方法

以下は、oscdct2rdツールの実行方法です。

Usage: oscdct2rd [-g group] source target
     | oscdct2rd [-h | -v]
項目 説明

[-g group]

TDQUEUEリソース定義のGROUP項目の値を指定します。最大8文字の名前を指定できます。

source

ASCIIコードに変換されたDCTマクロ・ファイルを入力します。

target

新規作成するRDO定義ファイルの名前を指定します。

[-h]

ツールのヘルプを表示します。

[-v]

ツールのバージョン情報を表示します。

RDOのTDQUEUE定義にはグループ情報が必須で含まれます。しかし、DCT形式のマクロにはグループ情報が含まれていないため、旧バージョンのCICSで使用していたDCTをマイグレーションするためにGROUPマクロをサポートしています。ただし、そのためにはソース・ファイルを修正する必要があります。

使用例

以下は、oscdct2rdを使用してDCT.datというDCTマクロ・ファイルに定義されているTDQUEUEがOSCGROUPというグループ名を使用するように設定し、DCTマクロ・ファイルをTDQUEUE.datというTDQUEUE定義ファイルに変換する例です。

$ oscdct2rd –g OSCGROUP DCT.dat TDQUEUE.dat

16. oscdown

oscdownは、OpenFrameシステム全体、OSCシステム全体、または特定のリージョンを終了するツールです。

システムの終了前後に、ユーザーが必要な処理を行えるように、oscdown.pre、oscdown.postスクリプトを実行します。

oscdown.pre、oscdown.postスクリプトは、TmaxおよびOpenFrameシステム・サーバーの終了に関連するオプション([-N]、[-i]、[-C])に対してのみ動作し、[-r]オプションのようにリージョンを終了するオプションに対しては動作しません。

OpenFrame OSCの終了については、『OpenFrame OSC管理者ガイド』の「第1章 概要」を参照してください。

使用方法

以下は、oscdownツールの実行方法です。

Usage: oscdown [-N node] [-c | -r region [-s | -a | -m] [-f:XX]] [-i] [-C]
     | oscdown [-h | -v ]
  • [options]

    オプション 説明

    [-N node]

    コマンドを実行するノードを指定します。

    マルチノード構成において、ノードごとに終了する場合に使用します。

    [-c]

    OSCリージョン、OSCユーザー・サーバー、OSCシステム・サーバーを終了します。

    [-r region]

    指定したOSCリージョンを終了します。

    [-s]

    OSCリージョンの終了時に、リージョン関連のすべてのリソース(RTSD、システム関連、ロック、共有メモリなど)を削除しません。

    [-a]

    OSCリージョンの終了時に、リージョンのDBテーブル(RTSD、システム関連)のみを残し、その他のリソース(ロック、共有メモリなど)は削除します。

    [-m]

    OSCリソースを削除します。[-r]オプションと一緒に使用される必要があります。

    [-f:XX]

    PLTSDのための接尾辞を指定します。[-r]オプションと一緒に使用される必要があります。

    [-i]

    OSCシステムを強制終了します。

    [-C]

    リージョンを除いたOpenFrameシステム・サーバー、OSCシステム・サーバー、OSCユーザー・サーバーを終了します。

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、OSC00001リージョンの終了時に、PLTSDのために「S1」という接尾辞を指定する例です。

$ oscdown -f:S1 -r OSC00001

以下は、OSCシステム全体を強制終了する例です。

$ oscdown -i

17. oscinit

oscinitは、OSC製品をインストールまたはアンインストールする際に、システム・テーブルとログ・テーブルを作成または削除するツールです。

使用方法

以下は、oscinitツールの実行方法です。

Usage: oscinit create [options] |
    remove Options: -st <tablespace> Specify system
    tablespace name -lt <tablespace> Specify log
    tablespace name
項目 説明

create

オプションに指定した表領域にOSCのシステム・テーブルとログ・テーブルを作成します。

  • [-st <tablespace>] : OSCのSD、RTSDなどのシステム・テーブルを作成する表領域を指定します。

  • [-lt <tablespace>] : OSCのログ・テーブルを作成する表領域を指定します。

remove

OSCのシステム・テーブルとログ・テーブルを削除します。

oscinitを使用してテーブルを作成する前に、$OPENFRAME_HOME/config/dbconn.confファイルの[SYS1_ODBC]セクションのDATABASE、USERNAME、ENPASSWD項目が正しく設定されているか確認してください。dbconn.confファイルについての詳細は、OpenFrame Base『Baseガイド』を参照してください。

使用例

以下は、システム・テーブルはOFM_REPOSITORY表領域に、ログ・テーブルはOFM_LOG表領域にそれぞれ作成・削除する例です。

$ oscinit create -st OFM_REPOSITORY -lt OFM_LOG
$ oscinit remove

18. oscjct2rd

oscjct2rdは、旧バージョンのCICSで使用していたJCT(Journal Control Table)を、OSCのJOURNALMODELリソース定義に変換するツールです。JCTにはJOURNALMODELリソース定義のGROUP項目に該当する項目がないため、[–g]オプションを使用して作成する必要があります。

使用方法

以下は、oscjct2rdツールの実行方法です。

Usage: oscjct2rd [–g <group>] <source> <target>
     | oscjct2rd [-h | -v]
項目 説明

[-g <group>]

JOURNALMODELリソース定義のGROUP項目の値を指定します。

<source>

CICSからマイグレーションしたJCTが保存されるファイルを指定します。

<target>

新規作成するRDO定義ファイルの名前を指定します。

[-h]

ツールのヘルプを表示します。

[-v]

ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、JCT.datファイルを変換してJOURNALMODEL.datファイルを作成する例です。

$ oscjct2rd –g OSCGROUP JCT.dat JOURNALMODEL.dat

19. osclogrpt

osclogrptは、OSCのトランザクション・ログをRDBに保存するように指定した場合に、その統計情報を表示するツールです。基本的には、時間帯ごとにトランザクション数、トランザクションの平均実行時間および平均CPU実行時間を表示します。

使用方法

以下は、osclogrptツールの実行方法です。

Usage: oslogrpt -r <region> [options]
  • 入力項目

    項目 説明

    <region>

    統計を表示する対象リージョンを指定します。

  • [options]

    オプション 説明

    -d

    統計を表示する日付を指定します。指定しない場合は、今日の日付を基準に表示します。

    -t

    統計を表示するトランザクション名を指定します。指定しない場合は、全体トランザクションの統計情報を表示します。

    -n

    統計を表示する対象ノード名を指定します。指定しない場合は、全ノードの統計情報を表示します。

    -s

    統計情報を時間帯ごとに表示せずに、指定した日付の全体統計情報を表示します。

    -l

    統計情報ではなく、全体ログ情報を表示します。

使用例

以下は、OSC00001リージョンの全ノードの2019年5月27日の時間帯別統計情報を表示する例です。

$ osclogrpt -r OSC00001 -d 20190527

> DATE : [20190527]    REGION_NAME : [OSC00001]   NODE_NAME : [ALL]

TRANS_ID   HOUR      COUNT     AVG_SVC_TIME    AVG_CPU_TIME
-----------------------------------------------------------
CEMT         10          1         0.650000        0.004000
CEMT         11          2         0.560000        0.003500
CPLT         09          1         0.247000        0.027000
CPLT         11          3         0.111333        0.033667
OIVP         09          1        10.284000        0.043000
OIVP         11          3         9.991000        0.038000

以下は、上記例の表示項目についての説明です。

項目 説明

DATE

トランザクションが実行された日付です。

REGION_NAME

リージョン名です。

NODE_NAME

ノード名です。ALLを指定した場合は、全体ノードの統計情報を表示します。

TRANS_ID

トランザクションの名前です。

HOUR

基準時間です。

10は、10:00:00 ~ 10:59:59を示します。

COUNT

基準時間に発生したトランザクションの数です。

AVG_SVC_TIME

基準時間に発生したトランザクションの平均実行時間です。

AVG_CPU_TIME

基準時間に発生したトランザクションの平均CPU実行時間です。

以下は、OSC00001リージョンの2019年5月27日の統計情報を表示する例です。

$ osclogrpt -r OSC00001 -d 20190527

> DATE : [20190527]    REGION_NAME : [OSC00001]   NODE_NAME : [ALL]

TRANS_ID         COUNT     AVG_SVC_TIME    AVG_CPU_TIME
-------------------------------------------------------
CEMT                 3         0.590000        0.003667
CPLT                 4         0.145250        0.032000
OIVP                 4        10.064250        0.039250

以下は、上記例の表示項目についての説明です。

項目 説明

DATE

トランザクションが実行された日付です。

REGION_NAME

リージョン名です。

NODE_NAME

ノード名です。ALLを指定した場合は、全体ノードの統計情報を表示します。

TRANS_ID

トランザクションの名前です。

COUNT

指定した日付に発生したトランザクションの数です。

AVG_SVC_TIME

指定した日付に発生したトランザクションの平均実行時間です。

AVG_CPU_TIME

指定した日付に発生したトランザクションの平均CPU実行時間です。

以下は、OSC00001リージョンの2019年5月27日の全体トランザクション情報を表示する例です。

$ osclogrpt -r OSC00001 -d 20190527 -l

> DATE : [20190527]    REGION_NAME : [OSC00001]   NODE_NAME : [ALL]

TIME         NODE  SYSID TCL          SPRI      PID TRANS_ID    SVC_TIME     CPU_TIME USER_ID  IP_ADDR          NET_NAME   SYS_ERR  USR_RET
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
11:10:56.427 NODE1 OSCA  TCL1           68     7793 OIVP        9.658000     0.034000          127.0.0.1        OIVP0336         0        0
12:33:59.964 NODE1 OSCA  TCL1           68     7793 OIVP       10.104000     0.015000          127.0.0.1        OIVP0337         0        0
12:34:57.808 NODE1 OSCA  TCL1           68     7793 OIVP       10.100000     0.008000          127.0.0.1        OIVP0337         0        0

以下は、上記例の表示項目についての説明です。

項目 説明

DATE

トランザクションが実行された日付です。

REGION_NAME

リージョン名です。

NODE_NAME

ノード名です。ALLを指定した場合は、全体ノードの統計情報を表示します。

TIME

トランザクションの実行時刻です。

NODE

トランザクションが実行されたノード名です。

SYSID

リージョンのSYSIDです。

TCL

トランザクション・クラスです。

SPRI

トランザクションが実行されたアプリケーション・サーバーのTmaxサーバーIDです。

PID

トランザクションが実行されたアプリケーション・サーバーのPIDです。

TRANS_ID

トランザクションの名前です。

SVC_TIME

トランザクションの実行時間です。

CPU_TIME

トランザクションの実行時のCPU実行時間です。

USER_ID

トランザクションを実行したユーザーIDです。

IP_ADDR

トランザクションを実行した端末の接続IPアドレスです。

NETNAME

トランザクションを実行した端末のネット名です。

SYS_ERR

トランザクションの実行時に発生したシステム・エラーコードです。

USER_RET

トランザクションの実行時に発生したユーザー・エラーコードです。

20. oscplipp

oscplippは、OSC PLIアプリケーションのプログラム・ソース内に存在するEXEC CICSコマンドを前処理するツールです。特に指定しない場合は、結果ファイル名に「oscplipp_」という接頭辞が付きます。

使用方法

以下は、oscplippツールの実行方法です。

Usage: oscplipp [options] file ...
  • [options]

    オプション 説明

    [-d]

    前処理に関連するデバッグ・メッセージを出力します。

    [-f]

    外部プロシージャ・コールに対し、FETCH文を追加します。

    [-l]

    内部スキャナーに関連するデバッグ・メッセージを表示します。

    [-m]

    MF COBOLと連携する場合に指定します。

    [-o file]

    結果ファイルの名前を指定します。

    [-y]

    構文解釈の段階でのデバッグ・メッセージを表示します。

    [-I dir]

    インクルード・ファイルを検索するディレクトリ名を指定します。

    [-V]

    Verboseモードで実行します。

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

  • 入力項目

    項目 説明

    file

    前処理するPL/Iプログラムのソース・ファイルを指定します。一度に複数のモジュールを指定することができます。

使用例

以下は、sample00.pliファイルを前処理して、oscplipp_sample00.pliファイルを作成する例です。

$ oscplipp sample00.pli

21. oscpltc

oscpltcは、DFHPLTマクロをコンパイルするツールです。

使用方法

以下は、oscpltcツールの実行方法です。

Usage: oscpltc [-r <region>] <source>
     | oscpltc [-h | -v]
項目 説明

[-r <region>]

PLTマクロをコンパイルしてデプロイするリージョン名を指定します。

コンパイルの結果ファイルは、指定したリージョンのデフォルトのテーブル・ディレクトリである$OPENFRAME_HOME/osc/region/リージョン名/tblパスに保存されるか、あるいは設定ファイルのTBLDIR項目を設定した場合は、該当するディレクトリに保存されます。

このオプションを指定しない場合、現在のディレクトリに「DFHPLT.SUFFIX名」というファイル名で結果ファイルが保存されます。

<source>

PLTマクロ・ファイルを指定します。

[-h]

ツールのヘルプを表示します。

[-v]

ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、PLT.datファイルに含まれているPLTマクロ定義を読み込んで、OSC00001リージョンにデプロイする例です。

$ oscpltc -r OSC00001 PLT.dat

22. oscresp

oscrespは、OSCアプリケーション・サーバーでユーザー・アプリケーションを実行中に、アプリケーションで使用しているEXEC CICS文の実行結果として設定されるRESP、RESP2の値の説明を確認する機能を提供するツールです。

oscrespにEIBFN、RESP、RESP2の値を入力すると、エラーの原因についての詳細説明を確認することができます。また、特定のEIBFNに対応するEXEC CICSコマンドを検索したり、EIBFN、RESPの値を入力して対応するRESP2値を検索したりすることができます。

使用方法

以下は、oscrespツールの実行方法です。

Usage: oscresp [options]
     | oscresp EIBFN [RESP [RESP2]]
  • [options]

    オプション 説明

    [?]

    EIBFNの全体一覧を表示します。

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

  • 入力項目

    項目 説明

    EIBFN

    エラーが発生したEXEC CICSコマンドのEIBFN値を入力します。

    RESP、RESP2の値を入力しない場合は、入力したEIBFN値が示すコマンドを表示します。

    RESP

    EIBLKに設定されたRESP値を入力します。

    RESP2値を入力しない場合は、対応するすべてのRESP2値を表示します。

    [RESP2]

    EIBLKに設定されたRESP2値を入力します。

使用例

以下は、EXEC CICS RECEIVE MAP (EIBFN=1802)で、RESP=10、RESP2=00が設定された場合、このエラーの説明を確認する例です。

$ oscresp 1802 10 00

EIBFN   1802    RECEIVE MAP

INVREQ occurs if a RECEIVE MAP command is issued in a nonterminal task;
these tasks do not have a TIOA or a TCTTE.
$

23. oscrtsddump

oscrtsddumpは、RTSDに保存されているリソース定義情報をマクロ形式のファイルとして保存するツールです。指定したOSCリージョンのリソース定義情報をエクスポートすることができ、生成されたマクロ・ファイルは再びoscrtsdupdateツールの入力ファイルとして使用することができます。

使用方法

以下は、oscrtsddumpツールの実行方法です。

Usage: oscrtsddump -r <region> <file>
     | oscrtsddump [options]
  • 入力項目

    項目 説明

    -r <region>

    OSCリージョン名を指定します。

    <file>

    エクスポートされたマクロ形式のテキストを保存するファイル名を指定します。

    既存のファイルを選択した場合は上書きされます。

  • [options]

    オプション 説明

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、OSC00001リージョンのRTSDに保存されているリソース定義を読み込んで、マクロ形式のresource.datファイルに保存する例です。

$ oscrtsddump resource.dat OSC00001

24. oscrtsdupdate

oscrtsdupdateは、リソース定義が定義されているマクロ・ファイルを読み込んで、運用中のOSCリージョンのRTSDに更新するツールです。マクロ・ファイルに定義されているリソース定義がOSCリージョンのRTSDにすでに存在する場合にのみ更新します。更新するリソース定義を確認するには、ツールを詳細モードで実行する必要があります。ただし、oscrtsdupdateツールにより変更が可能なリソースには制限があります。

以下は、変更可能なリソースおよびオプションです。

リソース名 オプション名

CONNECTION

INSERVICE

FILE

DSNAME, ADD, BROWSE, DELETE, READ, UPDATE, KEYLENGTH, RECORDSIZE, MAXNUMRECS, ENABLESTATUS, OPENSTATUS, JOURNAL

PROGRAM

STATUS

TDQUEUE

TRIGGERLEVEL, ENABLESTATUS, OPENSTATUS

TERMINAL

INSERVICE, PAGESTATUS

TRANSACTION

PROGRAM, TWASIZE, RESSEC, SHUTDOWN, TRANCLASS, STATUS, TASKREQ

TRANCLASS

MAXACTIVE, PURGETHRESH

使用方法

以下は、oscrtsdupdateツールの実行方法です。

Usage: oscrtsdupdate -r <region> <file> [options1]
     | oscrtsdupdate [options2]
  • 入力項目

    項目 説明

    -r <region>

    OSCリージョン名を指定します。

    <file>

    RTSDに更新するリソース定義マクロ・ファイル名を指定します。

  • [options1]

    オプション 説明

    [-V]

    ツールを詳細モードで実行します。詳細モードで実行する場合、どのリソース定義が更新されているかが確認できます。

  • [options2]

    オプション 説明

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、resource.datファイルに保存されているリソース定義を読み込んで、OSC00001リージョンのRTSDに更新する例です。

$ oscrtsdupdate -r OSC00001 resource.dat

以下は、oscrtsdupdateツールを詳細モードで実行する例です。

$ oscrtsdupdate -r OSC00001 resource.dat -V

25. oscruntran

oscruntranは、特定のリージョンのトランザクションをユーザーが直接実行できるツールです。

使用方法

以下は、oscruntranツールの実行方法です。

Usage: oscruntran -r <region> -t <tran> [-n <nodename>]
     | oscruntran [-h | -v]
項目 説明

-r <region>

実行するトランザクションが存在するリージョンを指定します。

-t <tran + parameter>

実行するトランザクション名を指定します。tranの後ろにパラメータを指定し、RECEIVEコマンドを使用してパラメータ値を取得することができます。

[ -n <nodename> ]

マルチノード構成において、実行するノード名を指定することができます。

[-h]

ツールのヘルプを表示します。

[-v]

ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、oscruntranツールを使用してOSC00001リージョンのOIVPトランザクションを実行する例です。

$ oscruntran -r OSC00001 -t OIVP

26. oscscview

oscscviewは、START、DELAYコマンドまたはTDQ ATI機能によりOSCシステムでスケジューリングされている要求を表示するツールです。確認できる要求は以下のとおりです。

  • INTERVAL、TIME、AFTER、ATなどのオプションと一緒に使用されたSTARTコマンドによるトランザクション要求

  • REQIDを使用したDELAYコマンドによるDELAY要求

  • すべてのTDQ ATI要求

使用方法

以下は、oscscviewツールの実行方法です。

Usage: oscscview [-i <ip>] [-p <port>] [-V] [-d]
     | oscscview [-h | -v]
項目 説明

[-i <ip>]

接続するTmax IPを指定します。

[-p <port>]

接続するTmaxポートを指定します。

[-V]

実行に関する各種の追加情報を表示します。

[-d]

画面情報に関する追加説明を表示します。

[-h]

ツールのヘルプを表示します。

[-v]

ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、oscscviewツールを使用してスケジューリングされている要求を確認する例です。OSC00001リージョンで実行されたトランザクションOIBRがスケジューリング待ちであることが分かります。

$ oscscview
Local time : 2009.09.30 09:54:49
Scheduling items --------------------------------------------------
No.        SERVER   REQID    DATE       TIME     TRNID TRMID USERID
1          OSC00001 DF000001 2009/09/30 09:55:02 OIBR  TTRM
-------------------------------------------------------------------

27. oscsddump

oscsddumpは、OSC SDテーブルのOSCリソース定義をマクロ形式のファイルとして保存するツールです。指定したOSCリージョンで使用するSDテーブルに定義されているリソース定義をすべて、あるいは特定の種類のリソース定義を選択してエクスポートすることができます。作成されたマクロ・ファイルは、oscsdgenツールの入力ファイルとして使用することができます。

使用方法

以下は、oscsddumpツールの実行方法です。

Usage: oscsddump -r <region> <file> [-t type+]
     | oscsddump [options]
  • 入力項目

    項目 説明

    -r <region>

    OSCリージョン名を指定します。

    <file>

    エクスポートされたマクロ形式のテキストを保存するファイル名を指定します。

    既存のファイルを選択した場合は上書きされます。

    [-t type+]

    エクスポートするリソースの種類を指定します。何も指定しない場合は、選択したOSC SDテーブルに定義されている全種類のリソース定義をエクスポートします。

    typeに以下のいずれかを指定します。

    • connection

    • file

    • journalmodel

    • program

    • terminal

    • tdq

    • tranclass

    • transaction

    • tsmodel

    • typeterm

  • [options]

    オプション 説明

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、OSC00001リージョンで使用するSDテーブルに定義されているリソース定義を読み込んで、resource.datファイルにマクロ形式で保存する例です。

$ oscsddump -r OSC00001 resource.dat

28. oscsdgen

oscsdgenは、マクロ・リソース定義が定義されているテキスト・ファイルを読み込んで、指定したOSCリージョンで使用するデータベース・テーブルに保存するツールです。

リソース定義マクロ・ファイルに重複する定義が存在したり、SDテーブルに同じリソースの定義がすでに存在する場合は上書きされます。また、指定したリソース定義を削除する機能もあります。oscsdgenツールの実行時にはTACFによる認証を行いますが、TACFユーザーのSDアクセス権限はチェックしません。

トランザクションのリソースを追加または変更する場合、OSCはChange User ID、Change Time、Define Timeを保存します。これらの情報はoscsddumpツールでは確認できず、OpenFrame Managerで確認することができます。

使用方法

以下は、oscsdgenツールの実行方法です。

Usage: oscsdgen -c -r <region> <file>
     | oscsdgen -f -r <region>] <group_name>:<resource_name>:<resource_type>
     | oscsdgen [options]
  • 入力共通項目

    項目 説明

    -r <region>

    OSCリージョン名を指定します。

  • リソース保存項目

    項目 説明

    -c

    リソース定義を作成します。

    <file>

    OSC SDテーブルに保存するリソース定義マクロ・ファイルを指定します。

  • リソース削除項目

    項目 説明

    -f

    指定したリソース定義を削除します。

    <group_name>

    削除するリソースのグループ名を指定します。

    <resource_name>

    削除するリソースの名前を指定します。

    <resource_type>

    削除するリソースのタイプを指定します。

    以下のいずれかを指定できます。

    • connection

    • file

    • journalmodel

    • program

    • terminal

    • tdq

    • tranclass

    • transaction

    • tsmodel

    • typeterm

  • その他のオプション

    項目 説明

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、resource.datファイルのリソース定義マクロを読み込んで、SDテーブルにリージョン名「OSC00001」をキーにして保存する例です。

$ oscsdgen -c -r OSC00001 resource.dat

以下は、すでに登録されているリソースを、OSC00001リージョンで使用するデータベース・テーブルから削除する例です。

DEFINE TRANSACTION(TST1) GROUP(OIVP) PROGRAM(OIVPTST1) TWASIZE(255)

$ oscsdgen -f -r OSC00001 OIVP:TST1:TRANSACTION

以下は、oscsdgenツールの実行時にTACFユーザーがログインしていない場合に、TACFユーザー・ログインを行う例です。

$ oscsdgen -c -r OSC00001 resource.dat
Input USERNAME  : USERID
Input PASSWORD  :

29. osctdlinit

osctdlinitは、OSCリージョンごとにTDL(Tmax Dynamic Library)共有メモリと動的モジュールを初期化するツールです。このツールはOSCを起動する前に実行します。リージョンを複数指定して一度に初期化することもできます。

使用方法

以下は、osctdlinitツールの実行方法です。

Usage: osctdlinit [-f] <region>
     | osctdlinit [-h | -v]
  • [options]

    オプション 説明

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

    [-f]

    共有メモリがすでに存在する場合は強制的に初期化します。

Tmaxのtdl.cfgをMODE=SHAREDに設定した場合にrunディレクトリを初期化するには、-fオプションと一緒に実行する必要があります。詳細については、『Tmax プログラミングガイド(動的ライブラリ)』を参照してください。

  • 入力項目

    項目 説明

    <region>

    TDL共有メモリおよび動的モジュールを初期化するOSCリージョン名を指定します。一度に複数のリージョン名を指定できます。

使用例

以下は、OSC00001およびOSC00002の2つのリージョンのTDL共有メモリおよび動的モジュールを初期化する例です。

$ osctdlinit OSC0001 OSC0002

30. osctdlrm

osctdlrmは、TDL共有メモリを完全に削除するためのツールです。このツールを実行した後に、osctdlinitツールを再実行しなかった場合は、登録したモジュールを使用できないので注意してください。リージョンを複数指定して一度に削除することもできます。

使用方法

以下は、osctdlrmツールの実行方法です。

Usage: osctdlrm [options] <region> ...
  • [options]

    オプション 説明

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

  • 入力項目

    項目 説明

    <region>

    TDL共有メモリを削除するOSCリージョン名を指定します。一度に複数のリージョン名を指定できます。

使用例

以下は、OSC00001およびOSC00002の2つのリージョンのTDL共有メモリを削除する例です。

$ osctdlrm OSC00001 OSC00002

31. osctdlupdate

osctdlupdateは、指定した動的モジュールをOSCリージョンに更新するツールです。すでに登録されているモジュールは更新し、登録されていないモジュールは新規追加します。複数のモジュールを指定して一度に更新することもできます。

使用方法

以下は、osctdlupdateツールの実行方法です。

Usage: osctdlupdate [options] <region> <module> ...
  • [options]

    オプション 説明

    [-h]

    ツールのヘルプを表示します。

    [-v]

    ツールのバージョン情報を表示します。

    [-c]

    マルチノード構成において、ノード間でリージョンのモジュール・バージョンの同期を行います。

    [-e]

    共有モードで特定のノードに問題が発生し、すべてのノードに対してコマンドが実行されなかった場合は、残りのノードに対して更新を実行した後、最後の戻り値としてエラーコードを返します。

    [-N]

    共有モードで同期せず、実際に更新するモジュールのみコピーします。

  • 入力項目

    項目 説明

    <region>

    OSCリージョン名を指定します。

    <module>

    更新または新規追加するモジュール名を指定します。一度に複数のモジュールを指定できます。

    asmoモジュールは、拡張子名まで指定する必要があります。

使用例

以下は、OSC00001リージョンにOIVPMAINおよびOIVPINFOの2つのモジュールを更新する例です。

$ osctdlupdate -e OSC00001 OIVPMAIN OIVPINFO

32. osctsqcheck

osctsqcheckは、TSQメモリ領域内部で使用されているロック情報を監視し、異常な状態のロックを解除する機能を提供するツールです。TSQメモリ領域のサイズとデータ長を確認することもできます。

TSQで使用されるロックには、TSQキー情報を保存するハッシュ構造のインデックスに設定されるインデックス・ロックと、各々のTSQ領域に設定されるアイテム・ロックの2種類があります。

osctsqcheckツールは、ツールの実行時にすでに使用されているロックに対して一定の時間間隔と回数でロック情報を監視した後、監視を終了時に解除されていないロック情報を報告します。ツールを最初に実行時に使用されているロックが1つもなかったり、監視中に使用中のロックがすべて解除されたら、ツールは監視を中断し、監視するロックがないことを報告してから終了します。

使用方法

以下は、osctsqcheckツールの実行方法です。

Usage: osctsqcheck -r <region> -c <count> -i <interval>
     | osctsqcheck -r <region> -n <index>
     | osctsqcheck -r <region> -q <name>
     | osctsqcheck -r <region> -a
     | osctsqcheck -r <region> -s
     | osctsqcheck -r <region> -d <name>
     | osctsqcheck [-h | -v]
項目 説明

-r <region>

OSCリージョン名を指定します。

他のオプションを指定していない場合は、指定したリージョンのリージョン情報を管理するTTREEのロックを解除します。

-c <count>

TSQで使用されるロックの監視回数を指定します。[-i]オプションと一緒に使用する必要があります。

-i <interval>

TSQで使用されるロックを監視する時間間隔を秒単位で指定します。[-c]オプションと一緒に使用する必要があります。

osctsqcheckツールは、<interval>の間隔を置いて<count>の回数分、ロックが実行されているインデックスやアイテムがあるかを確認します。

-n <index>

TSQを保存するハッシュ・テーブルで、指定したインデックスに設定されているロックを解除します。

-q <name>

指定したTSQに設定されているロックを解除します。

-a

使用しているすべてのTSQメモリ領域の情報を表示します。それぞれのTSQ名、データ長、メモリ全体のサイズ、データ全体の長さを表示します。

-s

TSQのメモリ全体のサイズとデータ全体の長さを表示します。

-d <name>

指定したTSQの名前、データ長、メモリ全体のサイズ、データ全体の長さを表示します。

[-h]

ツールのヘルプを表示します。

[-v]

ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、OSC00001リージョンで使用するTSQに設定されているロックを1秒間隔で10回監視する例です。

$ osctsqcheck -r OSC00001 -c 10 -i 1

以下は、OSC00001リージョンで3852番インデックスのロックを解除する例です。

$ osctsqcheck -r OSC00001 –n 3852

以下は、OSC00001リージョンで使用するTSQ00001というTSQのロックを解除する例です。

$ osctsqcheck -r OSC00001 –q TSQ00001

以下は、OSC00001リージョンで使用するすべてのTSQメモリ領域の情報を表示する例です。

$ osctsqcheck -r OSC00001 –a

33. osctxadm

osctxadmは、現在リージョンで実行されているトランザクションの状態を表示するツールです。

使用方法

以下は、osctxadmツールの実行方法です。

Usage:  osctxadm -r <region name>
     |  osctxadm [-h | -v]
項目 説明

-r <region name>

OSCリージョン名を指定します。

[-h]

ツールのヘルプを表示します。

[-v]

ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、OSC00001リージョンで実行中のトランザクション情報を表示する例です。

$ osctxadm -r OSC00001

34. oscxltc

oscxltcは、DFHXLTマクロをコンパイルするツールです。

使用方法

以下は、oscxltcツールの実行方法です。

Usage: oscxltc [-r <region>] <source>
     | oscxltc [-h | -v]
項目 説明

[-r <region>]

XLTマクロをコンパイルしてデプロイするリージョン名を指定します。

コンパイル結果ファイルは、指定したリージョンのデフォルトのテーブル・ディレクトリである以下のパスに保存されるか、あるいは設定ファイルのTBLDIR項目を設定した場合は、該当するディレクトリに保存されます。

${OPENFRAME_HOME}/osc/region/リージョン名/tbl

このオプションを指定しない場合、現在のディレクトリに「DFHXLT.SUFFIX名」というファイル名で結果ファイルが保存されます。

<source>

XLTマクロ・ファイルを指定します。

[-h]

ツールのヘルプを表示します。

[-v]

ツールのバージョン情報を表示します。

使用例

以下は、XLT.datファイルに含まれているXLTマクロ定義を読み込んで、OSC00001リージョンにデプロイする例です。

$ oscxltc -r OSC00001 XLT.dat